エフライの感想記

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祝!完結!! 感想《『がっこうぐらし!』第12巻(最終巻)》遂に迎えた最終巻。学園生活部の運命や如何に…

はい。遂に発売されてしまいましたよ、『がっこうぐらし!』の最終巻、第12巻。

好きな作品ですから、終わって欲しくないと思う反面、ウダウダ続いてしっちゃかめっちゃかになる位なら、キッチリ終わって欲しいと思ってしまう。そんな複雑な心情で本を手に取り、そして読み進めました。

第11巻で作者、千葉サドル先生の「最ごまで、どうぞよろしくお願いします。」というコメントがありましたし、最悪の事態を想定しつつ、ドキドキしながら、ページを進めましたね。

 

以下、ネタバレ全開でいきますので、ご注意ください。

 

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文字通り足手まといになった胡桃に、頭脳担当だった椎子の死。そして水や食料、更には寝床といった生活に必要なものを失い、ただ逃げるだけとなった学園生活部。そんな中、由紀が閉店ソングでお馴染みの 「蛍の光」を歌い、終末へのカウントダウンが刻々と刻まれる中、ドローンからの呼びかけがありました。

 

ここからが12巻の内容で、ドローンの操縦士は予想通り自堕落同好会、即ち大学生組でした。このままタッグを組んでランダルにカチコミへ!!!

 

というのを期待しましたが、すぐさま大学生組は離脱。

りーさんの提案により、ランダルによる浄化作戦実行の前に、残りの大学生の避難誘導を優先したのです。理屈では納得出来ますが、ここは協力して欲しかった気もします。

まぁ最後は学園生活部4人の活躍を!というのは熱いんですけどね。ちょっと残念。

 

 

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そうそう、胡桃やめぐねえのゾンビ化の影響が少なかった訳も明らかになりましたね。

学校の水。それが症状軽減の要因でした。この浄化装置が一般のものより簡易なものだった為、抗体成分が残り、2人は症状がマシだったようです。

因みにその水は朽那川から引いています。そしてその源流は那酒沼。

細かいところまで読んでいる人はお気づきでしょう。この2つの土地名、これまで結構出てきているんですよね。第1巻巻末の校内案内に、第8巻巻末のスクラップ。前者は学校の案内なので、当然ポジティブに書かれていましたが、後者では不穏な空気を隠す事無くゾンビ化に関する伏線が張られていました。ここまで作りこんでいたのかと驚くばかりですね…

 

 

大学組と別れ、学園生活部が目指したのは母校、巡ヶ丘高校。

抗体の入った水を求めて母校に舞い戻ったのですが、この時点で何となく分かりますよね。ここが最終決戦場だって。

学校での、みーくん、りーさんの戦闘は高校編を思い出すような。でも、胡桃を筆頭に当時とは全く違う、絶望的な状況にドキドキハラハラしました。「私なら思い入れが無いから、めぐねえを倒せる」と言ったみーくんが、結局圭に攻撃をためらってしまったシーンは、胡桃がめぐねえと対面するシーンと重なり、結構胸に来ました…

こういう絶望が溢れる展開は久々で、『がっこうぐらし!』さではあるんですけど、やっぱり辛かったですね。

 

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内部分裂を起こしていたランダルを動かし、学園生活部や大学生組を生還させたのは、主人公、由紀のランダルへの無線でした。全てが始まった高校の、しかも生死を分けた屋上での由紀の魂の言葉は、卒業式の時と同じように、とても説得力のある、力強いもので、彼女の成長がとても伝わってきました。

 

「わたしは ここにいるよ」

 

アニメOPをなぞったようなこのセリフ、とてもジーンと来ます。

サブタイトルも「ここにいます」となっていて、どんな悲惨な状況でも生きようとする、生きている事を伝えようとする由紀の意思が、これでもかという程伝わってきますね。このシーンは、自分の中で3本指に入る程好きなシーンです。

 

 

 

最終話「またあした」は、3年後に時間が飛び、そこでの皆の活躍が描かれていました。復興指揮の地区リーダーとなったりーさん。医者を目指す為、猛勉強をしている胡桃。日本を回り、記録を付けているみーくん。そして教師になった由紀。

椎子の言う通り、ゾンビパニック中は、辛い現実に向き合うなら、全滅を選ぶ程依存関係にあった学園生活部。そんな4人がこうして物理的に繋がってなくても、心は繋がっている的な関係に昇華出来たのは、皆の成長が感じられて良いですよね。

 

特に由紀は、めぐねえのような”お姉ちゃん先生”のポジションに着いたのが、感慨深いですよね。あんなに甘えたがりだった由紀が、甘えられる立場になるなんて。天国のめぐねえも喜んでいると思います。

 

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さて、こうして無事に完結した『がっこうぐらし!』ですが、結局分からなかった部分もありましたよね。

由紀の制服の色が違う事だったり、ゾンビパニックは世界にまで広がったのか、日本国内だけだったのかという事だったり。後者は、英語を話す軍人さんが出てきた事から、少なくとも世界にゾンビパニックが知れ渡っている事は確定ですが、それ以上は分かりません。前者なんて、特に触れる事なく終わりましたね。

全部が全部回収するのは難しい事くらい百も承知ですが、でもやっぱり何か理由付けは欲しかったです。

 

 

とは言いつつ。

1ファンとして、こうやって打ち切りではない完結に無事辿り着いた事が本当に嬉しいですし、最後の最後まで目が離せない展開が見られて、とても楽しかったです。

『がっこうぐらし!』は好きな作品の1つですし、これからもアニメ、漫画共に何度も振り返って行くんだろうなぁと思います。

 

また何処かで、学園生活部の活躍が見られたら良いなぁ…

 

 

 

 

 

 

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