エフライの感想記

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感想《2020 F1 第2戦 シュタイアーマルクGP》完勝ハミルトン。レーシングポイントとマクラーレンの躍進著しい

先週、遂に開幕したF1。早速3連戦が予定されており、その真ん中である第2戦は、開幕戦と同じくレッドブルリンクで開催されました。同じ国での複数開催はヨーロッパGPやサンマリノGP等といった前例がありますが、同じサーキットというのは初めてだそうですね。改めて今が非常事態という事を実感します。オーストリアGPという名前は開幕戦で使ったので、今回はシュタイアーマルクGPと名付けられました。サーキットのある州から取ってきたみたいですね。レース前の国歌斉唱も州歌になっていました。

国旗 シュタイアーマルク州 オーストリア 特大フラッグ【ノーブランド品】

前戦は開幕戦という事も相まって完走13台、チェッカーを受けられたのは11台というサバイバルレースとなりました。プロ野球の「乱打戦の次は投手戦(貧打戦)」という流れを鑑みるに、あまり面白くないレースになるのでは…と予想していました。いつもと違い、各チーム、サーキットやタイヤのデータを持っていますしね。ですが、今回も流石に先週程ではありませんが、程良く荒れて大変見応えのある面白いレースとなりました。

 

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王者のご帰還

 

前戦は予選、決勝共にペナルティを貰い、散々な結果に終わったハミルトン。その憂さ晴らしか、ウェットの予選で抜群の速さを魅せると、勢いそのままにポールトゥウィンを果たしました。フリー走行で見せた不調さはブラフでしたね。ファステストラップこそ逃しましたが、今年もこの人がチャンピオン筆頭候補で間違いないな、と感じさせる強いレースをしました。

 

 

同僚で前戦の覇者ボッタスも、堅実なレースをした印象です。予選こそ4位に沈みましたが、決勝ではフェルスタッペンを仕留め、2位フィニッシュを果たしましたからね。確実に抜ける所で確実に抜く。決して無理や賭け的な追い抜きをしないボッタスのオーバーテイクは、前戦のアルボンや今回のストロール(後述)のお手本となるバトルでした。

 

今回のレースで、今年もメルセデスが堅いという事を改めて痛感しましたね。このブラックアローの勢いはどこまで続くのか、見たいようで見たくない気持ちでいます。

 

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ピンクメルセデス、本領発揮

 

テスト前から巷を騒がせていたレーシングポイント。しかし、開幕戦はトラブルやペナルティも相まって、満足の行く結果を残せませんでした。そしてその嫌な流れは予選にも響き、ストロールが13位、ペレスがQ1落ちの17位と、前評判からは期待外れにも程があるグリッドに沈んでしまう事に。いくらテストでの評価が実践に関係ないとしても、Q1ノックアウトはないだろうと思っていたので、とても驚きました。

ところがどっこい。決勝ではようやく目が覚めたのか、鬼神の走りを魅せてくれましたね。結果こそペレスが6位、ストロールが7位と、昨年までと変わらない感じですが、中身はレッドブルに匹敵するレースをしていたと思います。特にペレスは、17位スタートにも関わらず、アルボンを追い回す所まで登り詰めましたからね。接触さえなければ確実に4位に入っていた事でしょう。印象として、今までは棚ぼた的な表彰台が多かった彼ですが、今年は実力でトップ3まで登ってきそうですね。楽しみです。

 

ただ、ストロールが終盤に行った、リカルドに対する追い抜きは少し残念でしたね。16年のロズベルグvsハミルトンを見ているようでした。ストロールがもう少し巧さを身につけると、ペレス並みに凄いドライバーになれそうなので、上手い事ペレスから吸収して欲しいものです。少々話は逸れますが、彼らが団子でフィニッシュした光景は、昨年のフランスGPを彷彿とさせるものでしたね。

 

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復活マクラーレン

 

開幕戦では、ノリスが3位+ファステストラップと快挙を成し遂げたマクラーレン。その勢いは今回も留まる事を知りませんでした。雨の予選で、サインツが3位、ノリスが6位という好成績を残すと、決勝でも、ソフトタイヤスタートのサインツのタイヤがたれ始めたと見るや、直ぐさまノリスとスワップを敢行。結果、ノリスが5位、サインツが9位+ファステストラップという金星を上げました。序盤のペースこそ、レーシングポイントやルノーに劣りますが、それを上回る戦略を用いて戦う様は、流石名門チームだなぁと感じます。特にノリスは、2戦連続で魅せ場を作ってくれましたしね。彼がここ2戦で1番評価を上げたドライバーなのではないでしょうか。

 

 

前回のvsハミルトンといい、今回のvsペレスといい、手に汗握る勝負を制したのは素晴らしいです。

 

これでノリスのランキングは3位。コンストラクターズもマクラーレンはメルセデスに次ぐ2位という躍進度。勿論(?)、シーズンが進んでいくにつれ下がっていくと思われますが、強いマクラーレンが帰って来たと考えるには充分だと思います。サインツの結果が思ったより下というのが気がかりですが、多分彼なら大丈夫でしょう。そんな楽観視が出来る程、今のマクラーレンはノリに乗っています。

 

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その他

 

