エフライの感想記

のんびりやっていきます。

感想《2020 F1 第11戦 アイフェルGP》皇帝に並んだハミルトン、鉄人を超えたライコネン。7年振りのニュルは荒れ模様に…

本来なら日本GPが行われた今週末。ドイツ、ニュルブルクリンクにて、代わりのレースが開催されました。ここでF1を開催するのは13年以来7年振り。現行のエンジン規定、V6ターボになってからは初開催となりました。自分の中で「ドイツでのF1=ニュルブルクリンク」というイメージがあるので、ここまで久々な気はしませんでしたが、思ったより間が空いていましたね。

 

7年もの空白期間があった為、調べた所、F1での走行経験がある(レギュラー)ドライバーは全20人の中で、ライコネン、ベッテル、ハミルトン、グロージャン、リカルド、ボッタス、ペレスの、たったの7人のみでした。過半数が未経験という事を考えると、入れ替わりの激しい世界だな、と改めて思い知らされた気がします。

 

NEW 国旗ステッカー(ドイツ) SSサイズ 2枚組 再帰反射 耐水 屋外使用可能 高級車 ラグジュアリー ドイツ軍 フラッグ 欧州 ドイツSS(2)

 

さて、今回のレースは、7年振りの開催以外にも色々な話題がありました。ロシアGPに引き続きシューマッハの通算91勝に挑むハミルトンや、バリチェロの持つ最多出走記録の更新が確実なライコネン、といったベテラン組の偉大な記録に加え、F2参戦中のミック・シューマッハ、アイロットのF1デビューが予定されていたのです。本来なら、これが鈴鹿で見られたかも…と思うと少し残念ですが、それでも嬉しい話題ですよね。残念ながら、悪天候によりミック達2人のF1デビューは、待ったを喰らう結果となりましたが、それでもF1への一歩を確実に歩めたのかな、と思います。来年、または再来年が楽しみですね。

 

金曜日のセッションがキャンセルとなり、FP3の僅か60分での準備が求められた各チーム。そんな佳境の中、レーシングポイントに「ストロールが体調不良で出走不可」という追加爆弾が投下されました。その結果、イギリスにてペレスの代打を務めたヒュルケンベルグに再び出番が回ってくる事となりました。予選に間に合わせたヒュルケンベルグも凄いですし、マシンを彼に合わせ込んだチームも流石ですね。それにしても、ヒュルケンベルグは持ってるんだか、持っていないんだか良く分かりませんね笑。レギュラードライバー時代より、話題になっているのは確実ですけど。因みにこの交代劇により、上に挙げた「ニュルブルクリンク経験者」は8人となりました。それでも半数以上が未経験というのに変わりはなく、F1界の厳しさが揺らぐ事はないですね。

 

スポンサードリンク

 

 

 

大記録に並んだ現王者

 

前述の通り、シューマッハの記録に再び挑む事になったハミルトン。そんな彼に「待った」をかけたのは、やはり同僚のボッタスでした。Q3にて、各車が1回目よりタイムを下げる中、全セクターでベストを出しPPを獲得した時は「遂に覚醒かな」とワクワクしました。スタートでもハミルトン相手に珍しく引かずにポジションキープ。このまま逃げ切れるのでは…と期待していました。

しかし、ここですんなり勝利を諦めないのがハミルトン。じっくりプレッシャーをかけていき、ボッタスの1コーナーでのミスを誘いました。そして、その隙を逃す事なく1位を奪取。ここは、ハミルトンの”強い”部分が滲み出た瞬間でしたね。トップに立ったハミルトンを止めるのは至難の業。SCが入り後続との差が一旦はリセットされましたが、そんな事はお構いなしに、完璧なレース運びでシューマッハに並ぶ91勝目を飾りました。もう、お見事という言葉しかありませんね。破られる事はないだろうな、と思っていたシューマッハの記録に並ぶ人が現れるだなんて今でも信じられません。衰えもモチベーション低下も感じられませんし、最多勝利の92勝目はおろか、100勝という大台も超えて来るのではないでしょうか。本当、誰か彼を止めて下さい笑

