エフライの感想記

のんびりやっていきます。

F1 2019年シーズンを振り返って

 

21戦と長かった19年シーズンもあっという間に過ぎて、もうオフシーズンに入ったF1。14年のエンジン規定変更から圧倒的な強さを魅せたメルセデスとそれらに対抗するフェラーリとレッドブル。混戦を極める中団勢と見所満載だった19年シーズン。そんな今シーズンを振り返ってみようと思います。

 

 

各レース、その時その時の感想は該当記事を見てもらうとして、先ずは全体的な感想としては、"タイトル争い以外は面白かった"と言えるシーズンだったと思います。

 

タイトルはドライバー、コンストラクターズ共にメルセデスが圧巻するというこれまでと変わらない結果に終わりましたが、"ホンダの躍進"。"フェラーリドライバーの実権争い"。"白熱の中団争い"。"光る新人の走り"。と見所は沢山あった年でしたね。

 

 

先ずは"ホンダの躍進"から。

マクラーレンと袂を分かち、トロロッソと組んだ昨年。バーレーンの4位こそありましたが、それでも中団から抜け出す事は出来ませんでした。

今年は引き続きトロロッソと、その親玉でトップチームのレッドブルとも組む事から「ひょっとして…?」を期待すると同時に、これでマクラーレン時代のようにダメだったら、F1活動終了を覚悟するような、そんな大きな賭けのように見えました。

 

 

そういう期待と不安を抱えながら迎えた開幕戦。フェラーリのポカもありながら、見事射止めた表彰台の一角。15年、圧倒的最下位で終えた予選と、1台がスタートすら出来なかった決勝の惨事を思い出すと、とても感慨深いものがあります。フェルスタッペンという若きエースを軸に、これからの大活躍に胸が踊ったのを覚えています。

 

 

そして第9戦、オーストリアGP。モード11、ポジション5(最終的にポジション7まで行った)という無線が記憶に新しいレース。ここで、フェルスタッペンは跳ね馬ルクレールを(強引に)追い抜き、見事優勝を果たしました。この時の興奮は今でも覚えていますね。まさか組んで初年度で優勝出来るなんて思ってませんでしたから。

表彰台で、フェルスタッペンが、胸にあるホンダマークを指差していたシーンは恐らく、忘れる事がないでしょうね。

 

 

そしてその後、荒に荒れたドイツで2勝目。ハンガリーで初PP。メキシコで幻のPPに、インテルラゴスでポールトゥウィン。

正直ここまでの成績を残せるとは思ってもみませんでした。精々表彰台争いが常で、1勝出来たら儲けものと思ってましたからね。こうなったら来年はもっと凄いですよ!と期待しちゃいますよね笑

 

 

そしてレッドブルだけでなく、子チームのトロロッソも躍進しましたね。ドイツGPでクビアトが3位。ブラジルGPでガスリーが2位。という偉業を成し遂げました。

PU時代になってから、表彰台に登ったのはメルセデス、フェラーリ、レッドブルの3強か、フォースインディア(現:レーシングポイント)とウィリアムズ、マクラーレン(14年開幕戦)のメルセデスPUを積んでるマシンに限られていましたからね。そんな、ハースやルノーですら乗れていなかった表彰台に、元ミナルディのトロロッソが乗ったのです。しかも2回も。トロロッソの表彰台は、クビアトの前は08年モンツァのベッテルまで遡りますからね。どれだけの偉業か分かると思います。

 

さらにもっと言うと、クビアトは、2位獲れたかもしれなかったんですよね。ベッテルのフェラーリPUパワーに最後やられてしまっただけで。一方、ガスリーはメルセデスのハミルトンの猛攻を抑え切りました。

もちろん一概に言えませんが、この事は、ホンダPUが、シーズン中に大きく進歩を遂げたのだと分かる良い対比だと思います。

 

共に一度はレッドブルに昇格し、その後降格等の地獄を味わったクビアトとガスリー。「まだまだ自分たちはやれるんだ!」という事を証明した年でもあったなと感じました。自分は、どうも判官贔屓する傾向がありますからね笑。この2人は、これからも応援しようと思います。来年からトロロッソからアルファタウリへと名前が変わりますが、躍進の度合は変わらず、コンストラクターズ5位を目指して欲しいものですね。

