エフライの感想記

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感想《十二人の死にたい子どもたち》良くもまぁ12人の設定説明から成長まで描き切ったもんだ…

実写映画『がっこうぐらし!』と同じ日に公開された『十二人の死にたい子どもたち』。正直鑑賞するつもりは最初はなかったのですが、『ラブライブ!サンシャイン‼』の映画を周回するうちに何回も流れた予告に釣られた形です笑

メインというか主役に『鎧武』に出ていた高杉真宙氏が出ていたのも鑑賞を決めたひとつですね。

では、感想を書いていきたいと思います。当然ネタバレを含んでいるのでご注意を。

 

 

ストーリー

 

高杉氏演じるサトシが開催した「安楽死の集い」に集まってきた11人。彼らはそれぞれ様々な理由を抱え安楽死しようとこの集いに参加してきました。その集いに、本来はサトシ含めて12人しかいないはずなのに何故かいる13人目。彼を殺したのはいったい誰なのか。そして集まった子供たちは安楽死を実行するのか。という点がこの作品の見所でした。

 

ネタバレですがこの13人目はユキという比較的控えめな参加者の兄でした。ユキと同じく交通事故に遭い、妹は左腕不自由で済みましたが、兄は植物人間化。その苦しみを取り除こうと残り1枠だった参加者に無理くり押し込んだというわけです。もし彼女達兄妹がいなければ全員安楽死していたと考えるとある意味ファインプレーかもしれませんね。

 

 

登場人物

 

ではここで登場人物に触れておこうと思います。

とは言いつつ、自分は原作を読んでいなかったので正直名前と顔が直ぐに一致せず、ほとんど見た目で区別していましたね笑

一応公式サイト等にある順番で紹介しておこうと思うので各自チェックお願いします。

 

まずは1番、サトシ。この集いの主催者です。

彼自信死に取り憑かれてしまっていると言う通り、彼の家族は不幸な死により既に他界しています。その影響で死に興味を持った彼はこの集いを開催したというのです。映画になった集いは実は3回目で、いずれも安楽死は実行されず。流石に今回のようなトラブルは毎回起こっていないようですが、それにしても冷静でしたね。あまりにも冷静で中盤は本筋に関わらないという不遇っぷり。普通なら自分の主催した集いが滅茶苦茶にされたらキレそうなもんですけどね…笑

 

2番はケンイチ。あの空気読めない学級委員タイプの彼です。

彼はいじめにより安楽死したいと考えていました。彼がユウコの兄について疑問を持たなかったらこの作品は5分で終わっていたなぁ笑

 

3番はミツエ。ゴスロリっぽい服装の彼女です。

一推しのバンドマンと思われる人物が亡くなった為、その後追いにとこの集いに参加しました。リョウコに思いをぶちまけるシーンは熱かったなぁ

 

4番はリョウコ。橋本環奈氏演じる序盤はマスク&ニット帽を被っていた人です。

芸能活動に疲弊した彼女は死ぬまで誰かに利用されたくないという信念の基、集いに参加しました。いやぁ劇中で何人か言っていましたが本当に可愛かったです。流石1000年に1人の美少女。

 

5番目はシンジロウ。推理好きの眼鏡&ニット帽の彼です。

まぁぶっちゃけ彼が居なかったらこの物語は終わりませんでしたよね。両親が警察官という血筋は伊達じゃなかった…!

多分、というかほぼ確実に登場キャラの中で余命が短い彼ですが、なんとか楽しい余生を送ってほしいですね。

因みに演じたのは新田真剣佑氏。ここにも特撮俳優が…!!