そんなハミルトンに対して、ボッタスはツイてなかったですね。1コーナーのミスは褒められるものではありませんが、その後のMGU-Hに起因するトラブルは同情します。バースト祭りが開催されたイギリスGPでも、ボッタスの方がハミルトンより被害大きかったですしね。彼がメルセデスの持つ貧乏くじを全て引いているのでは、と思っています。

 

スポンサードリンク
 

 

 

個人的殊勲賞

 

話を変えますね。

今回良かったのは、先ず何と言っても決勝数十時間、予選までは僅か数時間(当日)というタイミングまで、ケルン大聖堂の前に位置するカフェにて、まったりコーヒーを飲んでいたヒュルケンベルグでしょう。まさかのまさかの出走で予選では最下位でしたが、決勝では見事な走りを魅せ8位入賞を果たしました。4位に入りSCが無ければ表彰台を狙えた同僚のペレスも勿論凄いですが、正直ヒュルケンベルグの凄さには敵いません。シルバーストーンの連戦と違って練習無しですからね。代打の神様っぷりに脱帽です。

 

他には、3位に入り自身18年モナコ以来、チームとしてはワークス復帰初、過去を見れば11年マレーシアGPのハイドフェルド以来の表彰台を獲得したリカルドでしょう。残念ながら(?)、本人が忘れていたようでシューイは見られませんでしたが、それでもニコニコのリカルドを見られて満足です。ルノーワークスにフォーカスを当てると、ようやく力をつけてきたな、という思いでいっぱいです。マグヌッセン、パーマーコンビでワークス復帰した時から長かった…。直線番長さも良い意味で消えてきましたし、これからも好成績を期待出来そうですね。オコンのブレーキ問題が続いているのがちょっと気になりますが。

 

後は、1ストップを成功させて9位に入り、今シーズン初入賞を果たしたグロージャンや、非力なマシンで予選5位、決勝7位に入ったルクレール。前述のハミルトンといった感じでしょうか。この5人は本当印象深いレース、結果を残しました。これからも熱いレースに期待ですね。

 

スポンサードリンク
 

 

 

その他

 

レッドブルについては、ホンダ撤退ブーストが効いたのか、今まで以上にメルセデスに接近していましたね。レースペースこそまだまだでしたが、一発の速さでは大きく劣らない所まで近づきました。あともう1歩2歩上積む事が出来れば、優勝争いも面白くなりますね。チャージラップを挟んだとはいえ、最終ラップにフェルスタッペンがFL取りましたし、この勢いのまま何勝か、果たして欲しいですね。

 

また、アルファタウリのガスリーも、いぶし銀のようなレースをしましたね。予選こそ12位でミディアムタイヤスタートを選んだ事から苦しい序盤となりましたが、きっちり6位まで上げて来たのは流石です。ここ最近のガスリーの頼りになる感は凄い。

そんなガスリーと対照的に、同僚のクビアトは、惜しいというか残念な結果に終わってしまいましたね。予選こそガスリーと同等まで戻してきましたが、決勝ではアルボンに撃墜されてしまい、勝負権を失いました。あのインシデントからペースが上がりませんでしたし、ダート走行並びに接触でマシンにダメージがあったんでしょうね。切り替えて頑張って欲しい。

 

そんな3人と比較し、アルボンは全体的に取っ散らかっていました印象です。フラットスポットを幾つも作ってしまったり、クビアトを撃墜したり、ガスリーに魚雷アタック寸前までいってしまったり…。「姉妹チームには配慮しろ」とは言いませんが、印象として良くないんですよね。特にクビアトとの一件は、イギリスGPのマグヌッセンとの接触を彷彿とさせるものでした。状況としては、15年カナダGPに近いですね。周回遅れのスティーブンスを追い抜こうとしたグロージャンが目測を誤り接触したインシデント。今回はソレと同じような接触でした。

リタイアの原因は謎ですが、クビアトとの接触による5sペナルティを消化出来ませんでしたし、次戦も厳しそうなのが気になります。ムジェロの後、良いところが無いのがなぁ…。本当、頼むよ。

 

スポンサードリンク
 

 

 

