エフライの感想記

のんびりやっていきます。

感想《第105回 インディ500》伝説の誕生に立ち会ってしまった…。流石にこの結果は予想外過ぎる。

昨年は、コロナウイルスの影響により8月開催だったインディ500。今年は無事に、例年通りの5月末に有観客で開催されました。13万5千人という嘘か本当か怪しい収容制限があったものの、こうやってお客さんが居る状況で開催されたのは、素直に嬉しいですね。他のカテゴリー、GPは兎も角、やっぱりインディ500には観客が必要だと実感します。

 

今年は、連覇を狙う琢磨選手に加え、スポットで参戦するモントーヤやエリオ・カストロネベス。日本で出走経験のあるパロウやローゼンクビストにオワード。F1卒業組のエリクソンやピエトロ、チルトンにブルデー、そしてロッシ等、応援しているドライバーが多く参戦しました。勿論、琢磨選手の連覇を望んでいましたが、それら全ての事を差し置いて、面白いレースを魅せてくれる事を1番期待していましたね。

 

バンプアウト危機だったパワーや、パロウの大クラッシュ。圧倒的な強さのディクソンと、予選から見所が多かったので、決勝も楽しみにしていました。2年連続F1との被りが無かったので、インディ500ムード100%で0時の放送開始を待てたのも良かったです。事前の仮眠もバッチリ取れましたしね。是非とも来年以降も被りなしでお願いしたい。

 

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アメリカ国歌や「Back Home Again in Indiana」等、1年に1度のお祭りを彩るセレモニーの後、第105回のスタートは切られました。そんな今年のインディ500。何となくですが、例年以上に接近戦が多く見られた感じがします。車体等のレギュレーションをちゃんと把握していないので何とも言えないですが、折角のお祭りですし、こうやって手に汗握る攻防が見られて良かったです。深夜のレースですしね。大クラッシュ等、ド派手な出来事はありませんでしたが、それでも十二分に面白いレース内容、展開でした。

 

先に勝者から綴ると、今回のインディ500の勝者は、まさかまさかのエリオ・カストロネベスでした。"まさか"というと、エリオに失礼でしょうけど、スタート前に彼が勝つと本気で予想した人は恐らく居ないと思います。勿論、自分も全然考えていませんでした。残り数周でパロウやオワードと首位争いを繰り広げた際に「ひょっとして…?」と初めて思ったくらいです。それくらい、エリオの勝利は衝撃的でサプライズな勝利でした。チェッカー後、ミルクを飲む前にスパイダーマンをしたりブリックヤードにキスしたりと、やりたい放題でしたが、エリオだからOKでしょう!12年振りの勝利を祝うべく、多くのドライバー、チームスタッフが彼の下に駆け寄っていたのが印象的です。2年振りの有観客での覇者がエリオで良かったな、と、そう思いましたね。

まさか、この光景をまた見られるとは思ってなかったです。本当に嬉しい。チェッカーの朝4時半まで起きていた甲斐がありました。インディカーファン全員が彼の勝利を祝福した事でしょう。

これでエリオは、アル・アンサー達に並ぶ通算4勝目。いやはや…化け物過ぎます。スポット参戦になってから、正直良い所が全然なかったので、この成果は予想を超越したものです。

「これで『終わり』じゃなく『始まり』だ!」と言っていますし、来年の楽しみが1つ増えましたね。楽しみにしています。

で、それはそうと、ミルクはちゃんと飲んで欲しい笑。実況陣も言っていましたが、苦手なんですかね?だから逃げ回っていたとか?笑

 

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エリオの話もひと段落したので、レース展開について綴りますね。

前述の通り、今回のレースでは超接近戦が見られました。序盤は、PPスタートのディクソンや、ハータ。そしてビットコインがスポンサーに付いていたビーケイが戦闘争いを魅せてくれました。レース前に実況陣が言っていた通り、ビットコインの動きは激しかったですね笑。案の定、燃費がキツくなり、ビーケイから1回目のピットストップが開始されました。これは1回目のピットに限りませんが、殆どのピット作業がアンダーグリーンで行われた為、作業時間が物を言う、神経を使うタイヤ交換になっていましたね。ビーケイに続く形で各車続々とピットに入るうち、1回目のコーションが発生しました。

