エフライの感想記

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感想《2020 F1 第17戦(最終戦) アブダビGP》最後の最後に魅せたレッドブル・ホンダ。来年に乞うご期待!

オーストラリアFP1開始2時間前に決まったGP中止。そこからカレンダー再編集を乗り越え、こうやって最終戦まで辿り着けた事、素直に嬉しく思います。あの地獄のような3月の金曜日の時を思うと、こうやってF1が開催された事が奇跡のようです。

さて、迎えた最終戦の舞台は毎年恒例、アブダビでした。抜きにくいコースレイアウトなので、毎年毎年退屈なレースが展開されるイメージの強いサーキットですが、照明により照らされるマシンの美しさと移籍、卒業するドライバーが醸し出すしんみりとした空気はとても好きなんですよね。先週はお休みだったハミルトンが無事復活した事で、上位陣最後のガチンコ対決が楽しみなグランプリでした。

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レッドブル、ようやく

 

今回週末を通して強さを魅せつけたのは、意外な事にレッドブルでした。PU時代になってからというもの、ここはメルセデスのお膝元というイメージだったので、ひたすらに驚きましたね。レッドブルのエース、フェルスタッペンは金曜から速く、予選では僅かな差で、今シーズン初PPを飾りました。メルセデスがPUに不安を抱えパワーダウンをしていたとはいえ、これは立派な成果です。予選の時、思わず声が出てしまったのは内緒です。決勝でもその強さは陰る事なく、ここ最近微妙だったスタートも綺麗に決め、全ラップリードを達成してのイージーウィン。久々に先行逃げ切りのレッドブルを見れましたね。

 

 

同僚のアルボンも、予選こそノリスにやられましたが、決勝では「メルセデスのピットストップウインドウ内で走り、彼らの戦略を狭める」という今年彼に求められていた仕事を完遂する事が出来ました。後2、3周あればハミルトンを喰えていたのかもと思うと少し残念ですが、先週の悲惨な成績から考えると十二分の成果です。

 

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個人的殊勲賞

 

さてさて、フェルスタッペンは当然として、他には誰が個人的殊勲賞が該当しますかね。毎回これは完全に独断と偏見で決めているのですが、今回はライコネンとノリスがそれに当たるでしょう。

 

ライコネンに関しては、FP2でマシンが燃えるという災難に見舞われましたが、冷静に自身で消化活動を行う辺り、アイスマンにブレは無さそうで安心しました。予選ではジョビナッツィに負けたものの、下位3チームのトップ2の座を奪取すると、決勝では、序盤にラッセル、後半ではルクレールの猛攻を凌ぎ12位フィニッシュを果たしました。リタイアが僅か1台のみという事を考えると望外の成績だと言えると思います。予選こそ通年で相方に負け越しましたが、ベテランの巧さを見られたレースでしたね。最後の最後にフェラーリPU勢トップを飾ったのは嬉しいサプライズでした。

 

 

一方のノリスは予選でアルボンを喰い4位に入ると、決勝でも力強いパフォーマンスを魅せ5位フィニッシュ。6位に入ったサインツと共に、マクラーレンのコンストラクターズ3位獲得に大きく貢献しました。マクラーレンの3位は12年以来、8年振りです。確かにPU時代は碌なマシン、チームではなかったし、13年もペレスが暴走したりとここ数年不甲斐なかった事が頭を過ぎりますが、ここまで古豪復活に年月がかかるとは思いませんでしたね。何はともあれ、強いマクラーレンが帰ってきてくれた事は素直に嬉しいです。

 

 

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その他

 

王者のメルセデスは、流石にお疲れなのか、今回のレースは大人しかったですね。ハミルトンに関しては、やはり万全ではなかったのでしょうか。まぁそれでも3位に入る辺り、化け物には変わりませんね…。先週、株を大いに下げたボッタスは、何とか意地を見せたという感じですね。本調子ではないとはいえ、ハミルトンを打ち負かした事で多少は株も持ち直した事でしょう。来年は本当にラストチャンスですよ…

 

 

これじゃあ、メルセデスが主役みたいじゃないですか!!