推しのライコネンが所属するアルファロメオですが、ジョビナッツィが見事、10位入賞を果たしましたね。彼の入賞は、サバイバルレースとなった開幕戦以来となります。おめでとうございます!ライコネンも予選19位だったり、序盤でラッセルと接触しダメージを負ったりと色々ありましたが、最終的には、ジョビナッツィから僅差の12位と健闘たと言える成績を残しました。SC中の10sペナルティ消化の是非が少し気になりますが、それ以外はジョビナッツィ共々良いレースをしたと思います。ベッテルやハースとのランデブー走行は今年のトレンドですね。

 

マクラーレンは、ここ最近シーズン序盤で魅せた元気がないですね。すっかりルノーと立場が入れ替わった気がします。ノリスは新PUを投入するも結局煙を上げてリタイア。サインツは久々に完走し5位という結果を残しましたが、正直棚ぼた感が否めません。5位は5位ですし良い成績なのは事実ですが、イマイチレーシングポイントやルノーといったコンストラクターズ争いのライバルに後れを取っている印象です。まぁサインツは今回の成績を持ってモンツァ以降の不運とおさらば出来たと考えれば上々ですかね。何とか他車に喰らいついて欲しい。

 

フェラーリに関しては、明暗クッキリといった感じでしょうか。ルクレールは予選から素晴らしい走りを魅せた一方、ベッテルは母国GPでも乗れてない感じがしました。ジョビナッツィを抜こうとしてスピンをしてしまいましたしね。幾分、不自然な回り方でしたので不安ですね。結局、ジョビナッツィを抜けず入賞を逃しましたし背後はライコネンにビタ付けと、アルファタウリ3台体制と同じようなアルファロメオ3台体制を構築しているのが残念です。何処かに復調の兆し、落ちてないですかねぇ

 

ハースはグロージャンが入賞しましたし、マグヌッセンもベッテルとの良いファイトを魅せてくれたので、成績以上に好印象です。ちょっとやりすぎな気もしましたけどね笑。ハンガリーでのスタート時にピットといい例え遅くても何とかして1つでも前へという姿勢は好きだな。

 

それにしても、ウィリアムズ…。今回はこのチームの影が薄かったですね。ラッセルがライコネンと絡み、宙を舞ったのがハイライトでしょうか。あのインシデントは仕方ない面もあるので、不運だったとしか言いようがないと思います。確かに、ライコネンが止まり切れなかったのが原因ですけどね。マルドナードにひっくり返されたグティエレスや、バトンにひっくり返されたウェーレインのようにならなくて良かったです。ラティフィは…SC後のクビアトとの攻防が凄かったと思います。一切国際映像に出なかったので詳しくは分かりませんが。

 

スポンサードリンク
 

 

 

まとめ

 

という訳で第11戦の感想でした。

思ったよりもレースが荒れて、3位以下争いが白熱したレースとなりましたね。タイヤのデータが取れなかった為戦略が分かれ、実質的な順位が、全車最終スティントに入るまで分かりにくかったのは、給油有の時代みたいな光景でしたね。それにしても、クラッシュが少ないのにも関わらず、完走15台というのは中々レアですね。お陰でトップ争いを除けば楽しめましたけので、ある程度のリタイアは歓迎しますが、今回は結構多い印象を持ちます。

 

安全より面白さを取るエンターテイナー、マシによるノリスのマシン撤去の為のSC出動の判断はm正直VSCでも良かったですよね。何かこういう所にインディカー等のアメリカンモータースポーツ味を感じます。確か2015年からの適用の規則変更にて、ラップバックが解消されたら隊列整うまでSCが走る必要が無くなくなったにも関わらず、隊列が揃うまで待ちましたしね。死人が出るまでこの方針は変わらないと思うと心配です…。

 

さて、次戦はポルトガルですね。ここも正直どういった感じになるのか予想出来ません。何せ、ニュルブルクリンクは過去にF1マシンが走った事のあるサーキットでしたが、次の舞台であるアルガルベは10年以上前にオフシーズンテストで走ったきりですからね。全く分かりません。でも、その方が楽しいですからね。一体どういう展開のレースが見られるか、楽しみにしています。

 

 

F1速報 2020年 10/29号 第11戦 アイフェル GP

F1速報 2020年 10/29号 第11戦 アイフェル GP

  • 発売日: 2020/10/15
  • メディア: 雑誌