エフライの感想記

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感想《2021 F1 第16戦 トルコGP》2年連続、そして2戦連続の雨絡み。全車完走にゼロストップ作戦等、これまでとは色々性格の異なる展開だったなぁ

本来だったら鈴鹿にて日本GPが開催された今週末。イスタンブールを舞台にF1第16戦が行われました。日本GPが無い事でモヤモヤする気持ちは正直ありましたが、こればっかりは仕方ありません。気持ちを切り替えて観戦する事にしました。SFのチケットは確保出来ましたしね。この鬱憤は10月末に晴らそうと思います。

 

 

漸くの10勝目!

 

昨年はストロールがPPを獲得し、ペレスが表彰台に登るという波乱があったトルコGP。今年もその波乱を起こした主犯格である降雨が登場し、予選、決勝共に難しいコンディションに見舞われました。

そんな状況の中で(同僚のペナルティがあったとはいえ)ポールトゥウィンを果たしたのは、メルセデスのボッタスでした。来年はアルファロメオへの移籍が決まっているボッタス。もうメルセデスに思い残す事はないのか、予選決勝共に非常に伸び伸び走っていた印象です。決勝こそ中々中継に映りませんでしたが、スピンしまくりの昨年を思うと素晴らしい安定感を発揮しました。FLを2周連続で記録してのトップチェッカーは格好良いとしか言いようがありませんね。

決勝は降雨こそ抑えめなものの、くたびれたインターミディエイトタイヤでの走行を強いられるという厳しい状況の中で良くここまで速く、そして強いレースを展開したな、と思います。ハミルトンが速すぎるだけであってボッタスも十二分に凄いドライバーなんですよね。そんな当たり前な事を改めて認識した一戦でした。フィンランド国歌とドイツ国歌の組み合わせが今回で最後にならないように、これからも優勝を連続で飾って欲しいですね。きっと彼なら出来ると信じます!

 

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個人的殊勲賞

 

昨年のロシア以来の優勝を果たしたボッタスは当然として、個人的には、後方スタートから8位に入ったサインツやゼロストップ作戦を遂行し1ポイントをもぎ取ったオコン。チームのポンコツ戦略に振り回されたにも関わらず4位を獲得したルクレール、Q2進出を果たしたミック。そして、いぶし銀の走りを魅せたガスリーといった5人も良いレースをしたと感じました。

 

先ずはサインツ。

PU交換にて後方発進が決まっていたものの、Q1ではリカルドを蹴落とすというコンストラクターズ争い的には満点の活躍をすると、Q2でもルクレールのトウ役を買って出て同僚のQ3進出のアシスト。更に決勝では力強い走りを披露し、再三の追い抜きを魅せてくれました。DOTDも納得の素晴らしい追い上げでしたね。次戦以降はグリッドダウンは避けられそうですし、大量ポイントに期待します!

トゥーーース!

 

そのサインツの同僚であるルクレールも相方に負けず劣らずの素晴らしい走りを魅せました。今のフェラーリでセカンドロー獲得は流石です。

表彰台が期待された決勝では、ノンストップ作戦にトライするのか否かに迷う自チームの優柔不断さに振り回されるという不運に見舞われてしまいました。「何位争いしている?」というルクレールからのメッセージに「ボッタスを抑え込めたらトップだよ」という訳の分からない返答には苦笑いしか出来ませんね。そんな逆境でも4位フィニッシュを果たせたのは彼の実力の賜物以外にないでしょう。モナコのDNSが足を引っ張りまだ十二分にポイントは稼げていませんが、この跳ね馬コンビは見ていて楽しいので今後もワクワクしながら応援しようと思います。

 

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4人目はオコンですね。

今回唯一ゼロストップ作戦に挑戦し、そして無事完遂しました。ぶっちゃけ周りがピットに入る前の順位も10位前後だっただけにギャンブル大成功という訳ではありませんが、それでも素晴らしいタイヤの持たせようでした。

ここまで摩耗していたら何時バーストするかっていうレベルですよね。流石すぎるタイヤマネジメント能力です。ここ最近アロンソの影に隠れている感があったので久々に存在感を示したレースでした。

