※この記事は『五等分の花嫁』最新話(113話)までのネタバレが含まれています!
嫌な月火を乗り越える原動力の1つとなっている、『川柳少女』と『五等分の花嫁』の更新。毎週毎週日付が変わるタイミングに合わせてタブレットを構える生活にももうすっかり慣れました笑。
『川柳少女』はつい2回分前に1つの大きな山場を迎えましたね。それに続くように今週の更新分で、『五等分の花嫁』が作品の軸とも言える、大きな山場を迎えました。いや、超えました。うん、間違えなく超えた。
『五等分の花嫁』は『川柳少女』とは違い、主人公と結ばれそうなヒロインが複数いるヒロイン複数型の作品です。なので必然的に、誰が主人公とくっつくか、という所が一番の見所なのです。
そう。何が言いたいかというと、今回の更新分で、取り敢えずの、でもほぼ確定の主人公と結ばれる(であろう)ヒロインが決まったのです。
そのメインヒロインは四女の四葉。
作中のキーであった、"主人公(風太郎)と過去に出会いがあった子"で、彼の人生を大きく変えたキャラでした。
今回の更新分を見た後、今一度過去のお話を振り返ると、風太郎が、愛により可能な"五つ子の見分け"を(ギャグ調ですが)誰よりも早く出来たのも四葉で、彼の家庭教師に始めから好意的だったのも四葉と、伏線は確かに散りばめられていました。
また、その他小さい所ですが、「五択の問題では4番目が一番正解率が高い」に始まるように、流石に伏線とは言わないものの、それに近い何か。が多くありました。
互いに色々な面で何度も影響を与え、そして受け続けたこの2人が結ばれるのもある種、必然だったのかもしれませんね。
さて、選ばれるヒロインがいるとなると、当然そうじゃないヒロインがいます。今からはその姉妹に対する思いを少し綴ろうかなと思います。
先ずは一花。
お姉さんとして姉妹や風太郎の潤滑油的役割を担っていた彼女。基本的に良き相談役として安定している立場にいましたね。
終盤へ向かう修学旅行では、今まで溜まっていたものを一気に爆発させたように、自分勝手に暴走したのも今では懐かしい思い出です。
文化祭でも相談役を務めましたね。
「誰も選ばない」と言い切った風太郎のケツを叩き、(話数的に)真っ先にキスをした101話と102話は伝説的なお話だと思います。ジュースを選ばせる事により、いち早く風太郎の答えを知り、文化祭3日目で1人で「やるじゃん」と褒めながら次ページで悲しそうな後ろ姿を見せたのは儚さを感じました。
「スクランブルエッグ」時にキスをした可能性は低めで、お世辞にも勝ちヒロイン筆頭候補ではなかった彼女ですが、面と向かっての告白も出来ずに恋が終わったのは、いささか可哀想です。
続いて二乃。
59話、60話の「最後の試験」シリーズのラストと「攻略開始」で巻跨ぎの二重告白をし、ラブコメにありがちな難聴を突破した事で一躍ヒロインレースを独走し始めたのがとても印象的な彼女。
惚れてからツン要素が抜け、デレデレのブレーキが壊れた暴走機関車として読者を楽しませてくれました。
しかし、今思うと、二乃の目玉的な活躍はここまででしたよね。「スクランブルエッグ」こそ活躍がありましたが、その後は一花に代わる姉役としての出番が多かったです。92話のプール回で三玖と共に色仕掛けをした瞬間、勝ちはないなと確信しましたね。次の「ツンデレツン」で一応のフォローはありましたが、メイン級の活躍は文化祭までお預け。
その文化祭も三玖から「終わったよ」と告げられ、2人で涙を流す結末を迎えました。
アニメOPの「大嫌いから大好きへ」を地で行き、告白の返事を「落としてみせる」と強気の姿勢で断ったあの姿勢は忘れるものがありません。まだ進路が曖昧と、二乃が話に絡めそうな要素がありますし、最後は吹っ切れて、笑顔な彼女が見たいです。
