エフライの感想記

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感想《2021 F1 第17戦 アメリカGP》まるで3年前のようなレース展開。手に汗握る優勝争いに、光るベテランの業。見所が多くてリアタイ観戦出来て良かった。

トルコGPを終え、今年のF1も地獄のアメリカ大陸GPへと舞台を移しました。その初戦となったのはアメリカ。もはやお馴染みとなっているCOTAでの開催です。昨年はコロナの影響により開催されなかったので、2年振りのF1レースでした。お客さんも多く入り、マスクもあまりしていなかったのでコロナ前の日常が映っていた印象です。早く日本もこのような状況になれば良いですね。勿論、感染は収まっている前提で。

 

 

3年前のデジャブ

 

やはりというか何というか。このレースでの目玉もハミルトンvsフェルスタッペンのタイトル争いでした。前評判ではメルセデス圧倒的有利と見られる中、果たしてレッドブル陣営はどう挑んでくるのか。予選前はこういう構図になっていましたね。

ところがどっこい。そんな前評判なんて露知らず、PPを獲得したのはレッドブルのフェルスタッペンでした。Q3ラストアタックのタイミングで降雨があった事で、相方のペレスは3位に沈みましたが、それさえなければレッドブル・ホンダがフロントロー独占という完全勝利を収める結果となりました。正直、この結果は予想外でしたね。てっきり、レッドブルがメルセデスを追いかける展開になると思っていたので、嬉しい誤算でした。

 

そして迎えた決勝。毎年の事のように奇数グリッドが圧倒的有利と評されている中、蹴り出しで先頭に立ったのは、2番手発進のハミルトンでした。フェルスタッペンの幅寄せに対し、臆する事なくインをキープし、トップを掻っ攫ったのには流石の一言です。

その後は、まるでライコネンが勝利を収めた3年前のような、緊迫した接戦が繰り広げられました。ペースが勝るフェルスタッペンがハミルトンにプレッシャーをかける光景が序盤で見られると、レース後半は、フレッシュタイヤを装着したハミルトンがフェルスタッペンを猛追するという、胸熱な展開が繰り広げられました。ド派手なバトルこそなかったものの、手に汗握る熱い攻防でしたね。

 

そんな3年前のような、見ているこっちが緊張する優勝争いを制したのは、PPスタートのフェルスタッペンでした。最後はDRS圏内に入るか入らないかという本当に瀬戸際のせめぎ合いでしたが、ミス無き走りで今季8勝目を飾りました。結果だけ見れば予選からの順位変動はありませんが、内容の濃いレースでしたね。朝4時スタートという、非常に辛い時間帯で行われたレースでしたが、リアルタイム観戦する価値のあったレースだったと思います。COTAはこういう面白いレースが行われる事が多いので見逃せないんですよね。全然抜けない訳でもなく、かといって追い抜きが容易な訳でもない。絶妙なさじ加減です。

 

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個人的殊勲賞

 

さて、今回の個人的殊勲賞ですが、眠気を吹っ飛ばす程面白いバトルを展開したフェルスタッペン、ハミルトンの両者は勿論当確です。

タイトルを争っている2人の直接対決だなんて、面白くならない理由がありません。ふと、ランキングトップのフェルスタッペンが無茶なディフェンスをするかも?と考えてしまいましたが、全くの杞憂でしたね。とてもクレバーなレースを展開しました。フェルスタッペンのハードタイヤ1発目(第2スティント)が非常に短かったので、タイヤが最後まで持つのか心配でしたが、その辺の管理は抜群でしたね。メキシコGP以降でも良い走りを魅せてくれそうです。

 

今回は2位に甘んじたハミルトンでしたが、やはりこの人は強いですね。スタートでは3年前のライコネンのような蹴り出しを魅せたり、最終盤では怒涛の追い上げを魅せたり。史上最多の100勝達成を成し遂げただけある、素晴らしい走りでした。今回のレースのリードラップ数が、トルコGPまでのレース(全16戦)のリードラップ数より多い、という化け物じみた記録もありますしね。最速ではなくともキッチリ結果を残す。それがルイス・ハミルトンというドライバーなんだなと、改めて認識したレースでした。