 

 

さて、次は"フェラーリドライバーの実権争い"ですね。

フェラーリは今年、ベテランライコネンを切り、昨年デビューしたての秘蔵っ子、ルクレールを大抜擢しました。

ベッテルに秘蔵っ子を当てるというのは14年シーズンを思い出しますよね。果たして仲良くやれるのか。それともバチバチでやり合うのか。タイトルそっちのけで展開されたチームメイトバトルは、とてもエキサイティングなものでした。

 

開幕戦からチームオーダーを出したり、ロシアやイタリアではイザコザがあったり。そんな不穏な空気全開で来たこの2人のバトルはブラジルGPで、同士討ちという最悪の形を迎えました。

 

予選の結果やポイントではルクレールが上で終わりましたが、決勝の巧さではベッテルに軍配が上がった今年のフェラーリ。本来の目標を見失った結果、2人ともドライバーランキングでフェルスタッペンの後ろという成績でシーズンを終えました。マシンやドライバーの力では、レッドブル、メルセデスと同等かそれ以上のものがありながら、相変わらずの杜撰な戦略により得られるはずの結果が得られなかった赤い跳ね馬。07年ライコネン以来のドライバータイトルと、08年マッサ&ライコネンのコンストラクターズタイトル獲得はいつになるのでしょうか…

 

 

 

最後に、"白熱の中団争い"と"光る新人の走り"について。

 

例年以上に接戦を繰り広げた中団勢。 

 

ルノーからサインツを招き入れ、新人ノリスと共に復活の兆しを見せたマクラーレン。レッドブルから移籍したリカルドとチーム3年目となるヒュルケンベルグで大幅な戦力アップを見込むルノー。前述のトロロッソ。昨年からチーム名を変更し、生まれ変わったレーシングポイント。十何年ぶりに古巣に戻ったライコネンと新人ジョビナッツィのペアで戦った旧ザウバー、アルファロメオ。ドライバー力ならトップクラスのハース。

 

と個性豊かなチームで争われたベストオブザレストのポジション。常にDRSが使えるか使えないかの距離でレースをし、入賞の僅かな機会を狙い撃ちするバトルは、見ていてとても興奮しました。

その中でアルボンだったりノリスだったり。新人の目覚ましい走りが見られたのは、今後が楽しみになる期待部分ですし、ライコネンやリカルドによる安心感、安定感半端ないレース運びはベテランの腕を見る事が出来ましたね。

若手とベテラン。共に抱えるものは違いますが、目標は同じ。こうやって、F1がレベルアップしていくのはとても良い事だなぁと思います。

 

望む事なら、ウィリアムズもこの場にいて欲しかったですね。新人ラッセルとカムバックしたクビサが、この混戦にどう対応していくか、見る事が叶わなくて残念でなりません。特にクビサは、今年1年限りでF1シートを喪失する事になったので、本当にショックです。基本的にラッセルの後塵を拝してましたが、ドイツで入賞出来たのは、ベテラン巧者らしいですよね。ラリー事故がない世界線を見たかった…

 

 

 

はい、そんな訳で19年シーズンの感想でした。

速いのに手堅い、チャンピオンチームのメルセデスの牙城は今年も崩れませんでしたね。ミスが無いわけではないのですが、確実にポイントを重ねてこれるメルセデスの強みを脅かすチームが早く出てきて欲しいものです。

 

もうすでに来年のシートは全て決まっており、新車発表まで、特にアナウンスがなく、ヒマなオフシーズンとなりますが、どのチームがメルセデスを倒すか。それともメルセデスがもっとぶっちぎるのか。そういう妄想をゲームでもしながら、のんびり待つのもまた一興だなぁと感じる今日この頃です。

 

来年は一体どのような展開を迎えるんですかね。21年に大きな規則変更を迎えている事から、捨てシーズンにするチーム、諦めないチーム。色々出てくると思いますが、面白いレースが見られたら、何でも良いなと思っています笑。何はともあれ、今から開幕戦メルボルンが楽しみで仕方ありません!

 

 

 

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F1速報 2020年 1/30号 2020年 新年情報号

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  • 出版社/メーカー: 三栄書房
  • 発売日: 2020/01/09
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