エフライの感想記

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感想《劇場総集編 SSSS.GRIDMAN》アカネを中心に再構築したグリッドマン。ド迫力な戦闘シーンは必見!

時間が経過するのは早いもので、既に本編放送から5年経過している『SSSS.GRIDMAN』。その総集編が、先日から劇場公開されました。新作でもなんでもない総集編というのが理由なのか、限られた数の映画館での上映でしたが、「ファンとして見なくては」という謎の使命感に駆られて鑑賞してきました。

あのド迫力なバトルシーンを劇場の大きなスクリーンや音響で楽しみたかったですしね。本編の復習も程々に映画館へ向かいました。

総集編な為当然ではありますが、TV本編全12話を約2時間に纏めたお話となっていました。ですが、お話の要点となる部分や戦闘シーンには十分な尺を取っていた為、所謂"すっ飛ばし感"はあまり感じられませんでした。この再構成力は流石です…!

 

期待していた戦闘シーンは、正直期待以上のものでしたね。

展開が分かっているとはいえ、主人公側がピンチの際はハラハラしましたし、『夢のヒーロー』や『UNION』が流れた時の胸熱さはTV本編以上のものがありました。あの相当手間がかかりそうな作画を放送当時そこまで知名度の高くない『電光超人グリッドマン』の続編で、しかもTVアニメでやるなんて制作陣の良い意味での異常さを改めて感じましたね…。円谷やTRIGGERの本気は凄まじい。

また、戦闘シーンではありませんが、TVアニメ当時とは劇伴が変わっている場面が多々あったのも本作の印象的なポイントです。これがあったお陰で、ただの振り返り放送を見ている感じがだいぶ薄れました。手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けそうなのに、ここまでやりますか…!と終始感じながらの鑑賞でしたね。制作陣の熱が強い…

 

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見ていて感じ、そしてパンフレットに記載の金子監督へのインタビューを読んで確信になったのが、「この総集編はアカネを主軸に置いている」という事です。立花が鼻歌で歌う『Believe』から本作が始まらなかった時点で「ん?」と思いましたが、全体的に立花の描写がカットされている一方、アカネの描写はあまりカットされない傾向がありました。

具体的には、冒頭の『Believe』のカットの他に、物語序盤の電源コードぶち抜き事件、水着で裕太を追いかけた校外学習。アンチに親切にするシーン。文化祭での男装。覚えている範囲ではありますが、これら「立花の印象的なシーンは?」で挙げられそうな数々のシーンが割愛されていました。一方のアカネはというと、担任とぶつかった際に見せた目を見開いた姿やアンチ初陣の笑顔。水着姿でゴミ袋にダイブする校外学習前。物語最終盤の飛び降り自殺未遂といった、彼女を象徴するシーンはほぼほぼ入っていた感じがします。

 

自分が立花派という事もあり、これは少し愚痴みたいなものですが、もう少し立花の描写を多くして欲しかったですね。特にアンチとの関わりや水着で裕太を追いかけるシーンは、心優しい立花の良さを感じられるシーンなので入れてもらいたかった…

まぁTVアニメ本編を見ていますから、裕太達が正義側というのは嫌でも分かっていますし、Wヒロインの片割れと裏主人公を兼ねているアカネを重視するのも理解出来ますよ。彼女に重点を置く事で本編をまた違った視点で鑑賞出来て楽しかったですしね。

でも、それでも、もう少しだけで良いから立花の活躍シーンを入れて欲しかったなぁ…と感じてしましました。

 

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話をポジティブな方に戻して…

後腐れのない締めなのもあって、本作でもEDを努めた『youthful beautiful』の爽快感は半端なかったですね。TVアニメの時点で好きになっていた楽曲ですが、裕太達の活躍を一通り見た後でのこの楽曲は格別。帰りの道中では、『UNION』と並んでヘビロテしていましたね笑

 

ED後は、続編である『グリッドマン ユニバース』に繋がるような、おまけ映像が流れました。本編から数ヶ月、或いは1年以上経っているのか。進級していそうな裕太達が登場。「裕太が別クラスになっている内海に電子辞書を借りに行き、その際内海と同じクラスの立花を発見。裕太の視線に気づいた立花は裕太の方を向き、しばし2人は見つめ合う」という色々考察出来るシーンが描写されました。

本編最終話にて内海達が、グリッドマン憑依時の裕太の記憶の有無を危惧していましたね。それが完璧に明らかになることは叶いませんでしたが、少なくとも裕太と内海の友人関係が続いているというのはハッキリしました。正直これだけで一安心ですよ。立花との関係が無くなっていそうだな…と感じるワンシーンでしたが、これは次作の劇場版に期待ですね。そもそも本編開始時に裕太と立花が共に居た理由もまだハッキリしていませんし、この辺が明るみになることを願っています。

 

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という訳で総集編の感想でした。

物語の裏主人公であるアカネにフォーカスして再構築している事もあり、TV本編以上に彼女の虚しさや悲惨さを感じられました。また、戦闘シーンは映画館のスクリーンに負けておらず、迫力満点でしたね。

そうそう、本作では総集編には珍しく、話数毎に「第○話 △・△」というアイキャッチがあったのが印象的でした。何話の事をやっているのか分かりやすかったので以後に続く作品でも継続して欲しいです!

 

さて、ここからダイナゼノンの総集編、そしてユニバースへと続きます。これから『SSSS.』シリーズがどのような飛躍を遂げていくのか楽しみで仕方ありませんね!

 

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