エフライの感想記

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感想《モンスターハンター》まるで「ある日、同僚を捜索していたらモンハンの世界に入ってしまった件。」という作品のよう。誰か、孫の手を持ってきてくれ…

Switchでの新作で盛り上がっている『モンハン』各界。その勢いにブーストをかけるように実写映画が公開されました。自分は3rdでモンハンデビューをし、その後4、X、XX、ワールドとプレイしているので、公開日を楽しみにしていました。少し前に公開された『名探偵ピカチュウ』や『ソニック』の出来が良かっただけに、一体どのようなストーリーが展開されるのか楽しみにしていましたね。

 

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結論から述べますと、楽しんだ方には大変申し訳ないのですが、この作品は自分には刺さりませんでした。予告やあらすじを見ていなかった自分が悪いのですが、てっきりゲームで見られる"ハンターの日常"の映像化だと思っていたので、そこから大きく外れた時点で加点方式から減点方式へ転換してしまったのが原因だと思います。具体的には、先ず異世界転移の設定が微妙でした。モンスターの攻撃を一撃でも喰らったらヤバいという設定は小説版のようで良かったのですが、異世界(モンハン界)と現実(私たちの世界)の擦り合わせがクドいように感じました。現実の兵器が効かない描写をする事でモンスターやそれを狩るハンターの強さを誇示するのが狙いなのでしょうが、そうなると、ハンターとタイマンを張れる主人公の異端さが浮き彫りになります。結局、米軍の人は、モンハン界でも生き残れる事を書きたかっただけのように捉えられるのが残念でした。いきなり鬼人化出来るとか化け物かよ…

 

次に、"モンハンらしさ"が薄いように感じました。"モンハンらしさ"とはそれこそ十人十色だと思います。自分の中では、"モンスターをぶっ倒すこと"。"例のリズムをバックに肉を焼くこと"。"マカライト鉱石等を集めること"。これらの事が"モンハンらしさ"だと思っています。さて、これら3つ、この映画にありましたっけ。多分無かったと思います。勿論、vs怪獣作品として考えると良かったと言えますが、自分が見たかったのはあくまで『モンハン』です。「大小問わずアホみたいに出てくるネルスキュラ」みたいなホラー要素は一ミリたりとも望んでいませんでした。余りにも数が居すぎて最初はネルスキュラだと認識出来ませんでしたよ。『バイオハザード』じゃないんだから…(中の人ネタ)

 

後、細かいですが、ディアブロスの咆哮を受けた時に耳を塞がなかったり、リオレウスの弱点が炎を吐く前に変わっていたりと、映像化にあたり仕方ない事なのは分かりますが、"モンハン"じゃないよなぁ…と思う部分がちらほらありました。肉焼きもあるにはありましたが、例の音楽無かったですしね。ハチミツや鉱石類の採取、ファンゴやランゴスタといった妨害野郎。ドス○○のような中型モンスター。全部無かったのがひたすらに残念でした。

 

加えて、尺の割り振りも中々に杜撰でしたね。前述の通り、前半の擦り合わせパートや、主人公とハンターとのイザコザに大半の時間を割いた為、目玉であろうモンスターとの戦闘シーンは僅かな時間しかありませんでした。予算の都合とかあるのでしょうけれど、1番見たかったパートが薄味で「うーん」と思ってしまいましたね。最後もキッチリ締める事なくぶつ切りに終わった感じがするのも微妙でした。前半パートをもっとコンパクトにすれば、もっと戦闘シーンに尺を割け、投げやりエンドに見えない落し所に着地出来たのに…と思ってしまいます。

 

他に、モンハンで大切な要素を担っている武器や防具に拘りが見られなかったり、「英雄の証」が流れなかったりと、掘れば掘る程マイナスポイントが出てきてしまいます。痒い所に手が届かないのが本当に惜しい。

 

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と、ここまで散々文句を垂れましたが、勿論良い部分はあります。それは、"モンスターの出来"です。これは流石アメリカ映画と言えるクオリティを誇っていました。ディアブロスやリオレウス、大小様々な大きさのネルスキュラ、そしてゴア・マガラと、丁度プレイした作品ドンピシャのモンスターが高クオリティで登場してくれて、とても嬉しかったです。特にゴアの存在は最後まで隠されており、「大嵐という事はリオレウスだけじゃないよな…」と考えていた中での爆誕だったので、滅茶苦茶興奮しました。クシャルダオラかアマツマガツチか…ひょっとすればミラ系統が来るかとも思っていましたが、流石にそこまでは登場しませんでしたね。ですが、ゴアでもサプライズには十二分でした。

 

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まとめ

 

という訳で『モンスターハンター』の感想でした。マイナスポイントが多く、正直言って期待外れ感が高い作品でしたが、"ネルスキュラに卵を植え付けられた人"や、"リオレウスの炎で炭となった人"、"ディアブロスの角に刺された人"とモンハン界のリアルを知る事が出来たので、その点は良かったと思います。

ただ、自分が見たかったのは"ハンマーや大剣を携えた4人のハンター(或いはアイルー)がモンスターをボッコボコにする映像"であり、それが見られなかったのが非常に残念でした。モンスターのモデリングは凄かった事を踏まえると、痒い所に手が届かないな、と感じてしまいます。総評としては、『モンハン』をあまり知らない人は楽しめそうだけれど、『モンハン』に思い入れが強い人程残念に思う作品だと思います。これがもし『モンハン』の看板が無かったら80点を付けられた"惜しい"作品だったと締めて今回は終わらせて頂きます。『2(ドス)』があれば見たいですが、どうですかね。期待半分といった感じで待っていようと思います。

 

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