 

完勝したレッドブルの弟チーム、アルファタウリも今回は頑張ったと思います。クビアトの予選アタックは痺れましたね…。来年も彼の走りを見たいですが、離脱濃厚なのが残念です。

 

 

相方のガスリーも、予選こそ10位と沈みましたが決勝では巻き返し8位入賞。来年の飛躍が楽しみですね。

 

 

また、マクラーレンとコンストラクターズ3位争いを演じたレーシングポイントとルノーですが、正直どちらもピリッとしなかった印象です。F1ラストランかもしれなかったペレスは、PU交換にて後方スタートになると、決勝でもトラブルに見舞われてリタイア。相方ストロールも、頓珍漢な作戦を取ったフェラーリの攻略に手間取り9位。15ptsの剥奪があったとはいえ、3位を確実に狙えただけに勿体ないなと感じました。

対するルノーは、ペレスのマシン撤去によるSCが完全に誤算でしたね。オコンは兎も角、リカルドはリバースストラテジーだったので、SCが無かったらフィニッシュした7位より上でゴール出来たと思います。2戦連続でSCに阻まれたリカルドでしたが、最後にファステストラップを獲り、フェルスタッペンのグランドスラムを阻止したのは面白かったですね。確か、レッドブル時代にフェルスタッペンの最年少PPを奪い取ったのも彼でしたし、フェルスタッペンにとっては目の上のたん瘤かもしれませんね。これはシューイしても良いと思う。

 

 

ラストランのマグヌッセンとF1参戦2戦目のピエトロを抱えるハースは、戦闘力こそ無かったものの、最後にタイヤを替えて自由に走らせるという粋な計らいをしましたね。悲しいやら嬉しいやら、何処とも順位争いをしていなかったこのチームだからこそ出来た事ですが、プロ野球選手の引退打席、引退登板のような感傷的な気持ちになりました。本当、このチームは好きなんでね、来年ミックと共にベストオブザレストの座を取り返して欲しいものです。え?マゼピン?ノーコメント。

 

 

ここは直線が長いので、ウィリアムズが来るかな?と思いましたが、あんまり上がって来ませんでしたね。予選で2台揃ってアルファロメオに負けたのは、残念でした。やはりコーナーが続くセクター3が弱いのでしょうか。PU時代になって3年4年くらいはこのサーキットでも速かったんですけどね。それも遠い昔かぁ…

 

 

最後に赤いお馬さん。

最早、ライコネン・マッサ時代のシューマッハ如く、不幸の置物とされているビノットが不在の中、相変わらず(?)の体たらくさを披露してくれました。スタート後、チームメイト内で争っていたのは、同じイタリアンチームであるアルファタウリもやっていた事なのでまぁ良いですが、SCの際に1台もピットに突っ込まなかったのは驚きでした。ハードを履いていたベッテルは、リカルド(とマグヌッセン)と同じ引っ張るしかないので理解出来ますが、ミディアムタイヤのルクレールを入れなかったのは謎。お陰でルノー、ストロール、アルファタウリの争いは、如何に遅いフェラーリの壁をサッサと突破するか、というのがキモになっていました。弟チームのジョビナッツィも同じミディアムでピットに入らないという戦略を取りましたが、このチームは普通にやっては上位進出が望めないのでまだ分かります。ライコネンと作戦を分けるという意味合いもありましたしね。ですが、この跳ね馬さんチームは戦略を分ける事なく突き進みました。そしてあえなく撃沈。2台揃ってライコネンの後ろってどういう事ですか…。一応トップチームなんですよね?来年はマクラーレンからサインツが来るんですよ?しっかりして下さい…

 

 

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まとめ

 

という訳で最終戦の感想でした。

相変わらず落ち着いた展開が最初から最後まで続き、先週先々週が大荒れなのもあって何時もより退屈感があったレースでした。しかし、レッドブル・ホンダの意地やライコネンの巧さ等、見所は大いにあったと思います。また、最終戦独特の、しんみりとした空気も健在で、移籍話が多かった今年はより一層それを感じる事が出来ました。個人的に、チェッカー後の「ありがとう」から始まる無線のやり取りが好きなので、そうなるとレースの動きが少ないヤス・マリーナが最終戦に最適なのかな、とも思ってしまいます。ここ最近、タイトル争いも最後までもつれていませんしね。何となくここは、ゲームでいうイベント戦のように感じている自分が居ます。

 

 

 

7月に始まった2020年シーズンもこれにておしまい。例年より過密スケジュールだったので、とても濃く感じられたシーズンでした。気が早いようですが、最終戦が終わったという事は、即ち2021年シーズンの開幕が待ち構えているという事です。オフも今回は短いですし、今度こそメルボルンにてF1マシンが走るのを見たいですね。勿論、鈴鹿も期待しています!

 

/メリークリスマス\

 

 

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