エフライの感想記

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感想《2020 F1 第7戦 ベルギーGP》翼を失くした跳ね馬。昨年までの勢いは何処へ。

琢磨選手が2回目の王者となったインディ500から早一週間。F1の舞台は、ベルギーのスパ・フランコルシャンに移りました。コロナの流行により、ここまで変則的なスケジュールで進んできたF1でしたが「お盆明けのスパ」という事は変わりませんでしたね。この事に少し安心している自分が居ます。来年は通常のスケジュールで開催されたら良いですね。

 

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さて、昨年のスパはどうだったかなというと、やはりF2のユベールは避けて通れませんよね。自分はフジNEXT派なので、F2に関してはそこまで詳しくないのですが、一報を聞いた時の衝撃は今でも覚えています。今回のレースは彼の約1周忌という事で、ガスリーがピンクのヘルメットを着用したり、国歌の前に黙祷があったりとF1でも様々なイベント等がありました。もうあんな事故が起きませんように…

 

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蟻地獄にハマったフェラーリ

 

いつまでも暗い話をしてもアレなので、今年のF1レースに話を移します。

今回、我々に衝撃を与えたチームが約1つありました。そう、それは何を隠そう、赤い跳ね馬さんチームです。恐らく、今年の跳ね馬の惨状を手放しに称賛する人は居ないでしょう。ですが、そんな中でも、偶にチラ見せしてくるポジティブ要素に、淡い期待を抱いた人は少なくないと思います。

しかし、そんな僅かな希望をも粉砕したのが、スパでのお馬さんでした。予選の前哨戦とも言えるFP3にて残した、ルクレールの17位、ベッテルの20位(最下位)という素晴らしいリザルトには思わず目を疑いました。いくらPUの疑惑があるとはいえ、昨年の予選1-2を成し遂げたチーム、ドライバーがドンケツ争いをしているんですよ?雨やトラブルといった情状酌量の余地があるなら兎も角、そういう事が一切ない完全ドライコンディションでこの成績。流石に、14年や09年でもなかった事態だった為、予選が滅茶苦茶不安になりましたね。

 

流石に逆PP獲得は防げましたが、それでも結局、2台揃ってQ2落ち(13位と14位)という有様でした。川井ちゃんが言うには、Q3に1台も進めないのは14年イギリスGP以来の快挙だそうです。あの時は雨絡みの予選でしたから仕方ない面もありますが、今回はその良い訳も使えません。まさかここまで下位に落ちるとはスペインGPの時には予想していませんでした。

 

で、期待薄で望んだ決勝も、まぁ酷かったですね。スタートこそ、蹴り出しの良いソフトを選んだルクレールが、トップ10に食い込む活躍を魅せましたが、その後はベッテル共々ズルズル抜かれるシーンが放送されました。アルファタウリのクビアトや、アルファロメオのライコネンにストレートでぶち抜かれるシーンは、見ていて悲壮感というか、何というか、とてもショッキングな気持ちになりましたね。だって元ミナルディのチームだったり、弟チームに在籍する解雇したドライバーに直線で、しかも割と早めに抜かれたんですよ?悲惨にも程があると思います。

 

そして、マシンがダメなら、戦略やピット作業もつられてダメになるのか。連鎖に次ぐ連鎖でボロボロミスを犯していました。ソシャゲやパズルゲームではないんですから、しっかりして欲しかったです。

先ずは、ジョビナッツィのクラッシュによるSC時ですね。この時は、運良く完璧なタイミングでピットにルクレールを呼び込む事に成功しました。さっさとタイヤ交換をしてここから反撃だ!…と思いきや、まさかまさか、タイヤが行方不明になっていました。まるで16年モナコGPのリカルドみたいなパニック状態でしたね。あの時も心が痛かったですが、今回も中々に見ていて辛かったです。まぁ、お陰でライコネンが苦労せず前に立つ事が出来たので、ライコネンファンとしてはラッキーだったんですけどね…

そして、緊張するルクレールの2回目のストップでも、謎の作業を敢行し、これまた幾分かの時間がかかってしまいました。川井ちゃん曰く、ニューマチックバルブのガス補充を行っていたようですが、ガスが抜けるのは珍しいようで、これまたフェラーリのやらかしの1つだと考えられます。

更にもう1つ。ルクレールへの作戦の伝達で失態がありました。レース中盤、チームから「プランB又はCで行く」という無線があったのですが、ルクレールがその指示に対し、「その2つって全然違うよね?」と返したんですよね。まだ、ここで焦って何かしらのアクションを取ったら、「うっかりミスだったのかな」と解しますが、残念ながらチームはアッサリ「うん。後で教えるね」とアッサリ返答したんですよね。結局どっちの戦略を取ったのかは分かりませんが、連携がなっていないな…と落胆するしかない一件でした。

 

ここまでのやらかしは、全てルクレールに起こったものだったので、ベッテルは無事かというと、そうでもないんですよね汗。彼には、「ピットに入りたい」と言っても入らせて貰えないという一幕がありました。ルクレールのように直接被害を受けた訳ではないですが、放置プレイはあまりにも可哀想です。

 

また、戦略やピット作業に加えて、ベッテルはライコネンを抜けず、ルクレールはグロージャンを抜くのに手こずるという、本来ならあり得ない光景を見る事となりました。ここがモンテカルロなら兎も角、追い抜きの多いスパですからね。如何にマシンが不甲斐ないかが分かります。こんな大変な状況で、次から2戦連続母国イタリアでのレースですよ。お客さんが入るのかは分かりませんが、暴動が起きない事を祈るしかないですね。

 

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躍進!ルノー!

