エフライの感想記

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総評《スター☆トゥインクルプリキュア》全体的な完成度はピカイチ。宇宙を舞台に大暴れするプリキュア!

遂に終わってしまいましたね。『スタプリ』こと、『スター☆トゥインクルプリキュア』。

ただでさえ、見続けた作品の最終回となると寂しい気持ちになりますが、それが1年ものだと、より一層寂しく感じます。まぁ、この時期の恒例的なものなんですけどね笑

 

 

無事最終回を見て迎えたという事で、総評をしていこうと思います。

といっても、何処から語りましょうか笑。正直書きたい事が山程あって、全然まとまっていません笑。

先ず言える、そして1番言いたい事が、自分はこの作品がとても好きだという事ですね。

 

もう本当好き。序盤の仲間が増えていく段階のワクワク感。中盤の各キャラの掘り下げ回。終盤のトゥインクルイマジネーション覚醒回、そしてラストバトル。そして1話から何となく分かっていた仲間とのお別れ。

勿論、不満点が一切ない訳ではありません。ですが、燃えるシーンや展開が沢山あり、本当に好きだなぁと最終回を見て、改めて思いました。

 

最終話1つ前のルンちゃんとひかるのお別れシーンや、その前の変身ソングを歌って覚醒シーン等が個人的には好きなところです。

まさかあの「トゥインクル♪トゥインクルプリキュア♪」があんな燃える展開に使われるなんて、思ってもみませんでしたから。こう、作品内のお約束を、エモい展開に利用したりするのが、とても好きなので、あのシーンはとてもお気に入りです。

 

 

 

"宇宙"や"星座"をモチーフに"イマジネーション"や"多様性"をテーマに描いていた『スタプリ』ですが、前作の『はぐプリ』と上手く差別化されていましたね。

『はぐプリ』は、どちらかというとハードな物語でしたよね。子供向け作品なので、核心部分は誤魔化しているところもありましたが、要素を拾えば、とても重く、そして暗いお話でした。

勿論その重くて暗い部分が、『はぐプリ』の魅力であり、自分の好きなところなのは言うまでもありません。ですが、流石に2作連続でハードな物語にする事は出来なかったのか、『スタプリ』は基本的には明るい作風でした。

『スマプリ』程突き抜けた明るさはありませんが、基本的には軽いテンポで話が進んで行くのが見ていて心地良い。そんな安心安定の中でチラッチラッと垣間見えてくる不穏な伏線が、来週も見ようというフックになっていたのが良かったです。

この明るさと伏線のバランスが良かったですよね。ベースに"明るさ"がありますから、たまに来るシリアス回や、終盤の怒涛の展開が光る。この匙加減が絶妙だったなぁと思います。

 

 

 

また、キャラも魅力的でしたよね。

宇宙と星が好きな主人公、星奈ひかる。

サマーン星人の羽衣ララ。

基本的にはこの2人のやり取りが物語のメインになっていました。価値観の違いから時には衝突し、そして仲直りをし。ひかるがルンちゃんをクラスに溶け込む為のサポートをしたと思ったら、敵との戦いで焦燥する ひかるをルンちゃんがアシスト。

終始、そんな持ちつ持たれつの関係だったこの2人。『スタプリ』は、この「興味を持った事に猪突猛進タイプのひかる」と、「"AIを崇拝し、何でも合理的に"がポリシーのルンちゃん」がプリキュア活動を通じて、互いに成長し合う、そんなお話だったと思います。

共に一匹狼タイプだった2人が、様々な人(?)に出会う事で、多様性を認め、そして友情を手に入れる。遼じいの言葉を借りるようですが、星を繋ぐ事で、星座が生まれる。そしてそれは、人も同じなんだなと感じる1年でした。

 

だからこそ最終回で、ひかるはメッシュを入れ、ルンちゃんはツインテにするという、お互いを真似たような髪をするのがエモいんですよね。例え会えなくても、お互いを大切に思っている。そんな事が分かる、とても良い大人の姿でした。

 

 

そして、ひかるとルンちゃんのお姉さん的立場にいた、大家族の長女、えれなと、リアルお嬢様、まどか。

この2人は、ひかるとルンちゃんを一歩引いた場で見守り、時にはアドバイスを送る。そんな良い関係を築いていました。

また彼女らは、中3という事もあり進路関係のお話の印象が強いですね。比較的将来の選択の自由さがあった えれなが、母親の仕事(通訳)を目指し、束縛が強かった まどかが、父親の言いなりから脱却した選択(留学を辞め、地元の高校に進学)をしたのは、対照的で、何か面白いですよね。

 

進学だけでなく、この2人は、色々な面で対なキャラでした。観星中の太陽と月。補色関係にある、黄色のプリキュアと紫のプリキュア。褐色肌に色白肌。etc.etc...

