エフライの感想記

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感想《2021 SUPER FORMULA 第7戦(最終戦) 鈴鹿 (第20回 JAF鈴鹿グランプリ)》初PPに雪辱果たし。見所盛り沢山で満足感半端ない!

早いもので最終戦を迎えた今年のSF。各々どのような有終の美を飾るのか、というところが見所のレースでしたね。自分は19年のF1日本GP以来久々に現地観戦だったので、ウッキウキの気分で金曜日から鈴鹿サーキット入りをし、満足感満載の週末を過ごしました。

 

 

超接戦

 

ドライバーズタイトルは確定したもののランキング2位争いやコンストラクターズタイトルや新人王争いはまだ未定だった為、接戦になるであろうと考えられた最終戦。その緊張感もあってか、予選も今まで以上にタイトなものになっていた気がします。鈴鹿マイスターである山本選手がQ1落ちを喫したかと思うと、相方の大湯選手が躍進(2位)したり、復帰2戦目のサッシャ選手がQ3に進出したり。見ていて非常に面白い予選になっていました。

 

そんなタイトな予選でPPを獲得したのは、B-MAXの松下選手でした。

なるべく美味しい後方でアタックしたいとウォームアップラップをゆっくり行うライバルをよそ目に、サッサとアタックに入った松下選手。その作戦は見事ハマり、36秒7という素晴らしいタイムで自身初のPPを獲得しました。

いやぁ、もう嬉しいですね。自分は中嶋レーシングのピットが覗ける座席に座っていたので周囲は大湯選手推しが多かったのですが、松下選手のスーパーラップには拍手喝采でした。F2でのかすかなボタンの掛け違いや、SFも出走出来るか微妙だったという事を知っているだけに、この好成績には笑顔にならざるを得ません。このままポールとを飾って欲しい。そう思いながらホテルに帰還したのを覚えています。

 

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一晩経って日曜日。午前中から降雨があり、サポートレースのTCRではウェットタイヤとドライタイヤで戦略が分かれる等、波乱要素を感じ取りながら迎えたSFの決勝でした。幸いな事に、降雨が残るもののドライタイヤで行けるくらい路面は乾いていました。前戦のサッシャ的な事が起こらないようでホッとしている自分が居ましたね。

PPスタートの松下選手はそのままトップをキープ出来るのか。2位スタートの大湯選手の逆襲はあるのか。3位、4位とつけコンストラクターズタイトル獲得を狙うダンディはどうか。5位発進となった新王者野尻選手は。13位スタートと苦しむ山本選手の巻き返しは。白熱の新人王争いは…etc.etc.

そんな見所満載の中で行われたレーススタート。松下選手がホールショットを決め一安心したのも束の間、肝を冷やす出来事が起こりました。

2位をキープした大湯選手とスタートを決め3位に浮上した野尻選手が絡んだのです。共に大事に至らなくて良かったですが、これにて大湯選手の勝負権は消失。野尻選手には5sペナルティが課されました。トップを走る松下選手を応援している身とすれば、ある意味ラッキーなインシデントでしたね。

しかし、そんな松下選手にも不運が襲いかかります。なんとジャンプスタートでドライブスルーペナルティが課されたのです。

実況では、スタート3分前になってもマシンを触っていた事によるペナルティなのでは?と発言していましたが、実際はフライングだったようですね。この辺はSFの改善点ですね。実況に運営の判断を伝える手段が欲しいところ。

松下選手に話を戻すと、ひたすらに残念でしたね。映像を見たところ、正直2年前のベッテルの方が動いているじゃん…と思いましたが、まぁ仕方ありません。この週末のレースは、TCRでもスタート手順違反が多く発生していたので、全体的に判定が厳しかったのかもしれません。

ダントツだった松下選手が優勝争いから脱落すると、一気に優勝争いは混沌を極めました。3位発進ながらスタートで5位に沈んだ福住選手。ペナルティを貰っているものの強い野尻選手。9位スタートながらいつの間にかトップ争いに絡んでいる平川選手。彼ら3人によるドッグファイトが開催される事となったのです。この三つ巴の戦いに、ピットタイミングを遅らせた14位発進の関口選手の影もチラつくという忙しい展開でしたね笑

個人的には、その3人の中で福住選手を応援していましたね。やはりバーストがあった第2戦の事もあって彼に勝って欲しい気持ちが強かったです。

 

その願いも通じて(?)か、絶え間なく襲いかかる平川選手の猛攻を凌ぎ切り、福住選手が第2戦の忘れ物を取り戻す今季2勝目を飾りました。

前日の予選とはまた違う感慨深さというか、嬉しさに溢れましたね。第2戦の事もありますし、F2の事もありますし。表面上だけとはいえ、彼の苦悩を知っているだけにこの優勝には「良かった…」という感情しか出てきませんでした。今季は野尻選手が強すぎましたが、来年が楽しみになる素晴らしい走りでしたね。スタートで順位を下げていた事をすっかり忘れる程、熱いレースでした。おめでとうございます!!

