エフライの感想記

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感想《2021 F1 第5戦 モナコGP》フェラーリさん…しっかりして下さい…。遂にランキングトップに入れ替わりが…!

既視感満載だったスペインでの一戦を終え、F1は2年振りにモナコへ帰って来ました。昨年は、コロナウイルスの影響でここでのレースはありませんでしたが、やっぱり寂しいものがありましたね。予選絶対、決勝単調という展開になりがちなサーキットですが、やっぱりモナコが無いと"5月のF1感"はありません。今年は、インディ500との開催被りは回避されたので、このGPに集中して見る事が出来ました。睡魔との戦いを考えると、別日開催は有難い。是非とも来年以降も重ねないで欲しいですね。

 

話をモナコGPに戻します。2年前のモナコは、フェルスタッペンがトルクマップをピットモードから戻し忘れて優勝を逃す、というレースでしたが、今年は一体どんなレースが見られるのか。「どうせメルセデスでしょ…」という気持ちもありつつ木曜日からのフリー走行を楽しみにしていました。

 

 

失意のポニー

 

そんなモンテカルロでひと際速さを魅せたのが、赤い跳ね馬、フェラーリでした。昨年はQ2落ちが珍しくない程沈んでしまったこのチーム。今年もその悪い流れは断ち切る事が出来ず、優勝争いから大きく後れを取っていました。

 

ところがどっこい。ここモンテカルロでは19年までの速さを取り戻し、フリー走行から快調なタイムを刻んでいました。そして迎えた予選。クラッシュがあったものの、地元ルクレールがPP、相方サインツが4位という素晴らしい結果を残しました。これは素直に嬉しかったですね。勿論、レッドブルホンダの躍進も嬉しいのですが、何だかんだ言ってフェラーリはF1の象徴ですからね。赤いマシンが上位に居るだけで、テンションは上がってしまいます。

 

 

これが最後のクラッシュですね。ラスカスゲートと重なった人も居ると思いますが、個人的には「違うでしょ」と言いたいです。なんせ、これでギアボックスが壊れた(つまり5グリッド降格)可能性がありますからね。ワザとではないと思います。

 

疑惑云々がありつつもPPを獲ったルクレール。ギアボックス交換さえなければ、優勝候補筆頭だったのは言うまでもありません。私はルクレールの優勝を、フェルスタッペンの勝利以上に望んでいたので、日曜にルクレールがPPからスタート出来るというアナウンスを聞いた時は滅茶苦茶嬉しかったです。

 

しかし、このチームは堅実なメルセデスではありません。杜撰&杜撰&杜撰なフェラーリです。忘れてはいけません。

 

 

まさかまさかのレコノサンスラップでトラブル発生。このまま車をガレージに戻し、PPスタートだった筈のルクレールはDNSに終わってしまいました。走れないにも関わらずスタート前のセレモニーに参加していた姿には、哀愁を感じてしまいます。

 

 

チームのトップであるビノット曰く、今回のトラブルは予選とは無関係らしいのですが、そんな事を信じる人が何処にいるのでしょうか。世界中のF1ファンの殆どが、予選のクラッシュによるダメージ確認を怠ったと考えていると思います。

 

 

解説の川井さん、浜島さんも共にフェラーリの事をボロクソ言っていましたが、全面的に同意ですね。ルクレールは、F2時代からここ地元レースで良い所が全くありませんが、何時報われるのでしょうか。早く笑顔の彼を表彰台で見たいんですけどね…

 

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ランキング逆転!!

 

ルクレールが居なくなった事により、ラッキーな形で実質PPスタートを獲得したのは、フェルスタッペンでした。彼もこのサーキットとの相性は良くなかったのですが、今回は完全にフェルスタッペンのレースでしたね。スタートこそ少し失敗しましたが、そこからは安定したペースを刻みトップを快走。SCはおろかVSCすら出なかった為、非常にキツイレースとなりましたが、他車を全く寄せ付ける事なくトップチェッカーを受けました。これでシーズン2勝目。自身初のモナコウィンであり、ホンダとしてはあの92年のレース以来のトップチェッカーでした。

 

 

おめでとう!!

 

また、同僚のペレスは、予選こそ9位に沈んだものの、決勝では1stスティントを引っ張る作戦を選択。これが功を奏し、ベッテル、ガスリー、ハミルトンの3台をオーバーカット出来、4位入賞を果たしました。タイヤに優しいペレスならではの成果ですね。まだフェルスタッペンの援護までは行きませんが、漸くエンジンがかかった感じがします。

 

レッドブルが1位と4位を獲った一方、後述しますがメルセデスが2台とも成績が奮わなかった為、ドライバーズ、コンストラクターズ共にレッドブルが首位に躍り出ました。いやぁ、嬉しいですね。特にコンストラクターズに関しては、チームのトップが映るようになった19年シーズンから初の首位交代です。勿論、今回のメルセデスの失速は限定的な物だろうとは思いますし、純粋な速さではまだまだメルセデスが1番でしょうけど、この事は今後を見据えていく上でとても大切になると思います。出来れば、このモナコGPを境に、戦力図の変化が起こってくれたら嬉しいですね。