 

6番目はメイコ。後ろで髪を結っている女性です。

初登場シーンではオドオドしていたのにいざ安楽死の決議となると急に態度が変わったのは驚きましたね。忌み嫌っていた父親と結局は同じ行動をしていたというのは上手い皮肉でしたし、ノブオを突き落としたこともあって、個人的に彼女が好きになれなかったのでざまぁと思いました(コラ)。

 

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7番目はアンリ。黒髪に黒服という全身真っ黒でめっちゃ賢い印象の彼女です。

ノブオと共にユキの兄を集いの参加者と思い、隠蔽というかなんというか、まぁその行動をとっていました。タカヒロに気遣ったりと冷たい印象とは裏腹に意外と情に熱い性格です。しかし、彼女は反出生主義の考えを持っており、それの裏付けにしようとこの集いに参加しました。なんつー精神。サトシが何回もこの集いを開いていることを見破る。そして次回も参戦することを表明する等2人目の主人公的な立ち回りをしていました。次回も参戦するならなんで最後の投票で取り止め賛成に手を挙げたんでしょうね?ここだけ気になる( ´~`)

 

8番目はタカヒロ。吃音症を患っている人です。

着眼点というか視野が広く、ノブオがユキの兄を移動させたと見破ったのは彼の功績です。集いの前は友達がいなさそうな感じでしたが、セイゴやケンイチと知り合えたことで少しでも前を向くことができそうでなによりです。

 

9番目はノブオ。推理しない方の眼鏡で大ケガを負った人物です。

アンリとともにユキの兄の隠蔽に尽力を尽くす等色々と活躍というか行動が目立った人物でしたね。病院から出るとき、血の付いた服のまんまというのは驚きましたね笑。あの後自首しに行ったんですかね?行ってそうですがどうなんでしょ。

 

10番目はセイゴ。ヤンキーです。

こういう作品のヤンキーの特徴、めっちゃ良いやつ。を体現するかの如く、タカヒロ等にもフランクに接していました。個人的にはこの人が一番好きというか裏表がなく考えていることが素直に出てきていて好感をもてた人物です。きっとあの後、ケンイチをいじめていた人達に制裁を加えたんだろうなぁ

 

11番目はマイ。ギャルです。

エイズに感染かな?と思いきやヘルペスでしたね。てか、援交していたんかい!

基本的に賢くなかったので本筋にはあまり関わりませんでしたが、格キャラの精神安定剤的な役割を担っていました。そう考えると必要枠でしたね。

 

12番目はユキ。上にある通り今回の謎解きの主犯格です。

彼女が無茶をしなければ問題は起きませんでした。せめてサトシにもう1枠開けてくれないかとか伝えるべきでしたよね。それに植物状態の兄を病院から連れ出して大丈夫なのですかね…。病院に戻ったらもう手遅れですといったことにならなければ良いのですが…

 

見事に個性バラバラな登場人物でしたね。彼らの掘り下げを上手くやりつつノブオとアンリによるユキの兄隠しというトリックの解明をやり遂げたのは凄いなぁ

 

 

まとめ

 

というわけで『十二人の死にたい子どもたち』の感想でした。細かいところというか、主人公のはずであるサトシの影の薄さと言いますか、他の登場人物に比べて活躍が少なかったのが少し残念でしたが、全体的には凄い面白かった作品です。12+αという多い登場人物の過去や思考の変わり方を見ているこっちがごちゃごちゃにならないように演出されていたのには感服。

彼らは、これから定期的に会ってご飯にでも行ってそうな絆を感じられるエンドはよかったです。

 

ただ、こういう作品で最初の目的(この作品なら安楽死)を達成しないのはなんかモヤモヤしたというか、ですよねー。という感想も持ちました。各キャラのバックボーンを知ると妙に愛着が湧く性格の自分ですが、たまにはこういう物語で無慈悲に全滅するエンドも見てみたいです。

 

まぁとは言いつつ全面的には凄い楽しめましたし原作も読んでみようと思いました。でも、文字だけだと誰が誰か分かりにくいだろうなぁ笑

 

十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)

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映画「十二人の死にたい子どもたち」オリジナル・サウンドトラック

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