因みに、05年のタイヤ1セット時代や赤旗云々のレースを除く直近のゼロストップ入賞は97年モナコGPのミカサロ以来のようです。最近は2種類のタイヤ使用義務があるだけに中々見られない珍光景ですが、それを10位入賞という結果付きで成し遂げたオコンの非凡さが伺えます。アルファロメオ推しとしては少し悔しいですけれどね。オコンはそれだけ素晴らしい働きを魅せてくれました。

 

雨に翻弄されたという理由は確かにありますが、それでも今のぶっちぎり最下位マシンのハースでQ2進出を果たしたミックは、素晴らし過ぎる活躍をしたと思います。

決勝では残念ながらアロンソの魚雷アタックを貰い19位という定位置に落ち着きましたが、それでも彼の実力を示すには十分な活躍でした。これは相方のマゼピンにも言えますが、今のハースはF1.5みたいなマシンなので、ドライバー本来の実力が見え辛いんですよね。そんな中で、こうやって1つ結果を残せたのは将来を見据える上で良い方向に働くと確信しています。流石に父親越えは難しいかもしれませんが、何れはタイトル争いに絡んでくる事でしょう。その時が今から楽しみです。

 

予選ではペレスを上回る5位、決勝ではハミルトンまでもう少しの6位入賞を果たしたガスリーも良かったですね。特段TV映えする出来事はありませんでしたが、1周目でのアロンソとの接触による5sペナルティを考慮しても、今のアルファタウリで得られる最高の成績を残したと思います。

この1周目のインシデントは、まぁペナルティでも良いかなと思います。ガスリーは「サンドイッチされた」と言っていましたが、インにスペースありますし、もっと言えば、コーナーの優先権は完全に前に行っているアロンソのものですからね。厳しい気もしますが、まぁ仕方ありません。ぶつかってもノーズとかタイヤに異常が無くて幸運でした。

 

今回の個人的殊勲賞は以上の6人ですね。皆さんの次戦以降の活躍、期待しています!

 

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その他

 

2位と3位と、W表彰台を獲得したレッドブルの2人も良い走りをしたと思います。

本来なら今週末は鈴鹿でホンダラストランだったという事でスペシャルカラーでレースに挑んだこのチーム。白いマシンはクルサードの引退レースが頭を過ぎって嫌な予感がしましたが、無事杞憂に終わりました。

フェルスタッペンは予選2位から決勝も2位。ハミルトンが後方スタートな事を踏まえると優勝しておきたかったシチュエーションですが、それでも素晴らしい働きをしました。ランキングも逆転しましたしね。今後の躍進に期待です。

 

相方のペレスも今回は良かったですね。見所はハミルトンへのディフェンスでしょうか。

個人的にボラードの内側を通った事が気になりますが、審議すらありませんでしたね。

角田くん(日本)inレッドブルリンクはアウト。ノリス(イギリス)inソチはセーフ。そして迎えた今回のペレス(メキシコ)inイスタンブールはセーフでした。レース前のアロンソのインタビュアーが刺さってきますね。ディフェンス自体は良かっただけに、ちょっと惜しいな…と感じてしまいました。

まぁここ最近の不甲斐なさに比べたら遥かに良かったですけれどね。後はガスリーに負ける予選を何とかして欲しいです。

 

そんな"ぶっちゃけ発言"をしたアロンソですが、予選の走りは見事なものでしたね。ドライに変わっていく難しいコンディションの中で6位獲得は流石の一言です。決勝もスタートは抜群でしたしね。ガスリーにぶつけられていなければどういう結果になったのか、非常に見たかったです。ガスリーとの接触後、ミックに魚雷アタックかましたのはらしくなかったですね。少し残念です。ですが、アロンソらしい巧さがレースを追う毎に戻ってきているので次戦も期待してしまいます。

 

ここ最近元気がなかった角田くんでしたが、今回は非常に"惜しい"レースをしたと思います。このレースで彼は、只一人ソフトタイヤでQ2突破を果たし、久々に予選トップ10に名を連ねる大躍進を果たしました。決勝でも、ハミルトンを最大限に抑え込むというファインプレーをし、入賞に向けて良い流れが来ていたと思います。しかし、ハミルトンとのバトルでタイヤを使い切ってしまい、レース中盤でスピン。結果、14位といつもと変わらないポジションでチェッカーを迎えました。滅茶苦茶惜しいですよね。ハミルトンを5位に押し止めた最大の要因になった事は素直に凄い事ですが、欲を言えばポイントを獲得して欲しかったです。ですが、走り自体は良かったですし、一時の不調期は脱したかなと感じます。今回の王者とのバトルを糧に次戦以降爆発させて欲しいですね。

