エフライの感想記

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感想《F1 2020 第3戦 ハンガリー》雨が降る?そんな訳ない。ハースの作戦が独自路線過ぎて面白い

開幕3連戦の最後を飾ったのは、ブタペストで行われるハンガリーGPでした。このGPは、通常であれば夏休み前最後の1戦というポジションなので"第3戦"という事に違和感がありますね。ここは、フェルスタッペンが昨年PP、06年にはホンダ第3期唯一の優勝、と、ホンダ勢にツキがあるサーキットなので、今年の躍進にも期待していました。決勝開始直前に雨が降り、その後も降雨の可能性があった為、カオスで面白いレースが見られるのでは、とワクワクしていました。

 

 

 

 

メルセデス、神

 

まぁ混沌なレースを期待すればする程、そうならないのが世の常で。今回のレースの勝者は(も?)、王者メルセデス所属のルイス・ハミルトンでした。まさに最強。付け入る隙なんて1ミリたりともありませんでしたね。ピットストップの関係で全ラップリードこそ取れませんでしたが、プランFが優に出来る位、後続を突き放していました。

 

同僚のボッタスも、偶数列発進の関係でスタートでこそ後退してしまったものの、そこからの巻き返しはお見事でした。2位のフェルスタッペンを抜いて欲しかったですが、及第点は取れたのではないでしょうか。"躊躇いがちなオーバーテイカー"という不名誉なニックネームの返上する為に、これからはどんどん追い抜きを敢行して欲しいものです。今回の結果で、ポイントランキングでトップから転落してしまいましたが、まだ第3戦です。ここから喰らいついてタイトル争いを盛り上げてくれる事を期待しています。

 

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奇跡の2位

 

期待のホンダ勢に目を向けると、フェルスタッペンが2位表彰台を獲得し、アルボンも5位に入った一方、クビアトは12位でガスリーはリタイアという、チームで明暗が分かれる結果となりました。

 

フェルスタッペンに関しては、兎に角走れただけで儲けものでしたね。インスタレーションラップ中にクラッシュを喫した際「終わった…」と思った人がどれ程居たか…。グリッド上で、マシンを完璧に修理したメカニックさんには脱帽です。フェルスタッペンも、その貢献に応えてるようにフレッシュタイヤのボッタスを抑え込みましたし、良いチームだな、と思います。昨年は負けた「vsタイヤ交換したメルセデスin終盤」というシチュエーションでしたが、今年はリベンジを果たせて何よりです。

予選でフェラーリの後塵を拝したのは不安材料ですが、決勝でのパフォーマンスは悪くなかったので、今後はメルセデスと本格的に殴り合って欲しいものですね。

 

同僚のアルボンは、やはり予選のQ2落ちという事が気になります。決勝こそ5位に帰ってきましたが、ナンバー2のマシンでこの成績は少し解せません。他のチームを見ても、ここまでチームメイト差が大きいのチームはありませんしね。一体、どこまでレッドブルはフェルスタッペンオリジナルのマシンなのでしょうか。せめて、ガスリーには勝って欲しいですね。開幕戦で勝利を逃してから。いや、昨年のブラジルでハミルトンと絡んでからツキがないですから、そろそろそれを払拭する何かが欲しい。

 

 

そのガスリーは、中々にツキが無いレースでしたね。予選では、Q2を突破したものの、トラブルでQ3は走れず。決勝でも予選の悪い流れは続き、マシントラブルで開始早々リタイアしてしまいました。それでも、持っている速さは垣間見えたので、次戦以降に期待出来ると思います。それにしても、トロロッソ(アルファタウリ)に戻ってからガスリーの伸び伸び走っている感は何なんでしょうかね。余程このチームの居心地が良いのか、レッドブルが悪いのか。まぁ、それは兎も角。終始笑顔の彼を見るのはやっぱり嬉しいですね。

 

相方のクビアトは、Q1落ちからの12位フィニッシュという結果でした。12位というのは悪くないですが、対ガスリーを考えると少し物足りないですね。彼の持っている速さはこんなものではないので、次戦以降の躍進に期待しています!

