エフライの感想記

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感想《2021 F1 第9戦 オーストリアGP》グランドスラムにペナルティ祭りと色々起こりすぎ…

早いもので、3連戦の最後のレースが開催されました。ここ数戦調子の良いレッドブル・ホンダが"地元"にてどのようなレースを魅せてくれるのか楽しみにしていました。先週のレースからタイヤも1ランク柔らかくなっていましたしね。降水確率60%には期待していませんでしたが、面白いものが見られたら良いなと思っていました。

 

今回の国歌担当の人、滅茶苦茶格好良かったなぁ

 

完全試合(パーフェクトゲーム)

 

「はいはい、つよいつよい」。そんな言葉は、ここ数年メルセデスのハミルトンを形容する言葉として存在していました(適当)。フリー走行から速さを魅せ、予選Q3では他所のドライバーを絶望させるスーパーラップを披露。そして決勝では悠々トップチェッカー。13年後半のベッテルでも見た、見ている側を退屈にさせるこのような完全支配を、この度レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが実現しました。意外な事に、これが自身初のグランドスラム(PP、優勝、FL、全ラップリード)だそうですね。プランFが確立されてから達成が難しくなった事を考えると偉業なのが分かります。

 

今回の成績をもって、フェルスタッペンはハミルトンに対して32ptsのリードを築きました。優勝1回分プール出来たのは結構大きいですよね。王座獲得に向けて順調な歩みを進めている彼の躍進は止まりそうにありません…!

 

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地元愛♡満タン☆レッドブルリンク

 

19年のオーストリアGPを覚えているでしょうか。そう、レッドブル・ホンダが初優勝を遂げたモード11ポジション5が有名なレースです。

このフェルスタッペンの強引な追い抜きに賛否が出た事は記憶に新しいでしょう。フェルスタッペンがスペースを残すべきだったのか、ルクレールが引くべきだったのか。Twitterでも色々言われていたのが懐かしいです。なんとなくフェルスタッペン派が多かった気もしますけどね。

この一件について、個人的にはペナルティを貰っても可笑しくはないなと思っていました。しかし同時に、多分レッドブルリンクだからお咎めなしだろうとも思っていました。バックグラウンドは分かりませんが、結局フェルスタッペンにペナルティは出ませんでしたね。まぁレッドブルのお膝元で5sペナルティなんて出ようものなら大荒れ待ったなしでしたから妥当だな、と当時は納得しました。カナダでのベッテルの一件もありましたしね。刺される危険性を回避したのでしょう。

 

そんな訳で、このサーキットではある程度の寄り切りは認められると解釈していました。しかし、時は20年開幕戦。レース後半にて、今度はハミルトンとアルボンが接触を起こしました。

意味が分からない事に、この接触によりハミルトンに対して5sペナルティが出ました。オープニングラップでアルボンがハミルトンを押し出した事は審議すらなかったにも関わらずこれにはぺナルティ。地元贔屓は"F1あるある"の1つですが、一貫性が無いな、と思った一件でしたね。

 

そして今年、また押し出しに関する地元贔屓が発動しました。

ノリスとペレスの一件です。これにてノリスは5sペナルティを受け、2位の座を失う事となりました。自分がノリスファンというのもあるのでしょうけれど、正直地元贔屓酷い裁定だな、と思いました。無罪だった2年前のルクレールvsフェルスタッペンの一件と今回では、一体何が違うのでしょうか。2件とも、同じように無理矢理横に並んでコース外に突っ込んだようにしか見えないのですが…。外側がアスファルトかグラベルかでジャッジが違うんですかね。ここまでレッドブル贔屓だと冷めるので止めて欲しいです。まぁ言っても無駄だと思いますが。

 

そんなペレスですが、今回はノリスの一件以外にも大暴れしていましたね。ルクレールに対して2連続の寄り切りをし、計10sペナルティを喰らったのには乾いた笑いが出ました。折角地元贔屓で自分に有利な裁定が出たのに、それがかえって自身の首を絞めるとは…。フェルスタッペンとの差に焦ったり、メルセデスを食い止めなくては、と思う気持ちは分かりますが、もう少し落ち着いて欲しかったです。特に今回は1‐2フィニッシュを狙えましたしね。地元というメリットを活かせなかったのはコンストラクターズ争いを考えると痛いなぁと思います。

 

冗談は善子さん。

 

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個人的殊勲賞 

 

