エフライの感想記

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感想《第106回 インディ500》まさかまさかの"インディ5"。レース三昧の週末を締めくくる好レース!

ニュル24h、SGT鈴鹿、F1モナコGPと、モタスポ盛りだくさんな週末のフィナーレを飾った今年のインディ500。モナコGPが長引いたので、最初のセレモニーをF1と同時視聴したのはある意味良い思い出ですね笑。普段はF1終了からの空白時間に眠気と戦う必要があった事を思うと、今年の方がありがたいかもしれません。

 

 

今年のインディ500は、昨年の覇者であるエリオは勿論、リベンジに燃えるパロウに、予選で最速をマークし2年連続のPPを獲得したディクソン。オープンホイールでもオーバルでは圧倒的な強さを誇っているジミー・ジョンソンに、復活を狙うモントーヤと、役者が大勢揃っていました。

勿論、我らが佐藤琢磨選手もその華々しい役者の一人。練習走行では好タイムを度々マークし、予選でも鬼神の走りを魅せてくれました。

壁にぶつかりながらもファスト12に進出する辺り、彼の底力を感じました。

只でさえ、自身のミスから1回目のアテンプトを抹消されていましたからね。追い込まれている状況でこのアタックを決め切れるのはある意味化け物です。

 

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そんなこんなで、迎えた決勝。

序盤はディクソンとパロウのガナッシ勢がレースを支配していました。練習走行から上位に居たチームなので、ある意味当然の流れでしたね。この2人に、2位スタートのビーケイや追い上げを魅せるデイリーがどれだけ喰らいつけるか、というのが前半の見どころでした。

 

しかし、そう簡単に事が運ぶ程、インディ500は甘くありません。

戦闘争いをしていたビーケイがクラッシュしたのです。

速さがあっただけに勿体なさが凄いですね。これにて1回目のコーションが発動。バラバラになりつつあった隊列が再び整い、白熱のバトルが展開されました。

 

そしてディクソンがピットを済まし、パロウもボックスしようとしたその時、アクシデントが発生しました。

ルーキーのアイロットがクラッシュしたのです。

これにてパロウは、ピットクローズの煽りを喰らいセルフドライブスルーペナルティ。更には燃料がギリギリだったのでペナルティ覚悟のスプラッシュ。そして最後尾行きのペナルティ。もう散々な有様ですね。2周遅れから3位に入った琢磨選手を知っているだけに、まだまだパロウも行ける!と思う反面、ちょっと厳しいな…と感じましたね。

 

その後は、マクラーレン勢の勢いが凄かった印象です。昨年、琢磨選手と同じく引っ張る作戦を取り失敗に終わったローゼンクビストと、F1を目指し意気揚々のオワード。このイケイケコンビの走りは、眠気を吹っ飛ばす良い眠気覚ましとなりました。

 

更なる眠気覚ましとなったのがグロージャンのクラッシュでした。

予選で9位グリッドを獲得していただけに、ビーケイ共々勿体ない感じがしましたね。本人は無事で何よりでしたが、もっともっと彼の走りを見たかったです。

 

このコーションのタイミング的に危惧されたガス欠を、寸でのところで回避したディクソン。ツキが彼に付き始めたかな…?と感じた場面でしたね。パロウとは対照的な運の強さをこの時は感じていました。マクラーレンやデイリーの誰が、このジ・アイスマンを止められるのかな?というのが見どころでしたね。

 

しかし、まぁそう上手くは行きません。

開幕からシーズンを通して圧倒的な強さを魅せているマクロクリンがクラッシュしました。

このタイミングで各車ピットに向かったのですが、何処か焦ったのか、ディクソンはピットレーンで速度違反を犯してしまったのです。この失態にてディクソンは勝負権を喪失。2度目の栄冠は、またまた彼の手から零れ落ちてしまいました。

 