故ジャスティン・ウィルソンの弟、ステファンがピットエントリーで回ってしまいました。ピットエントリーでのブレーキングミスは、オーバルで良く見る光景ですね。回る向きが反対なのが気になりますが。まぁクラッシュの詳細は兎も角として、これにて1回目のコーションが発動。そしてこれが、レースに大きな動きをもたらしました。

 

なんと、トップ付近を好走していたディクソンの燃料が無くなってしまったのです。本来、コーションが入ると一時的にピットは進入禁止になるのですが、マシンのストップを防ぐ為、特別に2秒だけの燃料補給("スプラッシュ"と言う)のみ認められております。しかし、ディクソン、そしてロッシの2人は、そのスプラッシュにさえ間に合いませんでした。からっきし状態でのスプラッシュとタイヤ交換と、2回の長時間ピットストップを余儀なくされた事で、2人の勝負権は消失しました。ぶっちゃけ、予選や練習走行の走りを見るに、何も起こらければディクソンの圧勝だと思えただけに、面白くなったと言えば面白くなりました。ここで眠気が吹き飛んだのを覚えています。

 

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このピットレーンでのイザコザを他所に、琢磨選手は8位まで順位を上げました。それまでは予選順位と変わらない15位前後を走っていただけに大幅なジャンプアップでしたね。琢磨選手や、同僚のレイホールのように順位を上げた人も居れば、TKやエリクソンのように順位を下げた人も結構居ました。こればっかりは運のツキとしか言えませんね。

そして2スティント目の先頭争いは、ハータにビーケイといった、1スティント目から変わらない面々に加え、19位スタートだったデイリーが参戦していました。嬉しい驚きでしたね。そこからは、各車接近戦を演じつつも接触の無い、平和なバトルが展開されました。

 

そんな締まったレース展開を大きく変える切り札、コーションが発動したのは、3回目のピットタイミングの最中でした。

快走を続けていたレイホールの左リアが、ピットアウト直後に外れてしまいました。大きなクラッシュでしたが、幸いにもレイホールは無事。タイヤが直撃したデイリーも走行を継続出来る程の軽傷で済みました。

こえーよ。それこそ、ジャスティン・ウィルソンみたいにならなくて良かったです。原因は一体何だったのでしょうか。レイホール(チームの方)は、メルセデスF1に外れないナットを貰いましょう()

幸か不幸か、レイホールのピットタイミングは最後の方だった為、レースの大局に影響は与えませんでした。そして周回数を重ね、各車ラストのピット作業を行った後、本気のバチバチバトルが展開されました。

 

余談ですが、こちらはピットエントリーで回ってしまったパワーさん。予選落ちの危機があったり、スタート前にマシントラブルがあったり不運でしたね。そういえば、シモーナもピットエントリーでスピンしていました。今年はコース上よりピット関係で色々あった感じ。

 

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閑話休題。ラストバトルのお話をします。最後のインディ50辺りで優勝を争っていたのは、アレックス・パロウとパトリシオ・オワード、そしてエリオ・カストロネベスでした。最終的に3位に入ったパジェノーは、優勝争いに参加していなかったので今回は除外しときます。で、この3人は本当にギリッギリの攻防をしていました。最終盤は、エリオとパロウの一騎打ちとなり、抜きつ抜かれつのバトルを繰り広げていましたね。最初に書いた通り、最終的にエリオが優勝を持って行きましたが、パロウも素晴らしいレースをしました。トラフィックも居ましたし、残り2周の時に、エリオが前に行った時点で勝負ありでしたね。ここら辺の勝負勘は流石ベテランの成せる業。17年の琢磨選手との攻防が頭を過ぎりました。

 

そんな燃えるバトルをまともに見ていた日本人、そしてスウェーデン人は恐らく居ないでしょう。自分を含め、その人たちは、パロウらの約18秒前のローゼンクビストや琢磨選手の動向を注視していました。ローゼンクビストの事はキチンと追っていなかった為、彼の事は詳しく言えませんが、琢磨選手は、持ち前の燃費走行を活かして、他車よちスティントを伸ばす事が出来ていました。短いピット作業後、全力走行でエリオ達を追い回すんだろうな、と思っていた人は多いと思います。当然、自分も17年や12年の時のような目の覚める巻き返しを期待していました。ところが、琢磨選手(、そしていつの間にかその舞台に居たローゼンクビスト)は、他所より1回ピット作業を少なくする大博打に打って出ました。しかし、残念な事にコーション頼りのその作戦は実らず、ローゼンクビストも琢磨選手も、後1桁という僅かな周回数を残して、スプラッシュへ向かいました。