 

そんな駄馬さんを差し置き、大躍進を遂げたのがルノーでした。予選で2台揃ってレッドブルに割って入る活躍を魅せると、決勝でもその強さは健在。リカルドがフェルスタッペンの次点である4位、相方のオコンは、その後ろの5位という好成績を残しました。しかも、リカルドに関しては、ファステストラップポイントのおまけ付き。使い古したハードでファステスト更新するとか貴方ハミルトンですか?笑

もう少しラップがあったなら、リカルドの表彰台が見れたかもしれないのが惜しいですね。「GO VERSTAPPEN!」と表示しつつシューイしていたファンの方には残念なお知らせとなりました。

 

 

2台揃って好成績のルノー。ここで速いとフェラーリとは反対に、ここからの連戦期待出来ますね!1000馬力PUの底力、期待しています…!

 

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スパ王の意地

 

今年、イマイチ成績が芳しくないアルファロメオ。しかしスパ王ことライコネンは、そんな状況でも魅せてくれました。

予選こそQ1落ちでスタートも大失敗でしたが、そこからの巻き返しは圧巻の一言ですね。いつもの如くウィリアムズやハースだけでなく、ベッテルをも追い抜くとは…。良い意味で予想を裏切られました。一時は入賞圏を走れていましたし、リタイアが少ない中で12位というリザルトは十二分のものだと言えます。地味に、フェラーリPU勢のトップですしね。あともう少しストレートに速さがあったら、クビアトも抜けた可能性がありましたが、それはアルファロメオにはどうしようもないことなので仕方ありません。素直にホンダPUの進歩を喜ぶべきですね。

 

一方、相方のジョビナッツィは、2年連続のクラッシュに終わってしまいましたね。怪我が無くて良かったですが、あまり良い所がなかった印象です。

 

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個人的殊勲賞

 

今回、DOTDを獲ったのはアルファタウリのガスリーでした。唯一のハードスタートを活かし、オーバーテイクを多く魅せてくれましたね。SCが入ってしまった事により、ハードが意外と使える事実を周りに教えてしまうという不運要素はありましたが、それでも8位入賞というのは立派。ユベールに捧げるレースとして、申し分ない結果&内容だったと思います。タラレバですが、もしSCの出動がなければ、もう少し上の順位が狙えましたかね。その事が唯一の残念ポイントです。まぁ仕方ない事ですけどね。

一方、相方のクビアトも、予選11位で最高位をマークすると、決勝でも入賞こそ叶いませんでしたが、予選と同じく11位と、一時のスランプから脱した成績を残してくれました。ガスリー共々、上位陣を喰う活躍に大いに期待しましょう!

 

で、個人的殊勲賞というと、上記のDOTDを獲ったガスリーの他、前述の通り、各々期待出来る最高のパフォーマンスを魅せたリカルドとライコネンが該当します!3人の、次戦以降の走りに目が離せませんね。

 

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その他

 

後はと言うと、ノリスが、予選10位から7位入賞を果たしたのは立派でしたね。サインツがDNSで終わった締まっただけに貴重なポイントを稼ぎました。後もう少しラップがあるか、オコンがアルボンを早く抜いていれば、6位のチャンスもありましたね。こちらも次戦以降の躍進に期待です。

 

マクラーレンとランキングを争うレーシングポイントも、着実にポイントを積み重ねましたね。ペレスが、ソフトタイヤにも関わらずSC時にピットに入らない、という謎戦略を取りましたが結局10位。相方のストロールも9位と、W入賞を果たしました。

 

因みに、今回ルノーが躍進した事で、3位のマクラーレンが68pts。4位のレーシングポイントが66pts。5位のフェラーリが61pts。6位のルノーが59pts、と大接戦の3位争いとなっています。フェラーリの今後の伸びしろと、出遅れて7位に居るアルファタウリがどう引っかき回すかが、これからのキーになりそうですね。

 

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まとめ

 

という訳で第7戦の感想でした。

ここまで触れていませんでしたが、1-2はメルセデス(ハミルトン-ボッタスの順)で、3位はフェルスタッペンでした。いつも通りすぎて、綴る事が特にありませんね。一体誰が、何処がこの3人の牙城を崩してくれるのでしょうか。フェルスタッペンがメルセデスに挑める様になると、もっと面白くなりそうなんですけどね…。難しいものです。

 

 

ジョビナッツィのクラッシュには冷やっとしましたが、ラッセル共々無事で何よりでした。ユベールの事がありますからね。この週末はちょっと過剰に反応してしまいます。

後、余談ですが、川井ちゃんが「ラッセル、ガレージに戻ってくるのが早い。多分バイク使ったのだろうけど、徒歩なら30分かかりますからね。右京さんなんか、ホッケンハイムで徒歩帰宅しようとして迷子になった」と右京伝説を語っていたのが面白かったですね。本人が「余計な伝説」と言っていたのにも面白さに拍車がかかります。

 

 

さて、次の舞台は、フェラーリのお膝元であるモンツァです。スパと同じく、PUパワーがものを言うコースですね。昨年は、ルクレールの大勝利で幕を閉じましたが、今年はどうなるでしょう。まぁ十中八九メルセデスで、フェラーリは惨敗な予感がしますが…。何とか、レッドブルでもレーシングポイントでも何処でも良いですから、王者のブラックアローの勢いを止めて欲しいものです。