エフライの感想記

のんびりやっていきます。

感想《仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ》祝え!仮面ライダー50周年を!要素てんこ盛りの冬映画!

見てきました。毎年恒例の仮面ライダーの冬映画。今年は『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』と銘打たれており、現行作品である『リバイス』よろしく、親子の絆をテーマに据えた作品でした。上映前の段階で、『セイバー』ライダーの他にも様々なライダーが登場する事や、藤岡弘、さんのご子息、藤岡真威人さんが本郷猛役で出演する事が公開されており、それらに対して良くも悪くも気になっていた(心配していた)、というのが鑑賞前に抱いていた気持ちです。

というのも、単純に情報が多すぎますからね。1時間そこらの時間で、これらのサプライズ的要素に加え、ゲストキャラである親子の関係やセンチュリー等の目玉要素を処理しなくてはなりませんから、消化不良にならないか心配でした。夏映画である『ヒーロー戦記』でのレジェンドライダーの扱いが微妙だったのも不安視していた理由の1つかもしれません。

まぁそんな訳で、ワクワクしつつも不安を抱えた『ビヨンド・ジェネレーションズ』。以下、その感想をネタバレありで綴っていこうと思います。

 

 

最初っからクライマックスで言いますと、「ん?」と思う事はありつつも楽しめた作品でした。「父から子へ、そしてその子がまた親になりその子へ…」。そんな当たり前のような親子の繋がりを意識せざるを得ない、良いお話でしたね。自分はまだ子を持つとか、一生を添い遂げるパートナーと出会うとか、そういう段階に至ってはいません(いつ辿り着くとは言ってない)が、男として、将来父親になるかもしれない人間として、大変心に染みる内容でした。

本腰を入れて家族の絆にフォーカスを当てている『リバイス』と、血縁関係こそないものの固く強い絆で結ばれている『セイバー』という2作品の合作だからこそ描ける内容だったのかなと思います。

家庭を顧みず自身の好奇心のまま行動した結果、子から見捨てられた父親。不器用で息子と衝突しながらも父親の二の舞を演じないよう子に接する父親。妻子から弄られながらも3人の子に愛情を注ぐ父親。息子を守るため最強の剣士&子育て王であり続ける父親。と、映画のゲストキャラ含めて実に多種多様な父親が登場した作品でしたね。色々な父親像を描いていた(父親キャラが登場した)のも、多様性等を意識していたのかもしれません。

 

スポンサードリンク

 

 

 

内容からは逸れますが、個人的に気がかりだったレジェンドライダーの扱いが結構良かったのはこの作品の高ポイントな所です。

ソーサラーや王蛇等のダークライダーは、本作ラスボスのディアブロが生み出したデビルライダー(姿形はソックリだけど中身は別物)として登場し、ナイトやブレイド、ムテキゲーマー等の味方サイドのライダーは、未来の狩崎が開発したクローンライダーとしてバイスや飛羽真が変身した姿、という体で登場しました。

パンフレットにも記載がありましたが、選抜ライダーと変身者に絶妙な繋がりがあるのは嬉しかったですね。そこら辺は流石狩崎と言った所でしょう。スーパー1等の選出の意図は読み取れませんでしたが、「〇〇周年で揃えた」とパンフレットに書いてあり納得しました。横の繋がりまでは読めていませんでしたね笑

デビルライダー含めて、ただ単に肉弾戦になるのではなく、マキシマムドライブやビッグの魔法、王蛇のカードベント等、ライダー固有の技を使用していたのはポイント高いです。まぁブレイドのジャックフォームの顔は良い加減どうにかして欲しいですけどね…。何年言っているんだろう。

後、出番が比較的多い主役ライダーや直近作(外伝含む)なら兎も角、なでしこやソーサラー、4号やショッカーライダーのスーツが生存していたのは驚きでした。特に4号なんてdtvの一発屋ですからね。もう既に何かに改造されているものだと思っていました。あの作品が好きなので嬉しかったですね。

 

スポンサードリンク
 

 

 

次からは「ん?」と思った事に綴っていきます。

先ず、1号の存在ですね。ご子息が変身されるという事で注目されていた本郷猛。まぁぶっちゃけ言うと、「要らなくね?」と感じました。真威人さんの演技は大変素晴らしく、新しい本郷猛像を魅せて頂きましたが、正直この映画で消化するにはあまりにも勿体ないと感じました。というのも、1号に纏わるシーンをバッサリカットしても特に本筋に影響がないんですよね。中尾さんが演じられたキャラを「ただ単に家族を顧みなかった父親」とだけしてもお話は十二分に成立します。

特段本郷猛がお話のキーになるかといえばそういう事でもなかったので、「50周年だし1号出しとく?変身者はリアル息子だったら面白くね?」という感じで出したのかな…と思いました。時代的に当たり前っちゃ当たり前ですが、本郷猛近辺のシーンが作中で浮いている用に感じたので、勿体ないというか何というか。本筋に一切関わらないなら前作の『ヒーロー戦記』で登場させるなり、新たに別作品を制作する等して、そこで起用すれば面白くなった気がします。まぁ素人感想ですけどね。1号が大して前に出てこないのに、予告や事前情報で大体的に「藤岡弘、の息子が本郷猛をやる!」とプッシュされていたのが、このように感じた原因なのかもしれません。予告詐欺とまでは言いませんが、ちょっと残念でしたね。また何処かで彼の本郷猛を見たいです。

 

後、凄い細かい話になるんですが、新幹線の整備場(?)にノーヘルで現れる一輝が気になりました。シーン自体は凄い良いのですが、そこでフィクション感が一気に増したというか何というか。まぁ仮面ライダーが居たりタイムトラベルが起こる時点で現実世界と乖離しているのは当然なんですけれど、「現実世界で急に自分の父親を名乗る年下の男が現れた」という物語上の異質感が薄れた感じがしました。「アポ取れよ」とか「普通案内されるんじゃない?」というツッコミもありますが、それ以上に、整備現場という神経質な場にフラッと現れる不信感が目立ちました。せめてヘルメット被ってくれたら良かったんですけどね…

 

最後に愚痴的なものでも書いとくと、『セイバー』組の筆頭ライダーがセイバーとブレイズの2人だったのはかなり残念でしたね。「エスパーダは!?エスパーダも主役級のライダーじゃないの!?」と、セイバーらが映る度に感じました。役者さんの都合や制作の都合があるのでしょうけれど、『セイバー』といえば、セイバー、ブレイズ、エスパーダの3人組(+芽依)だと思っていたのでショックでした。まぁエスパーダの活躍はVシネに取っておきましょうという事なのでしょうか。

 

スポンサードリンク
 

 

 

最後に色々とマイナスポイントを綴りましたが、以上が『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』の感想です。

残念に感じた部分を多く挙げてしまった気がしますが、"劇場版あるある"の本編で出てくるキャラと作中のキャラでの大きな差異がなく、凄い自然に見る事が出来て楽しかったです。センチュリーも格好良く、お話も良いものだったので、面白い作品だったと言えます。現状、『リバイス』が大変な事になっている(公開日が14話と15話の間)ので、少しばかり平和な『リバイス』ワールドを堪能出来て良かったです。これからの展開がより一層楽しみになりました。『セイバー』の面々にも久々に会えて嬉しかったなぁ…