 

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応援しているアルファロメオですが、今回は入賞まで後一歩の11位、12位フィニッシュに終わりました。惜し過ぎますね。

ライコネンは、アタック中にハミルトンに煽られ抜かれるわ、最終アタックではマゼピンに引っかかるわで災難な予選を過ごすと、決勝でもタイヤがボロボロなルクレールに蓋をされるというひたすらに不運な週末でした。相方のジョビナッツィは、目立った活躍こそ無かったものの、予選決勝共にライコネンに勝つという良い結果を残しました。

今現在のコンストラクターズランキングを考えると、全台完走の中11位と12位でレースを終えられたのは天外の成績だったのではないでしょうか。あと1周あればゼロストップ作戦のオコンを捉えられたのは確実なだけに勿体ない気もしますが、この悔しさを次戦以降に繋げて欲しいです。

 

日本のファンに向けてメッセージを送ってくれたノリス所属するマクラーレンは、今回大人しめでしたね。ノリスが予選8位、決勝7位という成績で、リカルドはQ1落ち&PU交換にて最後尾スタートを強いられると、決勝では早めのピットストップが裏目に出て13位フィニッシュと、後半戦の躍進を思うにあまりパッとしない結果に終わりました。まぁそういう時もありますよね。次戦にはきっとこれまでの速さを取り戻してくれるでしょう!

 

アストンマーティンの2人は明暗がクッキリ分かれましたね。

ストロールがQ3進出から9位入賞と成果を残したものの、ベッテルはQ2落ちからのドライタイヤギャンブルが失敗し18位と、全10チームの中で1番同僚の格差が激しい結果となってしまいました。特にベッテルのドライギャンブルは最悪でしたね。ドライバーが「行けるかな?」と思っての判断でしたが、失敗に終わりました。まぁそれでも前戦のアルファタウリよりマシと感じるのは何でなんでしょうかね…

 

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今回はウィリアムズの2人、マゼピンは良くも悪くも印象に残る事はありませんでした。ラッセルがQ2のアタック中、最終コーナーで失敗した事がハイライトでしょうか。ここ最近の勢いが無くなった感じがするのが気がかりです。マゼピンは…。まぁ完走しただけ良かったですね。

 

PUパーツの交換により、10グリッドダウンを強いられたハミルトンでしたが、予選では最速ラップをマークと完璧な仕事を果たしました。決勝でも追い抜きに次ぐ追い抜きを敢行し、あわや表彰台という所まで追い上げる強者っぷりを披露。このまま優勝まで行くんじゃないかと感じさせる程でした。

しかし、角田くん攻略に手間取った事が影響してか、タイヤの状態が悪くなりピットインを強いられる事に。今回のインターミディエイトタイヤは、交換直後はGreasyな状況に陥り中々上手く性能が発揮されないという特性を持っており、ピットに入った時点で彼の表彰台は夢に消えました。チームがピットストップを決断した事に対してグチグチ言っている無線が散々流れた事が印象深いですね。

しかし、オコンのタイヤ状況を踏まえると、彼よりタイヤを酷使していたハミルトンでは恐らく完走は無理だったでしょう。バーストしてリタイヤに終わるよりかは5位入賞で拾えるだけのポイントを獲得する方がずっとマシです。ハミルトンはタイトル争いをしていますからね。そう考えると、何だかんだ言いつつピットの判断に従ったハミルトンは先を見据えているな、と思います。だからこそ、ここまで勝利を重ねられたんですよね。この悔しさをバネに大躍進するであろう次戦以降が怖すぎます。

 

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まとめ

 

という訳で第16戦の感想でした。予選決勝共に雨が絡み、双方面白い展開になりましたね。見ていてとても楽しかったです。本来だったら鈴鹿だったのになぁ…と思いながらの週末でしたが、滅茶苦茶エンジョイしました笑。ランキング争いも面白くなりましたし、次戦以降が待ち遠しいですね。

 

 

本来は日本GPだったという事は、それは次戦から魔のアメリカ大陸GPが開催される事を意味します。ここからアブダビまでは殺人的なスケジュールでレースが行われます。無理しない範囲で見ていきたいと思います!

 

 

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↩前回開催