エフライの感想記

のんびりやっていきます。

ロス・ブラウンさんや…。F1にリバースグリッドは要らないですよ…

先日のイタリアGPは大変面白いレースでした。誰しもがハミルトン優勝を確信した前半からのどんでん返し。見所は色々とありましたが、ガスリーとサインツの優勝争いは間違いなく今シーズンのハイライトになると思います。これは余談ですが、3強(メルセデス、レッドブル、フェラーリ)以外のドライバーが表彰台の頂点に立ったのは13年開幕戦のライコネン以来だそうです。13年シーズンはベッテルが後半戦無双していましたが、ここまで遡るとは思ってもみませんでした。それだけ3強、特にメルセデスがV6PU時代を支配しているって事ですよね…

 

 

話を戻します。

そんなガスリー達が繰り広げた熱いレースを見て、F1を統括する偉いさん、ロス・ブラウンが一言。

 

 

へ?

いやいや違うでしょ。一ファンとしてこの意見には真っ向から反対します。リバースグリッドに興行的なメリットがあるのは否定しませんが、それをやっちゃダメだろと個人的に思うからです。今からその理由を3つ程綴っていきますね。

 

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先ずは1つ目。「”本戦”の所在が曖昧になる」からです。

勿論、これはどういうリバースグリッド制度を導入するかによって変わる事です。ですが、具体的に考える必要があるのでF2が現在採用している方式を考えてみますね。F2は「予選でレース1のグリッドを決め、その決勝の1位~8位をリバースグリッド、9位以下はレース1の結果のままのグリッド」という方式にてレース2のスターティンググリッドを決めています。個人的にこれをこのままそっくりF1に当てはめるのは難しいというか、当てはめるべきでないと考えています。確かにF2ではレース1にて獲得出来るポイントがレース2より多く、暗にレース1の方が大事だよと提示してます。しかし、「最後に行われるレース」は当たり前ですがレース2です。そんな最後に開催されるレースがある意味おまけ的扱いのレースというのはどうかと思います。F2はあくまでも下位カテゴリーで、注目度もそこまで高いわけでもありません。なので言ってしまえば、関係者とコアなファンが面白さや意義を理解出来れば構いません。しかし、F1はトップカテゴリーです。そこで「最後のレース(レース2)で勝ったドライバーより、1つ前のレース(レース1)で勝ったドライバーの方が価値がある」なんてややこしい仕組みをライトなファンや将来のファンに理解されるとは到底思えません。じゃあ後半のレースしなくても良くない?とか思われる可能性がありますし、そうなれば「本戦」って何処?となってしまいます。

 

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2つ目。「走らない車の出現」。

まぁ1つ目の反対意見は、あくまでレースを2回行うF2の制度を輸入した場合どうかというものでした。では次に予選の結果をひっくり返すだけでレースの開催は1回という場合を考えてみます。

まぁ考えられるのは予選を本気で走らない、或いはそもそも出走すらしない車が出現する可能性でしょう。どうせポールを獲っても下位スタートならば、とポールの譲り合いが発生してしまう恐れがあります。特にモンテカルロや鈴鹿、シルバーストーン等追い抜きが難しいとされるサーキットなら猶更です。勿論、「走らない車にペナルティを科す」や「予選にポイントを付ける」といった解決策はあります。しかし、それで本格的に解決出来るのでしょうか。前者はまぁ良いとして、後者に関してはバランスを良く考える必要があります。只でさえ、予選で無理に10位や9位に行くより、スタートタイヤが自由に選べる11位12位の方が良いという状況が解決されていません。そんなF1が、ポールを狙う方が良いのか適当に15位くらいに終わる方が良いのかとチームが考える戦略に対して上手い返答を作成できる気がしません。SGTにて昔、獲得ポイントと課されるバラストの搭載量を考慮して順位の譲り合いが発生した事態がありましたが、そんな事は天下のF1で見たくありません。これが2つ目の反対理由です。

 

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3つ目。「成果の希薄化」。

今回、ガスリーが優勝を飾った事に対して興奮した人は多いと思います。仮にマクラーレン、或いはサインツのファンだったとしても手に汗握るレースを見る事が出来て、これまでのレースとは異なり、何かしらの感情の変化はあったでしょう。レース展開の綾があったとはいえ、普段では起こり得ない2人の優勝争いでしたからね。

 

ではもしそれが作られたものだったら…?

 

例えばサーキットがモンツァではなくモンテカルロで、ガスリーがリバースグリッドによりポールからスタート。そしてそのままポールトゥウィンを飾ったとして、果たしてそれは本当の勝利なのでしょうか。いや、優勝なのには変わりません。ポールトゥウィンも17番手からの逆転優勝も1勝は1勝です。価値は等しいです。ですが、リバースグリッドによるある種お膳立てをして貰って優勝を飾ったレースってワクワクします?そんなレースって面白いですか?

仮にウィリアムズがそうして12年スペインGP以来の優勝を飾ったとして、それが古豪復活!と声を大に言えますか?恐らく、というか大勢が言うでしょう「リバースグリッドのお陰で勝てた」と。勿論、いくらポールスタートとはいえ、そのまま順位を落とさずトップチェッカーを受けるのは凄い事です。ですが上に挙げた評価は必ずついて回るものです。

確かに、今回のガスリーの優勝も偶然といえば偶然です。ガチンコ勝負でメルセデスを負かす等、ほぼほぼ不可能な事でしょう。ですが、我々ファンがそれに価値を見出したのは不確定要素による優勝だったからではないでしょうか。”たまたま”SCのタイミングバッチリにピット作業を済ます事が出来、”たまたま”ソフトでリスタートだったアルファロメオの2台がサインツの壁役を果たした。それらの”たまたま”はあくまで”たまたま”で、作られた”たまたま”ではありませんでした。もし、今回のガスリーの優勝が作られたものであるなら、ここまでお祭り騒ぎにはならず、冷めた空気になったでしょう。そのような状態を引き起こし、選手やチームの成果を本物の成果と見えないような状況を作る恐れのあるリバースグリッド案にはやはり反対です。

 

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以上の3つの理由から個人的にF1のリバースグリッド導入には賛成しかねます。

勿論、何とかF1を面白くしようとするロス・ブラウンの姿勢は称賛されるべきです。ですが、人工的に作られた熱戦には人々は乗ってこない事を理解して欲しいなと思います。まぁぶっちゃけメルセデスにこう何年も独走を許している他のチームにはしっかりして欲しいですね。もしちゃんとタイトル争いさえ出来ていれば、こんなリバースグリッドなんて頓珍漢な案は出なかったんですから。特に赤いお馬さんチーム。本当に頑張って…