エフライの感想記

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感想《F1 2020 第5戦 F1 70周年記念GP》先週以上に鍵となったタイヤ。それを上手く使いこなせたのは…??

バースト祭りが開催されたイギリスGPから早一週間、同じシルバーストーンにて「F1 70周年記念GP」が開催されました。先週よりワンランク柔らかいタイヤコンパウンドの投入が、レースに如何に作用するのか、という事が今回の見所でしたね。先週バースト祭りが開催されたのもあって、各チームがどのように対応してくるのかが興味深かったです。

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タイヤ性能を見切ったレッドブル

 

全体的に柔らかくなったタイヤコンパウンドの中、先週出番の無かったソフトタイヤ(前戦のソフトより1段階柔らかい)が厄介なものでした。予選では丸々1周持つか微妙、決勝では10周走れるか不明、というスペックには驚きを隠せませんでした。Q3のアタックにて、メルセデスを筆頭に、ソフトではなくミディアムタイヤを履いてガレージを後にする光景は、初めて見ましたね。ある意味貴重な経験が出来たのかもしれません。

 

 

そんなタイヤの耐久性を見抜き、唯一のハードタイヤにてQ2突破。そして表彰台の頂点に立った凄いドライバーが居ます。そう、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンです。メルセデスと比べタイヤの持ちが格段に良く、1ストップさえ狙えるという圧倒的な強さを持っていました。正に、"完勝"という言葉がピッタリなレースでした。先週は暇すぎて送っていた「水分補給してる??」という無線を、今回は勝ち確演出として使っていましたしね笑。予選こそ疑問の残る4番手でしたが、決勝の為と考えると納得出来ます。メルセデスと同等の速さがあるとは口が裂けても言えませんが、戦略やコンディションによっては戦えるという事を今回のレースにて証明しましたね。これからは、今まで獲れなかった分の優勝を飾って欲しいものです。

 

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タイヤに厳しいメルセデス

 

勝利してフェルスタッペンと比べ、タイヤに厳しすぎたのが王者のメルセデスでした。純粋な速さでは先週から続くものを持っていましたが、今回はタイヤにキツイマシン性質が足を引っ張ってしまいました。バーストしなかっただけ良かったですが、まるでPU時代前に見られた、予選に全振りのメルセデスが帰ってきたように思えました。これからも、暑い場所では戦闘力が下がりますかね。激しい順位争いにメルセデスも参入となると、もっとレースが面白くなりそうなので、個人的には失速に期待したい所です笑

 

そんなメルセデスについてですが、個人的に、今回このチームが取った戦略が些か疑問なんですよね。川井ちゃんも言っていたように、普段のメルセデスは、2人を平等に扱うというポリシーの下、戦略を分ける事をしません。よっぽどな事情が無い限り、2台同じ戦略を取るのです。ですが、今回は2人で戦略を分けました。更に、タイヤの履歴が明らかに違う(ハミルトンが有利)にも関わらずチーム内バトルを認めました。基本的に堅い指示を出すメルセデスに一体何があったのでしょうか。

自分はハミルトンよりボッタスの方が好きなので、当然今回の戦略には不満を持っています。何故なら、今回のバトルは平等、公平でなく、明らかにボッタスに不利だったからです。これでは、PPを獲得しても変わりませんね。そもそもボッタスを早めに入れすぎという見方もありますが、それは、後からなら言える事なのでまぁ良いでしょう。ですが、あの2位3位がほぼ確定している状況で戦略を分ける意味が分かりませんし、チームメイトバトルを容認するのも理解出来ません。あの状況からフェルスタッペンを追い回すのは現実的でないですから、マルチ7744でも発動して順位確定をするのが王道だと素人ながらに思います。特に同士討ちが多いレッドブルやレーシングポイントなら兎も角、堅実を体現しているメルセデスでしたからね。いつも通りで良いにも関わらず、何故通常とは異なる戦略を取ったのか、とても気になります。今後、同じような状況に陥った際はどうするのか。チーム崩壊に繋がりそうな爆弾が1つ、仕掛けられたな、と思います。

 

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個人的殊勲賞

 

暗い話ばかりしても特に良い事は無いので、明るい話題に移ります。今回の個人的殊勲賞ですが、完勝したフェルスタッペンは当然として、後4人居るかな、と思います。

 

先ずは、先週に続きペレスの代役で出走したヒュルケンベルグです。先週こそトラブルでDNSに終わりましたが、予選では目を見張る速さを魅せてくれました。準備万端で迎える今回は一体どんな結果を残すのか。タイヤコンパウンド変更と並ぶ、大きな見所となっていましたね。

そして彼は、全F1ファンの期待に応えるが如く、予選で3番グリッドを獲得して魅せました。

 

 

 

ファンとして非常に嬉しかったです。確かにレーシングポイントのマシンによる恩恵を受けての成果ですが、相方であるストロールを下して掴んだ成績ですからね。まだまだ腕が鈍っていない事が分かって良かったです。

