エフライの感想記

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感想《劇場版 鬼滅の刃 無限列車編》これぞ煉獄杏寿郎の真骨頂。やはり鬼滅の映像は半端ない…

公開日が公開(ややこしい)されてから、その日を今か今かと待ち望んだ『鬼滅の刃』の映画、『無限列車編』。自分は原作漫画を全て揃えているので先の展開は分かっていましたが、それでも「あのシーンをスクリーンで見れるかも…」と大いに期待していました。公開直前にIMAXでもやる事が発表されたので、少々値が張りますが折角なのでIMAXにて鑑賞してきました。ムビチケはまた今度の機会に使おうと思います。それにしても、久々にあそこまで混んでいる映画館を見ましたね。こんな昨今の状況&有力作品が少ない今、『鬼滅の刃』は映画館の救世主になっているのかもしれませんね。

 

 

劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 ノベライズ (ジャンプジェイブックスDIGITAL)

 

 

さて、そろそろ感想に入っていきますね。一応、ネタバレ注意で。

今回のお話は、サブタイトル通り無限列車での戦いがメインになっています。当然、炎柱である煉獄さんにスポットが当たり、彼の生きざまを約2時間かけてタップリと見せつけられる、そんな作品となっていました。

 

正直、上手く言葉が纏まらないというのが今の感情です。アニメ本編並びに今作冒頭での「話が何となく噛み合わない、訳の分からない人」から、戦闘を通して「頼れて、しかも強い柱」と株を上げ、「乱入してきた敵に真っ向から立ち向かい、後輩や一般人を守り切って力尽きた英雄」まで一気に持って来たのには、感情が揺さぶられ過ぎて何と形容して良いか分からない気持ちになっています。どうなるか知っていてコレですからね。声優さんの演技、並びに制作のufotableには感服です。炎の呼吸や猗窩座の血鬼術、戦闘シーン、全部凄すぎた。

出来れば原作を読まずにこの流れを見たかったですね。乱入モンスターである猗窩座、並びに煉獄さんの家族の存在は予告で一切漏らしていませんでしたからね。もし所見で見ていたら…とそんな気持ちになります。

 

そんな鑑賞者を絶望の淵に追いやった上弦の参、猗窩座ですが、兎に角「強い」というのが印象的ですね。今まで登場してきた鬼が食事や自身の戦力アップの為に人間を狩りしていた一方、彼は「純粋に強い者と戦いたい」と願い、戦闘を繰り返していました。「すぐ弱る人間と違い、鬼なら傷もすぐ治るし長年生きられる。だからもっともっと強くなれる。」という彼の考えは、常人には考えられない事ですが筋は通っていますし、敵として面白いキャラですよね。『龍騎』の浅倉みたい。原作既読勢としては色々思う事が出てきますが、それは置いといて。僅かなシーンであそこまで印象に残る活躍をしたのは流石だな、と思いました。今後炭治郎達が乗り越えるべき壁が現れた瞬間ですからね。

 

そうそう、今思うと予告で散々こき使われた下弦の壱、魘夢も中々の曲者でしたね。遠回りだけど確実性を取る戦法は、純粋な力で勝負する猗窩座と良い対比になっていました。相手が、睡眠状態解除の為の自決を厭わない炭治郎、睡眠状態によりパワーアップする善逸、被り物を装備し睡眠状態が効きにくい伊之助、無賃乗車を行い且つ血鬼術が使える禰豆子と特攻揃いだったのが運の尽きって感じですね。彼らが居なければ、SLを取り込んで最強格になっていた可能性があったっていうのが少し残念な所です。猗窩座のスタンスも勿論好きですけど、こういう変化球特化の相手もIFを色々と想像出来るのでとても好きです。上手くいけば天下取れたよなぁ…と、どうしてもそう思ってしまいますね笑。彼の夢を見させる血鬼術には、「居心地の良い夢だから夢と気づかない」というのと「仮に夢と気づいても天国のような状況を投げ捨てられるのか」という二段構成になっていますし、巡り合わせを呪うしかありません。

 

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また、炭治郎達に話を移すと、伊之助の活躍が光りましたね。アニメでこそいきなり木箱に入った禰豆子に切りかかったりと悪い印象しか残りませんでしたが、今作で人気を大きく上げたんじゃないでしょうか。炭治郎と協力して魘夢の首を切った事もそうですが、個人的にはやっぱり煉獄さん死去後の涙ながらの励ましがお気に入りです。今まで猪突猛進が変な方向に向かっていましたが、今作(に限っては)良い方向に向かっていましてね笑

 

善逸は、コメディリリーフの役割が多かったですね。それでも伊之助と並び無意識領域に姿を見せる等、非凡ではない一面を垣間見る事が出来ました。まぁそこもコメディ感満載でしたけどね。もし善逸の精神の核破壊担当が女の子ならどうなっていたのかは気になります。確率4分の2で女の子を引けない魘夢…。やっぱりツイてないですね。そこで女の子を引けていたら勝ったかもしれないのに…

 

今振り返ると、この無限列車編ってこの後の鬼滅の世界を説明していると感じます。

猗窩座の登場により上弦の鬼の強さが下弦と全く違うという事の提示は勿論、今回のお話によって、柱でもこの先平気で死んでいくよと示されたようなものですからね。これは個人的な考えですが、最初の退場者に煉獄さんが選ばれたのは、炭治郎が同じ炎系統の技を使うからだと思っています。まぁなら何で富岡さんは生きているんだ、という話ですが。

 

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という訳で『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の感想でした。

ufotableが織り成す演出と声優さんの迫真の演技、そして原作の素晴らしさと全てが噛み合っていてとても良い作品になっていました。人気作になった事で変に欲を出した改変をしたり、「声優初挑戦!」みたいな人を連れてこなかったりしませんでしたからね。この制作陣は本気で作っているんだなと改めて感じました。

 

ストーリーのお話ですが、煉獄家訪問までやらなくて正直正解だと思いました。煉獄さんのお話的にはそこまでやってひと段落ですが、余韻を考えると鬼殺隊に彼の死を報告までで止めて良かったです。お陰でビターエンド感満載のとても後味の悪い、良い締め方でエンドロールを迎えましたからね。こういう終わりも悪くない。

 

人気を鑑みるに続編制作確定は間違いないでしょう。今や人気が人気を呼ぶ状態ですからね。子供を取り込み、そして「人気作だから見る」という人も取り込めたら炭治郎の無意識領域並みに視界良好です。ufotableの脱税云々さえ綺麗にクリア出来ていれば、『鬼滅の刃』の未来はバラ色待ったなしです!

 

 

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