 

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個人的殊勲賞

 

今回に関しては、素晴らしい成果を残した人が多いので悩みますね笑。まぁ減るものでもないので、良かった所を沢山上げていきたいと思います。

先ず、前述のルクレール、フェルスタッペン、ペレスは該当でしょう。本音を言うと、ルクレールvsフェルスタッペンのガチンコ勝負が見たかったのですが、それでも週末を通して2人の持っているポテンシャルの高さを感じ取れました。

 

また、移籍後初の表彰台に登ったサインツも良かったですね。赤旗によりPPを逃しましたが、決勝は素晴らしい走りを魅せてくれました。終盤まで、フェルスタッペンの3秒前後で喰らいついていたのも好印象です。

 

 

そして、3位に入ったノリスもイケイケで良かったです。終盤はペレスの猛追を受けましたが、何とか凌ぎ切り、早くも今季2回目の表彰台です。複数年契約発表後1発目のレースという事もあり、景気づけには完璧の結果ですよね。今GP専用のガルフカラーマシンも格好良かったですし、今後の飛躍に益々期待してしまいます!

 

 

後、サインツとノリスって滅茶苦茶仲良いですよね。見ていてとても微笑ましいです笑

 

 

他には、予選8位、決勝5位と復調の兆しを見せたベッテルや、19年ブラジルGPみたいに終始ハミルトンを抑え込み、6位に入ったガスリー。今季初めてのQ3進出の勢いそのままに10位に食い込み、チームに初ポイントをもたらしたジョビナッツィ、といったドライバーも良かったですね。コース上でのオーバーテイクは見られませんでしたが、その分、オーバーカット祭りや接近戦等、見応えのあるバトルが各地で行われていました。派手さはありませんでしたが、面白かったですね。

 

 

カメラスイッチャーの関係で生で見れなかった白熱の接近戦。ガスリー的には惜しい、ベッテル的にはギリギリ前に出られた、そんなハラハラしつつも熱いバトルでしたね。

 

 

こっちはQ3進出を決めた時のジョビナッツィ。ここまで喜ばれると、見ているこっちも嬉しいですね。初入賞おめでとう!!

 

以上が今回の個人的殊勲賞ですかね。総勢8人という大所帯ですが、偶には良いでしょう笑。次戦以降も、彼らの活躍に期待しています!

 

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失速、ブラックアロー

 

V6PUにレギュレーションが変わってから1つ定説がありました。それは「メルセデスはシンガポールに弱い」。何故なのかは分かりませんが、毎年毎年、シンガポールだけは、それ以外のサーキットで見られる圧倒的に強いメルセデスは見られませんでした。

 

今回は、それがここモンテカルロで露になりました。絶対的王者ハミルトンがまさかの予選7位。最後に赤旗があったとはいえ、トラブル等が無かったにも関わらずこの順位は、正直意外でした。「ならば」と巻き返しを誓った決勝では、作戦が不発。17年、ライコネンがベッテルに実質優勝を譲ったかのような、「早めにタイヤ交換作戦」を敢行してしまいました。トラックポジション重視+タイヤの温まりが悪い今回では、この早期タイヤ交換作戦は最悪のチョイスでしたね。お陰でガスリーへのアンダーカットが失敗するのみならず、ペレスやベッテルにオーバーカットを許してしまいました。SCが良いタイミングで出てくれれば、まだ救いはあったでしょうけれど、珍しい事に今回は速さだけでなくツキも今回のハミルトンにはありませんでしたね。まぁ、何時も勝ってるし、偶には良いでしょ?と言いたいですが笑

 

対して、徹底的にツイていないのが相方のボッタス。ハミルトンが不調に陥っている中での3位グリッド獲得は、彼の非凡さの証明には十分だと思います。決勝でもフェルスタッペンには追い付けないながらも、2位の地を確かなものとするラップを刻んでいましたしね。ところが、そんなボッタスの努力をふいにするアクシデントがピットで起きてしまいました。

 

 

何と、タイヤが外れないというトラブルが起こってしまったのです。ナットを舐めてしまったようで、ボッタス自身が出来る事は何もありませんでしたね。こればっかりは不運としか言えません。これにてボッタスは早くも今季2回目のリタイア。ノリスにランキング3位の座を明け渡すという屈辱を味わう事となりました。イモラでのクラッシュもそうですが、本人に落ち度が無い分、やるせなさを感じてしまいます。ルクレールと一緒にお払いに行くべきですね。

 

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その他

 