ビーケイ、パロウ、ディクソンと優勝候補が相次いで脱落した今年のインディ500。トップに立ったオワードが、このまま優勝を掻っ攫うと誰もが思った事でしょう。自分もそう思いました。

ところがどっこい。チップ・ガナッシはディクソンとパロウだけのチームではありません。そう、元F1ドライバーのエリクソンが控えていたのです。この時点で彼のペースは圧倒的。オワードを速攻追い抜くと、あっという間に彼を引き離したのです。

「これはガナッシのどっちか」→「いや、デイリーか?」→「マクラーレン速い!」→「エリクソン圧倒的」。とコロコロ変わっていた今年の優勝候補。そんなインディ500がすんなり終わるはずがありません。まだまだ波乱は続きます。

NASCARの覇者であるジミー・ジョンソンがクラッシュしたのです。確かこの時点で残り6周とか8周でしたよね。琢磨選手2回目の優勝の時のように、イエローチェッカーになると思いました。

しかし、エンターテイメント好きのアメリカは赤旗を決断。エリクソンにとっては最悪の不運が襲いかかったのです。ガナッシの災難続くなぁと思いましたね。

 

残り2周という「インディ5」の段階で再開された第106回大会。最後の最後でエリクソンとオワードのバチバチバトルが展開されました。息詰まる攻防は、見ていてとても緊張しましたね…

 

オワードの猛攻をギリッギリで退けたエリクソン。伏兵感がある彼が、今年のインディ500を制し王者となりました。

自分は彼のことをF1で可夢偉選手と組んでいた時代から知っているので、滅茶苦茶嬉しいですね。しかも全日本F3の卒業生ですよね。日本にルーツがあるだけで無条件に応援する身なので、喜びはひとしおです。

感動的な画像…。他のレースでも勿論スタッフの並々ならぬ努力はあるでしょうけれど、やっぱりインディ500は格別ですよね。

 

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個人的殊勲賞

 

面白いレースだったので、逆に難しいですね。

まぁ先ず、覇者であるエリクソンは当確でしょう。

まさかのヤンキースで始球式。インディアナポリスにはMLB球団ってなかったんでしたっけ。それでもまさかヤンキースとは…。インディカーの人気度が伺えます。

 

また、2位、4位のマクラーレンコンビ、オワードとローゼンクビストも素晴らしい走りで盛り上げてくれましたし、ペナルティ祭りから9位にカムバックしたパロウや、インディ500最多リードラップ記録を更新したディクソンも今回のレースの立役者だと思います。なので、彼らも殊勲賞者ですね。

加えて、特段目立ったところはなかったものの、3位に入ったカナーンや7位になったエリオ・カストロネベスも流石ベテランの技って感じがして凄いと感じました。

 

加えて、殊勲賞程ではないと思うものの、5位にロッシ、8位にパジェノー、11位にモントーヤと全体的にベテラン勢が飛躍していた印象です。やっぱりインディ500って経験がものを言うんだなと、改めて感じた今年のインディ500でした。

 

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という訳で、第106回インディ500の感想でした。

眠気MAXで観戦していましたが、単調な展開でなかったので最後までしっかり見届ける事が出来ました笑。特段「何が」とは上手く言語化出来ませんが、やっぱりインディ500って特別だよなぁと毎年思ってしまいますね。今年はリアタイ視聴出来るか危うかったですが、無事見られて大変満足しました。

 

琢磨選手に関しては、残念ながら結果が伴わなかったものの、昨年と同じく勝利に拘った戦略を取ったのは「No Attack No Chance」を体現するようで良かったです。練習走行から速さはありましたからね。開幕してから「チームと上手くいっていないのでは…?」と思う事が度々ありましたが、今回のレースを考慮すると全然そんな事ないなと考えを改めました。チームオーナーの発言的に、来年もインディ500に参戦出来そうですし、是非ともリベンジして欲しいです!

さて、インディ500は終わりましたが、シーズンはまだまだ続きます。これからタイトル争いがどうなるのか、とても楽しみですね!