と、挙げたらキリがない程、要素が正反対な対この2人。ひかるとルンちゃんとはまた違う、とても良いペアでした。

 

 

そして追加キュアのユニ。

怪盗をやっていたり、敵幹部の秘書をやっていたりと色々な顔を持っていた彼女には悲しい過去がありましたね。

ひかるとルンちゃんは、現在(の性格)に問題があり、えれなと まどかは、将来の問題があるといった中で、登場した過去に因縁を持つキャラでした。

ひかるのように一匹狼"タイプ"ではなく、ガチで一匹狼(いや、一匹"猫"か)だったユニは、ひかるの"知りたい"、"仲良くなりたい"という部分を引っぱり出させる役割を担ったと思います。

 

そういや、敵幹部との和解路線を最初に打ち出したのも彼女ですよね。アイワーンとの因縁があった事で、他のプリキュアは、敵幹部に良い意味での興味を持ち、そして和解の道を選択するようになりました。

 

そういう意味では、ユニは、物語に欠かせないキーマンだったのかもしれませんね。彼女が居なければ、ひかる達は、敵幹部と仲良くなる選択をしなかったのかもしれません。それはそれで、見たかった気もしますが…笑

 

 

 

さてさて、自分はオタクなもので、どうしても細かいところが気になるんですよ。「子供向け作品にムキになるな!」というご指摘もごもっともと思いますが、少しばかり語らせて下さい。

 

 

この『スタプリ』のプリキュア達は、(ドラゴンボールのように)プリンセススターカラーペンを集め、その後トゥインクルイマジネーションを探すのが、目標として設定されていました。

それは、宇宙を救う為。と神様に等しい、スタープリンセス直々に与えられたミッションだったのですが、まぁそのスタープリンセスが中々の曲者でした。神様なので、当たり前ですが、ひかる達とは程遠い価値観を持っていたのです。これまで、散々色々な価値観を持っているキャラを出しておいて、最後の最後に出てくるのが、和解が1番難しい神様というのが何ともイヤラシイ。

 

 

プリンセススターカラーペンの事。トゥインクルイマジネーションやイマジネーションの事。スターパレスの事。フワの事。ダークネストの事。

『スタプリ』を形成する上で、大切な要素ほぼ全てを、ひかるやプルンス達、そして視聴者に隠し事をしていたスタープリンセス。勿論、彼女達なりの理屈や考えがあったの事でしょうけど、明かされた真実は、とてもショッキングなものでしたね。

感情移入をすると、スタープリンセスアンチになる案件でしたが、物語として見ると、筋がキチンと通っており、「あぁ!そうだったのか!」と、今までの流れに納得する、大変面白いポイントとなっています。まぁスタープリンセスに腹立つのは変わりませんが笑。

こういう物語の理屈を、最終回付近の勢いのまま流すのではなく、キチンと説明をしてくれたのが個人的には高ポイントですね。

 

 

 

また、"プリキュア"という単語に意味を持たせたのは、驚きポイントでした。いつものシリーズなら、妖精が「伝説の戦士、プリキュアになって!」と懇願するところから物語が始まり、"プリキュア"という言葉そのものに言及する事は滅多にありません。「プリティ(pretty)でキュアキュア(cure)」という歌詞が、最初のブラック達の作品のOPにありますが、それくらいですもんね。

それを、「元に(pre-)戻す(cure)」と意味を持たせたのは、なるほどなぁと思いました。こうやって、また新しい解釈が生まれるのもシリーズ物の醍醐味ですよね。

 

こういう細かい部分も上手く拾っていますから、自分の中での『スタプリ』の評価は高いんです。

 

 

 

 

というわけで、『スタプリ』の総評でした。

改めて『スタプリ』は、大変面白く、好きな作品です。まだ映画があるとはいえ、これからメインのお話が見られないというのはやっぱり寂しいです。

あぁ…。まだまだ『スタプリ』を見ていたい。毎年恒例ですがそんな感情が湧いてきます。それだけ、思い入れのある作品に出会えた、という事なんですけどね。

 

 

まぁそんな事言いつつ、早くも新作のプリキュアを楽しみにしている自分もいるんですけどね笑。毎年前作のロスが響き、ちゃんとハマれるのか…と考えつつ、ちゃっかり新作を楽しんでいる矛盾…。まぁ毎年の事ですけどね笑

『ヒーリングっど♡プリキュア』。今度のモチーフは"医者"で、テーマは"絆"とか"思いやり"のようですね。一体どんな作品になるのか、今からとても楽しみです。

 

そして、1年間楽しませてくれた『スター☆トゥインクルプリキュア』。本当に感謝しかありませんし、良い作品に巡り会えたなぁと思います。

 

 

 

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