 

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個人的殊勲賞

 

今回、個人的殊勲賞に相応しい活躍をしたのは、ずばりハースの2人です。ペナルティ覚悟でフォーメーションラップ中にピットイン指示を行い、1周目開始前にレインからドライにタイヤ交換、という奇策に打って出ました。結果、その作戦は大当たりで、グロージャンこそ16位だったものの、マグヌッセンがペナルティ込みで10位という好成績を残しました。ゴール時の無線の興奮ったら凄いものでしたね。昨年オーストリアでの予選を思い出しました。

現実、このチームはウィリアムズ、アルファロメオに並ぶ最下位チームなので、上位進出を狙う為にこういう手段を取るのは当然ですし、見ていて楽しいので今後ともお願いしたいですね笑。

 

個人的に、この作戦は07年、ニュルブルクリンクで行われたヨーロッパGPでのヴィンケルホックみたいだと思いました。あの時は今回のハースとは逆で、大雨を予想してのドライ→レインのタイヤ交換でしたよね。赤旗まででしたが、「スパイカー(現:レーシングポイント)という下位チームのトップ快走」という夢を見せてくれた思い出です。今回もそんな感じの夢を見れました。何だかんだ言って、ハースもレーシングチームなんだと実感しました。

 

思い切った作戦を取ったハースの2人と、圧勝したハミルトンの3人が今回の個人的殊勲賞ですかね。正直、単調で見所の少ないレースだったので今回は少なめの選出です。

 

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その他

 

今回、予選"だけ"速かったのがレーシングポイントでした。既にレッドブルリンクの連戦で速さの片鱗を魅せていたこのチームですが、今回は13年までのメルセデスを彷彿させる予選番長っぷりが出ていましたね。ストロール-ペレスの並びでのセカンドロー独占は前評判通りでしたが、決勝は正直期待外れでした。ストロールは、メルセデスやフェルスタッペンの遥後ろで4位に入るのが精一杯。相方のペレスは、体調不良&スタートミスで周回遅れの7位が限界、という結果でした。4位と7位の成果だけ見れば凄いと言えますが、個人的にこのチームには、もっと上の成績を期待していたのでちょっと残念でしたね。マシンが昨年型メルセデスという事でハードル上げ過ぎたかもしれません。まぁ次戦以降に期待(3回目)

 

同じく予選で躍進をしたのがウィリアムズでしたね。決勝で没落していく様はレーシングポイントと同じなのに、期待度の差によって盛り下がり具合が違います。2人揃ってQ2進出。特に、ラッセルのアルボンを喰って勝ち取った12位グリッドというのは天望の成績です。ラッセル君、君は早急に上位チームに行くべきだ(n回目)。一発の速さに比べてレースペースがイマイチなのは今後の課題ですね。

 

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レッドブルリンクでは大活躍のマクラーレンでしたが、今回は抑えめでした。ノリスがノーポイントの中、サインツが良く9位に入ったのが収穫ですね。今年のマクラーレンは、得意不得意がハッキリしているのかもしれません。

 

アルファロメオは…深刻ですね。予選では何と逆フロントローを獲得。決勝こそ多少マシでしたが、まぁ焼け石に水ですね。今年は本当にダメっぽい。この惨状を思うと、ジョビナッツィが開幕戦で入賞出来て本当に良かったです。昨年のライコネン開幕4戦連続入賞が遠い昔に感じます。

 

ルノーの印象は、正直薄かったですね汗。リカルドが8位に入りましたが、予選は2人ともQ2落ち。純粋な速さではレーシングポイントやマクラーレンの次っぽい感じですが、イマイチそれが結果に反映されないというか何というか。波に乗り切れていない感じがします。まぁドライバーは優秀ですし、いずれ上がってくるでしょう。

 

去年と比較し、滅茶苦茶遅くなっているフェラーリは、予選においてほんの少しだけ復調の兆しが見えましたね。2台揃ってフェルスタッペンの前に立てたのは立派です。まぁ決勝ではルクレールにソフトを履かせるという大失態を犯して入賞1台(ベッテル6位)に終わりましたけどね。いや〜。勘弁勘弁。フェラーリが締まらないと盛り上がらないのでマジで頑張って。ストラテジストとか諸々。

 

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まとめ

 

という訳で第3戦の感想でした。

結局レース中に雨は降らず。スタート時の不公平さを助長し、単調さに拍車をかけただけ、という完全に不必要な存在でしたね汗。まぁ何となくそういう流れっていうのは分かってましたが、たまにはスパイスとしての活躍を果たして欲しいです。

 

それにしても、一体いつまでメルセデス・ハミルトンの無双は続くんですかね。感覚的ですが、去年までより絶望感が凄い。レッドブル、フェラーリ揃って昨年より遅くなっている事が大きな原因ですよね。メルセデスは全く悪くないので、追い付けない後続チームの奮起に期待するところです。

 

さて、気を取り直して次戦はイギリスGPですね。絶望(?)な事にハミルトンが大得意なサーキットでございます。誰か、彼を止められる人が現れてくれる事を祈っています!