何か暗い話題になってしまったのですが、切り替えて参りましょう。今回グランドスラムを果たしたフェルスタッペンは当確ですね。強すぎます。多分、この先よっぽどの事が無い限り、この「個人的殊勲賞」から外れるな、と感じさせる程強かったです。次戦では、もう少しトップ争いが白熱したら良いですね。

 

そして、予選では2位、決勝で3位と大躍進を遂げたノリスも勿論殊勲賞です。PP、惜しかったですね。2強に匹敵するか怪しいマシンでのフロントローは天外です。決勝でも、スタート後メルセデス2台を封じ込めていましたし、マシンに異常があるとはいえハミルトンを抜きましたしで、大変エキサイティングな走りを魅せてくれました。昨年の開幕戦で表彰台に登ったのが最早懐かしいですね。ペレスとの一件が無ければ2位だったのが悔やまれますが、これからの飛躍がとても楽しみになるレースでした。

予選でもフェルスタッペンファンの事を自分のファンと言っていましたが、決勝後も言っていましたね笑。今後のノリスの持ちネタになりそう。

 

また、予選こそQ2落ちの11位でしたが、そこから巻き返して5位に返り咲いたサインツも良かったですね。相方のルクレールは、ペレスの度重なる妨害により上位進出が叶いませんでしたが、その分のポイントをしっかり稼ぎました。今回のサインツはライコネンと2人だけのハードスタートでしたが、それが功を奏したという感じですね。この調子で良い走りを続けていれば、いつか表彰台でスペイン国歌を流してくれる事でしょう。期待してます。

 

そして、ラッセルですよラッセル!先週はマシントラブルに泣かされましたが、今回は予選で9位という最高な成績を残すと、決勝でも最後の最後まで入賞圏内を走行と、印象深い走りを披露しました。残念ながらポイント獲得という夢は、アロンソというスーパーゴールデンルーキーに阻まれましたが、改めて彼の非凡さが見られましたね。彼ならウィリアムズでも入賞してくれると信じている反面、ヒュルケンベルグの入賞版のような感じも拭えない今日この頃。トップチームへの手土産として決勝で成果を残したいですね。

 

前述の「ラッセルのポイント獲得」という若者の夢をぶち壊したアロンソも素晴らしい走りをしましたね。予選Q2ではベッテルにアタックを阻まれ14位に沈んでしまい、悲観的になっていた彼ですが、決勝ではその鬱憤を晴らすべく奮闘し、1ポイントをチームにもたらしました。まだまだ衰える気配を見せない王者経験のあるルーキー。きっと彼なら何かデカい事をやってのける事でしょう。今からその時が待ち遠しいです。

 

今回は以上の5人ですね。次戦以降の躍進も期待しております!!

 

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その他

 

殊勲賞までは行かなくとも、良い走りをした人は何人かいます。1人目はボッタスですね。予選こそ5位でしたが、決勝ではハミルトンの前でフィニッシュし、2位表彰台を獲得しました。これまでずっと「バトルをするな」的な無線が飛び交っていたので「Free to race」の指示が出た時は、思わず興奮しましたね笑。こういうエースに何かが起こった時にバックアップ出来る位置にいるのが良いですよね。次戦くらいで優勝を飾って欲しいです。

嬉しそうでホッコリする。

 

 

他には、13位発進から7位入賞のリカルドや、12位スタートから8位フィニッシュのルクレールも良かったですね。リカルドは、ここまで対ノリスで離されているので、今回のレースを機会に奮起して欲しいです。やっぱりリカルドの走りは好きですからね。14年シーズンから応援している身なので、また表彰台に帰ってきてくれるのを祈ってます。ルクレールに関しては、不運ながらも最低限の仕事はした、という感じですね。

2回も寄り切りを喰らったにも関わらず、最終リザルトはペレスの方が上というのは解せませんが、そういう時もあると切り替えるしかないですね。腐っても今シーズン2回もPPを獲得している実力者です。彼もそのうち表彰台まで帰ってきてくれるでしょう。

 

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そんなドライバー達と対照的に微妙なレースをしたのが、ライコネンや角田くんですね。前者に関しては、ハードスタートの利点を活かし16位スタートから一時は12位を走行。ラッセルから11位の座を奪うまで後少しという所まで迫りました。このまま12位フィニッシュなら個人的殊勲賞だったと思います。しかし、最後の最後にケチがついちゃいました。