 

非常に残念ですし、もしサッサとピットに入っていればパロウ達の先頭争いに参加出来たのでは?と思う気持ちもあります。また、琢磨選手本人と同じく、フルパワーで走る彼の姿を見たかったという気持ちもあります。ですが、この状況に辿り着くまでに、接近戦での琢磨選手の強さが見られなかった事が、このレッツゴー作戦を決行した理由なのかな、と思います。もし、この段階に来るまでに、何台も抜いていたり、或いは抜かれなかったりしていれば、オーバーカット作戦をしていたのかもしれません。勝負の世界でタラレバは御法度なので、とやかく言うつもりはありませんが、勝者以外の価値が薄いインディ500ならではの賭けだったな、と感じました。きっと、他のコース、GPなら、確実に5位辺りを狙えるオーバーカット作戦で行っていたでしょう。しかし、ここはインディ500。例え0に近い確率でも勝者になれる作戦を選択したレイホール(チームの方)、そしてマクラーレン(ローゼンクビストのチーム)の勇気を称えたいです。

 

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個人的殊勲賞

 

今回に関しては、野暮100%ですが、一応やっときます。

4回目のタイトルを獲ったエリオは勿論、勝利だけを狙った戦略を取った琢磨選手やローゼンクビストは該当でしょう。勝者に価値がある。反対に言えば、勝者しか意味が無いこのインディ500で、果敢に栄光を掴もうと挑戦したドライバーは、結果はどうであれ、素晴らしい事です。

 

また、同じ理由でパロウも挙げます。最早SF時代が懐かしい程インディカーに馴染んでいるパロウ。今回は、予選でファスト9に入る活躍を魅せると、決勝でもインディ500制覇まで後もう1歩という所まで迫りました。チームのエースであるディクソンが沈んだ後、チームとして居るべき所にキチンと居るのが、凄すぎます。予選でのクラッシュから良くぞここまで来たな、と思います。

地味なようですが、今回の結果をもって、パロウはシリーズのランキング首位に立ちました。インディ500の栄冠は獲れませんでしたが、この悔しさをシリーズ戦にぶつけて欲しいものです。パロウの事ですから、今回の経験を糧に来年以降の500で大躍進を遂げてくれるでしょう!

 

他には、フェルッチ(23位→6位)とかカラム(31位→7位)とかパジェノー(26位→3位)とか。予選結果から大きく順位を上げた人が何人か居ますが、他のGPなら兎も角、ここはインディ500ですからね。やっぱり優勝こそ正義ですし、殊勲賞とは何か違うかなと思うのでパスです。反対(?)に、ビットコインビーケイ(3位→8位)とかハータ(2位→16位)、オワード(12位→4位)にデイリー(19位→13位)達の方が、面白い先頭争いを演出してくれたので相応しい気がします。特に、デイリーは地元ですからね。リードラップ獲れて嬉しかっただろうなぁ…

 

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まとめ

 

という訳で、第105回インディ500の感想でした。年に一度のお祭りに相応しい、大変面白いレースで、あっという間に1時45分のスタートから約4時半のゴール、そしてその後のセレモニーまで駆け抜けた感じです。2年振りのお客さんの前で、20年以上に渡りインディカー(CART時代含む)に参戦してきた超人の偉業達成が実現する。これぞ人間ドラマって感じがして良いですね。眠気とのバトルにならない、熱いレースだったので今年も中々レース後、寝付けませんでした笑。早くも来年が待ち遠しいですね。

 

さて、インディカーシリーズの次戦は、6/12の週のデトロイトです。Wヘッダーですが、例年と異なりインディ500との連戦ではないので、各ドライバー、リフレッシュして臨めるのではないでしょうか。深夜開催なのでリアタイ観戦は恐らく無理でしょうけど、推しているドライバー達の躍進を期待しています!

 

 

↩前回開催