ジョビナッツィにチーム初入賞を取られる事となった我が推しライコネン。しかし、彼も悪くないレース運びをしたと感じます。予選ではジョビナッツィの後塵を拝したものの、直近のライバルであるウィリアムズ勢には完勝。決勝も、ミディアムタイヤ発進ながらスタートでリカルドを追い抜くと、そのまま最後まで抑え込み成功と、魅せ場を作りました。最後こそ、9位に入ったオコンを筆頭とするトレインを抜け出せずに11位と、入賞には後1歩足りませんでしたが、それでも良い走りをしたと思います。タイヤ交換後なんて暫くノリスより速かったですもんね。ここがモナコでなければ入賞出来たのにな…とつくづく残念に思います。まぁ他のコースならリカルドにアッサリ抜かれてそうですが。

 

 

オコンが辛うじて9位に入ったアルピーヌは、他所とは違う戦略を取ってきましたね。

これを見たら分かりますが、大半がソフト→ハード、或いはミディアム→ハードと繋ぐ中、オコンはソフト→ミディアム。アロンソはミディアム→ソフト、と、最も柔らかいコンパウンドで走り切りました。この2人のタイヤマネジメントが異次元クラスとはいえ、これはちょっと驚きですね。Q1落ちだったアロンソがギャンブルするのはまだ理解出来ますが、11位スタートのオコンがこんな戦略を取るのは意外でした。前戦、完全成功とは行かなかった他所とは異なる戦略敢行に再度トライしたのは凄いと思いますが、オコンに関してはちょっと勿体ない気もしますね。まぁ、面白いチームなのは確かなので、次戦以降どうしてくるか注視しようと思います。

 

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復調の兆しが見えたベッテルの相方、ストロールは唯一のハードタイヤスタートを完遂し、予選13位から8位入賞までカムバックしました。オーバーカットによる3台抜きは、個人的殊勲賞受賞組と大差ない素晴らしい成績ですね。チームとしても、2台とも入賞にねじ込んだ辺り、フォースインディア時代のレース巧者っぷりが如実に出ているようでとても嬉しいです。ストロール自身、今回は対ベッテルで後れを取りましたが、きっと直ぐに追い付いてくるでしょう。2人してチームをより良い位置に持って行って欲しいですね。

 

ガスリーが入賞した一方、角田くんは今回も奮いませんでしたね。初モナコで完走しただけで立派な事なんでしょうけど、ちょっとガスリーとの差が気になってしまいます。前半はラティフィ、中盤はアロンソ、後半に再びラティフィと、常に接近戦を演じたのは、今後の糧になると期待しています。次戦以降の巻き返し、楽しみにしていますね!

 

表彰台を獲得したノリスと対照的に、0ポイントに終わったのがリカルドでした。特にトラブル等があった訳でない中、同僚に周回遅れにされるのは屈辱的な事だったでしょう。次戦以降の躍進に期待しています。今回の彼のレースは、Q2落ちを喫し、更にはスタートでライコネンに前に行かれたのが全てでしたね。

 

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今回のレースを持って参戦750戦目を迎えた古豪ウィリアムズ。そんなメモリアルなレースで今季初入賞を目指しましたが、結局何時もと変わらない14位、15位フィニッシュでレースを終えました。予選でのラッセルQ2進出という所も変わりありませんでしたね。それでもレースではラティフィと遜色ない結果に終わる不思議。これぞウィリアムズマジック。勿論、ここまで長い事参戦を続けた事は素晴らしいと思いますが、メルセデスPUの優位性が失われてからの没落には悲しいものがあります。次戦こそ、頑張って欲しい。

 

最早、今年の勝負は諦めているハース。ミックがFP3でクラッシュを喫し、予選出走不可になったのがハイライトですかね。マゼピンは、これまでと違い、1度も回る事無く初めてミックの前でレースを終えました。悲しいですが、これがこのチームの出来る精一杯ですね。ルーキーが、安定の"あ"の字も知らないマシンでモンテカルロを75周(周回遅れの為-3周)走り切ったのが最大の収穫です。次戦も…まぁ頑張って欲しいです。マシン改善する気ないし、応援のし甲斐が無いんだよなぁ…

 

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まとめ

 

という訳で第5戦の感想でした。スーパータイトな予選に、追い抜きはないものの痺れる決勝と、モナコの割に見所の多いレースになりましたね。フェラーリのポンコツさを差し引けば、今季ベストレースだったと言っても過言でないと思います。

 

 

さて、次戦の舞台はアゼルバイジャンです。超ロングストレートに複雑なコーナーと、モンテカルロとはまた違う市街地サーキットなので楽しみですね。追い抜きも多く見れそうですし。

 

ですが、正直言って今はアゼルバイジャンGPより、今週末開催のインディ500への熱の方が強いですね笑。琢磨選手も無事バンプアウトする事なく、決勝へ進めましたし、パロウやエリクソンといった推しドラが予選で高位置に付けているので、今からワクワクが止まりません。折角徹夜して見るんですから、面白いレースに期待しています!勿論、琢磨選手の2連覇が1番のサプライズです!!

 

F1速報 2021年 6/10号 第5戦モナコGP

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