ベッテルとの接触です。個人的にはライコネンの不注意だと思うので、かなりショックでしたね。まぁポルトガルでも同じような事がありましたし、切り替えて行くしかないと思います。予選一発の速さでジョビナッツィの後塵を拝す事が多くなっているのが気になりますが、レースペースは良いですからね。踏ん張って欲しいものです。

 

そして角田くん。予選ではガスリーに次ぐ7位と、9戦目にして同僚と同等の位置までこれるようになりました。これは素直に嬉しかったですね。決勝でもピットストップまで良い走りをしていましたし、見応えがありました。しかし、そんな彼に水を差したのが、ピットエントリーの白線カットでした。1回だけなら「まぁ仕方ない」で済みますが、まさか2回目のピットタイミングでも行ってしまい、計10sのペナルティを貰いました。2回目のボックスの指示が直前過ぎた、とか、ペナルティを貰ったタイミングで本人に伝えず2回目のタイヤ交換に向かうピットレーン内でその事を話す等、チームとの連携不足が目立ちましたね。「Shut up!」とか叫んだ前科があるので、ストラテジストも遠慮している可能性も否定出来ません。何とか上手い事、事が運ぶようになって欲しいですね。

 

 

そんな角田くんの相方ガスリーは、予選6位から9位と何とも言えない成績でレースを終えました。ソフトタイヤがポンコツという事を証明したのが最大の成果ですね。入賞出来たのは嬉しいですが、正直影が薄かったなぁと思います。

そしてこの事は、ライコネンの相方であるジョビナッツィにも言えるんですよね。フルー走行からの好調を活かしてのQ2進出はお見事でしたが、如何せん決勝の印象が無い。タラレバですが、クラッシュが無ければライコネンより遥か後方でチェッカーを受けていた可能性が高かっただけにもう少し頑張って欲しいものです。モナコの再来を期待しています!

 

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ガスリー共々Q3進出を果たした事で却って決勝がきつくなったのが、アストンマーティン勢でしたね。2台揃ってのトップ10発進から入賞圏外でレースを終える始末でした。例えベッテルのクラッシュが無くともライコネンとラッセルを抜いての11位がベストでしたしね。ストロールに関しては、ラッセルにオーバーテイクを許したのが印象的です。「Q3進出ドライバーはQ2で履いたタイヤで決勝スタート」という規則が枷になったレースでした。残念。次からの予選は11位を狙って行こう!

 

オコンに関しては、決勝スタート後直ぐにリタイヤしたので、特に綴る事がないんですよね。全体的に契約延長後の走りがアロンソに対して冴えないのが気がかりです。まぁ彼なら上手くやってくれると思っていますが、何せ相手はアロンソですからね。契約があろうとなかろうとあまり意味を成さないF1にて生き残れる事が出来るか。地味に瀬戸際を迎えているのかもしれません。

 

ハースは…今回も元気に走っていましたね。5sペナルティが多発する中でダブルイエロー違反で30sペナルティを貰うマゼピンの格は流石です()。まぁ冗談は置いとくとしても、9戦を終えても光が全く見えないって中々辛いですね。来年どうなるかなぁ

 

大活躍したラッセルと引き換えに影が薄いラティフィ。マゼピンと同じく30sペナルティを貰い、20sペナルティを貰ったライコネンに先行を許すという訳の分からない事が起こったのがハイライトですね。何かここまで来ると、ウィリアムズ入賞はラッセルではなくシレっとラティフィが獲る気がします。頑張って!

 

最後にハミルトンですが、正直彼も綴る事が無いんですよね。モナコで狂った歯車が中々元に戻らないなぁと感じています。世代交代の波ってこんなあっさり来るんですかね。死んだふりをしてぶち抜くのが彼の持ち味なので、まだまだ油断出来ません。1レース分のポイントなんてあっという間に詰めてくる事でしょう!

 

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まとめ

 

という訳で第9戦の感想でした。予選Q2のアロンソから始まり、レッドブル贔屓の裁定等、モヤモヤする部分が多くありましたが、全体的には面白いレースが見られたような気がします。特に、ノリスの3位が嬉しいですね!予選の走りも凄かったですし、99年生まれの誇りです!!

さて、次戦はイギリスGPです。予てから導入の議論が行われていた予選レースの試験が行われるGPですね。アジアのF1ファンに対して殺意MAXな放送時間ですが、上手い事やり繰りして見ようと思います。リアタイは決勝だけかもしれませんが仕方ないですね。

 

 

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