ひと目でわかる、今回のゲストである元NBA選手とハミルトンの身長差。バスケ選手は大柄で反対にレーサーは小柄という印象はたしかにありますがこれ程とはね…。丸々表彰台分違うとは予想外でした。

 

閑話休題。

フェルスタッペン、ハミルトンに次ぎ、3位に入ったペレスも良かったですね。

ココ最近は、予選決勝のどちらかが駄目だったり、どっちも駄目だったりと、前半戦のような強さが垣間見れていませんでしたが、今回はあわやPP獲得に決勝3位と、素晴らしい働きをしました。勿論、欲を言えばもう少しフェルスタッペンを援護して欲しかった感はありますが、それでもこれまでを思うと良い結果ですよね。次戦は母国GPなので、是非とも今回以上の成績を残して欲しいですね。

お父さんも大喜び。

 

何時ぞやのライコネンみたいにドリンクないのにこの成績は素晴らしすぎる。

 

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順位通りで大変恐縮ですが、4位フィニッシュを果たしたルクレールも良い働きをしたと思っています。ソフトスタートだった相方と異なり目立ったシーンはありませんでしたが、予選5位、決勝4番手発進から順位キープと、求められる仕事は十二分に果たしたのではないでしょうか。コンストラクターズランキング的にもプラスですしね。中継には映りませんでしたが、最高の仕事を行いました。

 

また、Q2突破の勢いのまま9位入賞を果たした角田くんも素晴らしいレースをしましたね。ソフトスタートが気がかりでしたが杞憂に終わり、無事ポイントを持ち帰る事が出来ました。序盤のvsボッタスや、中盤以降のライコネンやアロンソといった大ベテランとのバトルは見応えがありましたね。前戦のトルコGPといい、デビュー戦といい、彼には大物特攻が備わっているのかもしれません。ココ最近流れが良いですし、このまま閉幕まで突っ走って欲しいものです。

アキュラロゴ、仕事しましたね。良かった良かった。

 

また、PU交換ペナルティにより後方に沈みつつも10位にカムバックしたベッテルもお見事でした。ド派手に追い抜きを敢行したのではなく、ジワジワと順位を上げていた印象です。こういうところがベテランの業なんですよね。

 

最後に、結果だけ見ると残念なものでしたが、ライコネン、アロンソの大ベテランコンビも素晴らしい走りを魅せてくれました。

ライコネンに関しては、Q1落ちからのウルトラロケットスタートで12位まで浮上していたのが印象的ですね。アロンソとの息詰まるバトルを展開したり、角田くんを追い回したり、色々見どころを作っていました。

これぞベテラン同士のバトルという感じでしたね。まだまだ若者には負けない。そんな気概が両者共に見られました。

 

ただ、それだけに、最後のスピンが勿体なかったですね。

ペース差的に、後方に迫っていたベッテルを抑え込めたとは思えませんが、入賞圏内を走っていただけにとても残念です。抜かれて11位に終わっても良かったので、元同僚とのバトルを演じて欲しかったですね。アロンソとのバトルにてパーツが飛び散っていたので、スピンはその影響なんでしょうか。ライコネンにしては珍しいミスでしたね。次戦以降に期待です。

 

それはそれとして、これ欲しい笑。

 

話をアロンソに移します。今回の彼ですが、こちらもベッテルと同様に後方スタートを強いられたにも関わらず素晴らしい追い上げを魅せてくれました。最終的にはリタイアに終わりましたが、それ以上に大きな爪痕を残したレースになったと思います。特に、アルファロメオ勢を相手取った無線は、膠着状態にあったレースの、良いスパイスになりました。コース外からの追い抜きがどうたら、という内容でしたが、少しでもポジションを上げようとする彼の真摯な姿勢が見られて楽しかったです。彼なら今後も面白いジョーカー的ポジションになりそうですね。

 

今回の個人的殊勲賞は以上の8人ですね。皆さんの次戦以降の躍進に期待しております。今シーズンも残り少ないですし、各自有終の美を飾って欲しいですね。

 