これまでの彼の戦績から、「スタートで大失敗する未来」や「自身に非がない接触によりリタイアする未来」。「ピット作業でミスが起きリタイアする未来」。「ゴール寸前でバーストする未来」。等々、縁起でもない事を想像しながら決勝の時間を迎えましたね。直近でも先週がDNSという不運があったのも相まって、無事に出走出来るか不安でした。

 

そんな不安を他所に、彼は、彼らしい終始安定したレースを決勝で魅せてくれました。最後に疑惑のピットがありましたが、それ以外は至って普通でしたね。ほら、そこ。「つまらない」とか言わない。7位という成績は予選の3位のインパクトより数段落ちますが、終始ストロールより速かったですし、代役+就活とすれば上々だと思います。これで表彰台未経験出走記録も伸びましたし、また何処かのレースで彼の走りを見られたら良いですね。

 

 

残り3人の個人的殊勲賞は、フェラーリのルクレール(4位)。ルノーのオコン(8位)。アルファロメオのライコネン(15位)です。該当理由は、タイヤに厳しい状況の中、1ストップ作戦を成功させたから、です。大半のドライバーが2ストップ狙いから2ストップ作戦に変更しているにも関わらず、1ストップで走り切ったのは流石の一言に尽きます。

 

3人とも予選から大幅順位アップしていますし、タイヤが持つのなら、この戦略が当たりだったみたいですね。特にフェラーリとルノーは、相方がスピンを喫したりする等、不安定でしたから、貴重なポイントを持ち帰る事が出来ましたね。良き良き。ライコネンも、予選ではハンガリーに次ぐ再びの最下位という有り様でしたが、決勝ではいぶし銀のレースをしていました。彼はまだやれる、きっと何処かで光る走りを魅せてくれる、と信じています。 

 

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その他

 

優勝したフェルスタッペンの相方であるアルボンは、今回も下位からの巻き返しを強いられました。最終的に5番手まで巻き返せましたが、予選でガスリーに負けるのは少し頂けないですね。彼に求められている役割は、ボッタスのように、エースを支える役割ですから。去年は兎も角、今年に入ってからそれがまだ出来ていないのが気がかりです。何とか次戦こそ頑張って欲しいものです。

 

予選でアルボンを負かしたガスリーは、正直勿体無いレースをしたと思います。アルボンを敵と認識してしまったのか、戦略で大幅順位ダウン。予選7位から11位フィニッシュ0ポイントと、残念すぎる結果に終わってしまいました。"身の丈に合った"ではありませんが、争う相手を履き違えない事は絶対条件です。これは、ガスリーだけの問題ではなく、ストラテジスト含めたチームの問題だと思います。いや、ほんと。頼むぞミナルディ…

そんなガスリーとは反対に、予選で失敗したものの、決勝で巻き返したのがクビアトでした。Q1落ちという結果は解せませんが、最終的には10位入賞ですからね。終わり良ければ全て良し。お疲れ様でした。先週もバーストまでは調子良さそうでしたし、こうやってちゃんと形に残る結果を残してくれて本当良かったと思いますし、次戦にも期待がかかります。

 

さて、今回のマクラーレンは、正直影が薄かったですね。ノリスは10位スタートの9位入賞と、何とかポイントを持ち帰りましたが、相方のサインツは、Q2落ちで決勝13位に終わってしまいました。オーストリアで魅せた速さが見られなかったのが残念ですね。まぁ悲観する程遅くはないので、そこまで落胆する必要はないのかもしれませんが、やはり気になってしまいます。開幕2連戦終わった後は、速いマクラーレンが帰ってきたと思ったんですけどね…

 

そうそう、ラッセルは、今回もQ2に進出しましたね。今年のウィリアムズは見掛け倒しではなく本当に速そうに見えます。まぁ昨年が酷過ぎたと言えばそうなんですどね。今年の開幕戦や去年のドイツGPみたいな荒れた展開がもう一度あれば、入賞出来るのではないでしょうか。

 

ハースに関しては、グロージャンがQ2に進出出来た事が収穫ですかね。参入から数年程確立していたベストオブザレストの位置が絶望的に遠い事に、軽くショックを受けています。ドライバーの実力は折り紙付きですからね。クルマを何とかして欲しいものです。

 

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まとめ

 

という訳で第5戦の感想でした。

バースト祭りが非開催でありつつもレース展開は面白い。しかも勝ったのはレッドブル、と最高なレースでしたね。タイヤのお陰とはいえ、真っ向勝負でメルセデスを撃破したのは、テンションが上がってしまいます。次戦以降も期待して良いですかね。

それにしても、14年のブラジルGPといい、今回のレースといい、タイヤが柔らかいだけでここまで面白くなるんですね。ピレリは嫌がると思いますが、今後も攻めたタイヤコンパウンドにして欲しいものです。

 

さて、次戦の舞台はスペインGPですね。フェルスタッペン初優勝の地ですので、2戦連続のオランダ国歌が聴きたい所ですが果たしてどうなるか。気温が高くなる等、タイヤに厳しい状況にならない限りメルセデスの独壇場という事が気がかりですが、ポジティブにホンダ勢の躍進に期待します!勿論、ライコネンやアルファタウリにも頑張ってもらいたい所ですね!後は、ペレスが早期復帰出来るよう、祈っておきます…!