先週、悲惨過ぎる週末を送ったレッドブルは、何とも言いにくい週末を過ごしました。前述の通り、アルボンがレーシングポイントに追い回されたのは、ある意味衝撃的でしたね。一体アルボンが遅いのか。それとも今年のマシンがフェルスタッペン専用マシンなのか。兎も角「チャンピオン獲るぞ!レッドブルリンク2連戦で圧倒的有利!」とぶちまけておいて開幕戦ノーポイント。第2戦は3位と4位じゃまさにフラグ回収です。ハンガロリンクでの逆襲に期待ですけど…うーん。どうでしょう。不安です。

 

そんなレッドブルより深刻なのは、赤いポニーです。開幕戦こそ、持続化給付金を貰い2位表彰台を得ましたが、今回はその支給も無く散々な結果に終わりました。予選で再びのQ2落ち(今回はルクレール)を喫すると、決勝は1周目に同士討ちをしてしまい、開始早々店仕舞いの醜態を晒しましたね。

 

 

同士討ちは昨年のブラジルGP以来。(実質)1周目の接触&Wリタイアは17年のシンガポールGP以来ですね。まだ2戦目の段階で言うのもなんですけど、今年のフェラーリは14年シーズンより酷い気がします。今年、表彰式でイタリア国歌を聴く事は無さそうですね。モナコGPも無いですし、モナコ国歌はお預けかな。

 

推しであるアルファロメオは、ライコネンが入賞まで後1歩の11位、ジョビナッツィがハースの真後ろ、14位フィニッシュに終わりました。目の前でフェラーリ同士討ちを見たライコネンは、一時最後尾まで下がりましたが、巧みな走りでこの順位まで帰ってきてくれました。燃料セーブの必要がなければ10位のクビアトを抜けた可能性がありましたが、あの1周目からここまで来るとは思っていなかったので差し引きプラスだと思います。まだ腕は鈍ってなさそうで何よりですね。ジョビナッツィも悪くはなかったですしね。次戦以降が楽しみです。ここ2戦を見ると、どうもこのチームは予選の1発はダメでも、決勝のレースペースは良いようですね。このまま行けば数少ない入賞チャンスを掴めそうなので、これからも期待しています。

 

 

後、チームはちゃんとライコネンの無線に返事して下さいね笑

 

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アルファタウリは、予選でガスリーが、決勝ではクビアトが魅せてくれました。ですがアルファロメオと違い、やはりレースペースはもう1歩といった感じですね。常に追い回されているor離されている印象がありました。そんなキツイ状況の中、クビアトが1ポイント持って帰ってきてくれて良かったです。まだまだ2戦終わっただけですからね。今後に期待しています。これは余談ですが、まだこのカラーリングに慣れていない自分が居ます。昨年までのカラーリングが滅茶苦茶好みでしたからね。最終戦までには慣れたいです。

 

ルノーは、色々と惜しかったですね。予選5位で決勝でも良い場所を走っていたオコンがリタイアに終わると、相方のリカルドは、ストロールの強引な追い抜きの煽りを喰らい8位と、入賞こそしたものの取りこぼしの多いレースとなりました。オコンの腕が錆びてない事が分かった事が1番の収穫ですかね。ドライバー力は申し分ないので、サーキットや戦略によっては侮れない存在になるかもしれません。

 

ハースは…深刻ですね。予選こそアルファロメオの前に立てますが、決勝は全く太刀打ち出来ていませんでした。一応今回は両者ともジョビナッツィに勝てましたが、ライコネンのペースダウンを見るに、多分アルファロメオは燃費走行していたと考えられます。それもチーム力と言えばそれまでですが、ペースの差は顕著ですからね。早急に改善し、元居たベストオブザレストの位置に帰ってきて欲しいです。

 

ウィリアムズは、やはりまだテールエンダーだな、と感じました。ですが、ラッセルが雨の予選でQ2に行けた、という事が1番の収穫ですね。同時期にF2にいた面々が上位で活躍している事を考えると、彼の走りを早く上のチームで見たいですね。

 

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まとめ

 

という訳で第2戦の感想でした。

大人しいレースになるという個人的な予想に反して、面白いレースになって良かったです。開幕戦は絵面的な面白さを持ったレースでしたが、今回は1歩踏み込んだ面白さというか、これまでのバックグラウンドを知ってるとより面白く感じるレースだったと思います。"動"のレースが開幕戦で、"静"のレースが第2戦という感じ、と言えば伝わりますかね。同じサーキットでここまで内容が違うレースが見れるとは思っていませんでした。レッドブルリンク、恐るべし。

今回の個人的ドライバーオブザデイは、優勝したハミルトン、魅せ場を作ったノリス、1周目の巻き添えから12位へ帰ってきたライコネンですかね。次戦は誰がどういった活躍を魅せてくれるか楽しみです!

 

 

 

さて、そんな次戦の舞台はハンガロリンクとなっています。昨年、フェルスタッペンがPPを獲ったコースですね。今年は一体どんなレースになるのでしょうか。フェラーリの復活は。メルセデスの強さは健在か。レーシングポイントやマクラーレンの速さは本物か。また1週間、悶々としそうです。ホンダ勢やライコネンの躍進を期待して待っています!