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その他

 

角田くんと同じくQ2をソフトで突破し、決勝での苦戦が予想されたサインツは、妥協点である7位フィニッシュを果たしました。ミディアムスタートを選択していれば、リカルドを抜き切り、ボッタスに抜かれる事はなかったのかもしれませんが、まぁそれは後からならいくらでも言える事なので仕方ありません。不利な状況の中でキッチリ入賞を果たしたのは流石です。

 

また、フェラーリとコンストラクターズを争っているマクラーレンですが、今回は大人しかったですね。結果だけ見ると、リカルドが予選7位からの5位フィニッシュ、ノリスが8位からの8位とまぁまぁの成績でしたが、モンツァやソチでの快進撃を見ているだけに、物足りなく感じてしまいます。ハイライトといえば、1周目でノリスが2台抜きを仕掛けたところですかね。結局上手くいきませんでしたが、彼の持つ天性のドライビングスキルを垣間見れました。

リカルドに関しては…

ファンが面白かったですね笑。

まぁそれは冗談として、モンツァを皮切りにノリスに負けない成績を残してきているので、個人的に結構注目しています。来年の弾みにする為にも、もう1度本人がシューイ出来る状況を作り出して欲しいですね。

 

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後は…、すみません。正直印象に残っていないんですよね。いつも以上に簡単に綴っていきます。

 

ジョビナッツィは、Q1でスピンを喫するもQ2への進出を果たし13位。しかし、決勝ではスピンが無ければライコネンの後塵を拝していたという、ある意味お決まりの展開でした。アルファロメオ残留に向けて、もう黄色信号どころか赤信号に変わりつつあるような気がします。

ガスリーは只々不運でしたね。予選こそ9位に食い込みましたが、決勝では蹴り出しで角田くんに先行を許すと、そこから彼のソフトタイヤのペースに付き合わされる時間が続きました。入れ替えも認められず、そして、ピットでも順位は変わらず。更に最終的にはマシントラブルでリタイアと、ツイてないレースでした。まぁそういう時もありますよね。次戦に期待です。

 

そんなアルファタウリとコンストラクターズを争っているアルピーヌに所属するオコンですが、こちらもマシントラブルによりレースを中盤で終えざるを得ませんでした。残念。結果的には、この2チーム4台の中で、角田くんのみが完走しポイントを獲得という事を考えると、彼の行った事は数字以上の価値があるかもしれませんね。オコンは、ガスリー共々次戦以降頑張って欲しいです。

 

アストンマーチンのストロールですが、彼も今回は良いところがありませんでしたね。ライコネンのスピンが無ければアルファロメオの後ろでフィニッシュという、残念な結果でした。予選でもQ1落ちでしたし、上記2人と合わせてメキシコでの爆発に期待です。

 

ウィリアムズとハースの4台は…。

ラッセルがQ2進出したのがハイライトですかね。ハンガリーやスパでの強さは鳴りを潜めていました。ハースに関しては、ある意味平常運転でしたね。黒白旗で存在感をアピールするマゼピンには笑ってしまいました。

 

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まとめ

 

という訳で第17戦の感想でした。18年の時のような息詰まる優勝争いが見られて楽しかったですし、それ以外にも随所でバトルが見られたので大変面白いレースでした。今年は特にこういう展開が多い気がします。折角見るからには満足感の高いものが見たいので、今年は全然退屈していません。この勢いのまま最終戦まで行って欲しいものです。

さて、既に何度か言及している通り、次戦はメキシコGPとなっています。標高の高い場所にあるサーキットなので、それが勢力図にどのような変化をもたらすのか楽しみですね。

 

メキシコではこれ以上のビッグサプライズはあるのでしょうか笑。

昨年でしたっけ。マシンと勝者が掲げられるような演出をしていた場所ですから、何か面白い事をきっと行ってくれるでしょう!そういう意味でも2週間後が待ち遠しいですね。時間は今回と変わらず、予選5時、決勝4時開始ですが…

 

 

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