そして三玖。
自分は三玖推しで、その為か、勝ちヒロインも彼女だと思っていました。ですが、二乃と同じく、92話(プール回)で色仕掛けをした瞬間「あ…」と思ってしまいました。
四葉を除き、真っ先に風太郎に惚れ、彼の家庭教師の救いの女神になった三玖。風太郎の好きなタイプになろうと努力したり、(またまた四葉を除き)真っ先に見極めてもらったり。と側から見て、応援したくなるようなキャラでした。その為、サポートがあったとはいえ、84話の告白にはグッと来るものがありましたね。
姉妹で唯一、過去要素に関わりがなく、現代での積み重ねオンリーで勝負していた三玖。その部分で自分は三玖こそ勝ちヒロインだと確信に近いものを感じていました。
しかし、三玖は残念ながら選ばれず。ですが、彼女は間違いなく風太郎と出会い成長を遂げた人物だと胸を張って言えると思いますし、ここで言い切ります。三玖は一番の成長株だと。
今まで自分に自信がなく、後ろ向きだった三玖。そんな彼女が風太郎と出会い、自分に自信を持ち、そして文化祭ではクラスに意見をバシッと言えるようになりました。最序盤からの成長には感慨深いものがあり、三玖を推してて良かったなと思いました。
…でも、見極めや好きになった事、三玖が一番早いと見せかけて、実は全部四葉が先でした!というのはなぁ…
特に「スクランブルエッグ」の「当たり」は美しいシーンなのに、そこをミスリード扱いなのはなぁ…。面倒臭いオタク心であります。
最後に五月。
彼女だけスタンスが違っていましたね。結局文化祭の段階まで風太郎に惚れる事なく、"友人"や"憧れ"として接するに止まりました。これまた面白いですよね。要所要所で風太郎を導くセリフを言い、風太郎の妹、らいはとの接点も一番多く、正直、ヒロインレースに参加すれば速攻で勝ちヒロインになれると思っていました。
ですが、彼女が歩んだのは親友ポジション。
軽口を叩きながらも、何だかんだで信頼があり、付かず離れずの関係というのはある意味"勝ち"で終われたんだと思います。
自分は、基本的にはキャラに思い入れを持たないスタンス。それこそ、例えキャラが死んでも物語上必要不可欠なら仕方ないと割り切れるような考えで映像作品や書物を楽しんでいた自分ですが、どうもラブコメ作品、取り分け、ヒロイン複数型の作品だとそうも行かないようです。
特に『五等分の花嫁』は5人のヒロイン、全員性格等が違い、魅力的ですからね。"推し"というのが発生し、その推しに主人公と結ばれて欲しいと願ってしまうものです。
ですが、振り返ってみると、四葉が選ばれるのは感情的には辛くても、理屈で考えると納得なんですよね。ある程度の「あれ?」と思う部分はありますが、他の姉妹を隠れ蓑に、伏線を巻いていた、というのは凄い構成力だと思います。
さて、ここまで散々"勝ちヒロイン"という言葉を用いてきました。ラブコメ作品なら主人公と結ばれるのがある意味の"勝ち"なので、その意味で使ってきましたが、人生の"勝ち"は何もそれだけではありません。如何に幸せに生きるのか、それが大切で大事なことです。
なので、選ばれた四葉は当然として、選ばれなかった3人の姉、そして五月が、笑って未来を迎えられる結末を期待している所存であります。
作者のツイートから残り2巻(今回の更新分で13巻が埋まるから実質残り1巻)である事が表明された『五等分の花嫁』。このまま素直に風太郎と四葉が結ばれてゴールを迎えるのか。それとも他の姉妹が大逆転ホームランを打つのか(まぁ普通に考えたら四葉で確定でしょうけど)。
一体どのような結末を迎えるのか、楽しみ半分、選ばれなかった姉妹が、笑って終えられる為のフォローがちゃんと入るかという不安半分で次回の更新を待つ限りです。