 

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個人的殊勲賞

 

優勝を果たした福住選手は当然のこと、9位と14位というWQ2落ちの予選から2位と4位に食い込み、優勝0回ながらコンストラクターズタイトルを獲得したインパルの強さは素晴らしすぎましたね。自分が松下選手に注視していたのもありますが、本当いつの間にか上位に居た、という感覚です。「無限が2台扱いなら…」とか「牧野選手に理不尽なペナルティがなければ…」等と、マイナスな感情も無い訳ではないですが、スポーツ界においてタラレバはご法度です。悲惨な予選からここまで巻き返して大逆転タイトルを決めた2人の強さは本物なんだな、と改めて感じさせられたレースでした。あと、これは自慢ですが、自分の座席から星野さんのお姿を拝見出来たのは嬉しかったですね。役得というか何というか。ラッキーでした。インタビューでの「フォーミュラ・ニッポン」発言は面白すぎますけどね笑

ピットを引っ張りまくった関口選手。

結果的にはこの戦略の方が正解だったかもしれませんね。平川選手も関口選手程ではありませんが第1スティントを伸ばしていましたし。この辺りは流石インパルって感じです。

 

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他には、決勝は残念でしたが予選でスーパーフォーミュラを決めた松下選手も殊勲賞だと思います。ペナルティ消化後も腐る事なく力強いレースを継続し、入賞まで後少しの12位までカムバックしたのは流石の一言です。大湯選手までもう少しでしたしね。速さがある事は十二分に証明出来たと思うので、来年は是非とも開幕戦から参戦してタイトル争いに絡んできて欲しいですね。

 

最後に、前戦の勝者である大津選手も素晴らしい走りをしましたね。7位スタートから5位チェッカーを果たし、新人王、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。まぁ欲を言うと関口選手を追い抜いて欲しかったですが、流石にそれは欲張りですかね笑。関口選手が巧かったです。

素晴らしいバトル。来季以降が楽しみですね。阪口選手、宮田選手らと共にこれからのレース界を牽引して欲しいものです。

 

今回の個人的殊勲賞は以上の5人です。皆さんの来年以降の躍進に期待しております!

 

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その他

 

残念感が強かったのは、やはり中嶋レーシングでしょうか。大湯選手は予選で素晴らしい走りを魅せましたが決勝はコースアウトにより11位フィニッシュがやっと。でもポテンシャルが垣間見られたレースでした。対するディフェンディングチャンピオンだった山本選手はQ1落ちという有様。正直Q2には行けると思っていたので残念でした。濡れた路面だった日曜フリー走行ではトップタイムをマークし、その勢いのまま決勝では10位入賞を果たしましたが、これまでの鈴鹿強者っぶりを考えると物足りなかったです。来年は是非とも巻き返して欲しいですね。

 

インパルの時にもチラッと触れましたが、牧野選手へのペナルティは理不尽に感じました。

これで5sペナルティですからね。アホかと思います。これがなければコンストラクターズ争いがどうなっていたかを考えると、運営は重大な判断を下したな、と思います。まぁそもそも、ダンデライオンは今回もピット作業ミスを行っていたのであまり文句を言えませんけどね。前回は福住選手で今回は牧野選手。インパルとの差がチーム力という形で出てしまった気がします。来年はしっかりして下さいよ…

 

近藤レーシングの2人についてですが、決勝ではひたすらランデブー走行をしていた印象です。特に不も可もなくという感じですが、2台揃って入賞という結果は来季に繋がる良い弾みになるのではないでしょうか。ドライバーがどうなるのかは分かりませんが、来年はもっと存在感を出していって欲しいものです。

 

一貴選手がWECに参戦する為、代打として再びアレジを起用したトムスですが、そのアレジが8位に入賞する一方、ルーキーの宮田選手は1周目でスピンを喫し14位と少し残念な結果に終わりました。宮田選手に関しては、土曜日のフリー走行でも逆バンク辺りで回っていましたよね。今回は乗れていなかった印象です。逆にアレジは、牧野選手からの猛攻を良く凌いでいた印象ですね。来年、一貴選手のフル参戦が復活する事を考えると、どのようなラインナップになるのか楽しみですが、個人的にはこの2人の走りをまだまだ見ていたいです!

 

セルモやKCMGの計4台やルーキーの大嶋選手、ドラゴンコルセのタチアナ・カルデロンは、正直特段印象残る事はありませんでした。新人王争いのトップを走っていた阪口選手の走りが冴えなかったのが残念でしたね。最後の最後に大津選手に逆転を許してしまいました。まぁ来年があります。巻き返しに期待です。

昨年最多勝の坪井選手は、山本選手と同じく最後まで不調のトンネルから脱出出来ませんでしたね。阪口選手よろしく来年の倍返しを期待しております。

 

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まとめ

 

という訳で最終戦の感想でした。個人的に初のSF現地参戦&今季初の日本語実況観戦だったのですが、非常に楽しかったです!レース内容もモヤッとする部分はあるものの、予選決勝共に見所が多くあり、大変満足感の高いものとなりました。レース時間が1時間足らずなのは少々物足らなかったですが、SFって面白いんだな、と改めて実感しましたね。これまで表面上的にしか見ていなかったのですが、これからはもっと熱を込めて観戦しようと思います!

 

来年は、松下選手筆頭に悔しい思いをした選手のやり返しが楽しみですね!これからこのカテゴリーがもっともっと盛り上がってくれば嬉しい事この上ありません!

 

 

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