エフライの感想記

のんびりやっていきます。

感想《2021 F1 第14戦 イタリアGP》"まさか"が多かった週末。やはりこの男には笑顔と靴が良く似合う。

ガスリーの初優勝が記憶に新しい昨年のイタリアGP。早くもあれから1年が経ち、再びモンツァの地にF1が帰って来ました。ここまで後半戦2連勝のフェルスタッペンと王者ハミルトンのタイトル争いに、超接近戦の中団勢。そして今季2回目のスプリント予選開催と見所の多かった今回のレース。個人的にはメルセデス有利かなぁと思いつつ、母国GPであるフェラーリやアルファタウリの躍進も期待しながら迎えた週末でした。

 

 

決勝まで

 

金曜の行われた予選では予想通りメルセデスがフロントローを独占しました。まぁこれに関しては特に驚きはありませんでしたね。ボッタスが前だった事がサプライズでした。ポイントリーダーのフェルスタッペンは3位に付けていたので、面白い展開になるかも、と思ってのを覚えています。

 

っていうか、相変わらず今年の予選もトラフィックパラダイスが酷かったですね。

これはピットレーンの状況ですが、コース内も中々に凄い光景でした。

一昨年くらいから顕著になってきたトウの奪い合いですが、その姿は今年も健在。アタックを妨害したのだの、されただのアホらしいですね。トウを得て良いタイムを出したい気持ちは分かりますが、綺麗なアタックラップが取れない可能性がある事も想定している筈。なのにギャースカギャースカ文句言いすぎです。ザントフォールトでも同じような事がありましたが、今回も変わりませんでした。

まぁ個人的にはそれでも良いんですけどね。リスクを取っている訳ですし。でももしこの状況を改善したいのならば、公平性は薄れますがスーパーラップ方式とか、僅か2戦で封印されたエリミネーション方式を魔改造してお出しするとか、策はあると思います。その辺りは偉いさんがきっと考えてくれるでしょう。

 

 

話をスプリング予選に移すと、今回に関してはあまり動きがありませんでしたね。

トップスタートのボッタスはPU交換ペナルティにより後方スタートが決まっていましたから、後ろにつけていたフェルスタッペンは無理に追い抜く必要はありませんでした。5位スタートから3位に上がったリカルド含め3台は平和なままチェッカーを迎えました。

波乱要素を挙げるとするなら、2位発進だったハミルトンがスタートに失敗しマクラーレンに先行を許した事と、6位スタートだったガスリーがクラッシュした事でしょうか。前者についてはロズベルグが居た時代を彷彿とさせる逆噴射でしたね。久々に見ました。そこからハミルトンは4位のノリスを抜こうと悪戦苦闘しますが、最後まで抜く事は叶いませんでした。この時点で、今回のモンツァは抜けないなとネタバレを喰らった気になりましたね。

後者のガスリーについては、ひたすらに残念としか言えません。リカルドに追突しノーズを破損した事を起因とするクラッシュでしたが、避けようがありませんからね。不運でした。相方の角田くんもクビサの強引な追い抜きの割を喰いましたし、アルファタウリには逆風が吹くなぁと感じたスプリント予選でした。

 

今回遊びに来ていた東京五輪100m金メダリストさん。

このまま100㎞走って欲しかったですね笑

 

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シューイのお時間

 

PPスタートになったフェルスタッペンが勝つのか。それともマクラーレンの壁を諸ともせずハミルトンが逆転するのか。白熱のトップ争いが期待された決勝にてトップチェッカーを受けたのは、まさかまさかの2位発進だったマクラーレンのリカルドでした。

スタートでフェルスタッペンのインを突き先頭に立つと、そこからピットの関係で順位を下げた以外はトップをキープ。SC等の波乱要素も寄せ付けずそのまま首位でチェッカフラッグを受けました。

リカルドにとっては、あのトラブルを抱えつつも走り切った18年モナコ以来。マクラーレンに至ってはバトンが勝った12年ブラジルGP以来の優勝となりました。しかも、2位にノリスが入った事で今季未だどのチームも成し遂げていなかった1‐2を達成。いくら好調のチームだとはいえ、この好成績は天外のものでした。

マクラーレンの1‐2は10年のカナダGP以来みたいですね。いくら第2期マクラーレンホンダがボロボロだったとはいえ、ここまで遡るとは思いませんでした。

 

これは個人的なお話なんですが、マクラーレンはホンダとの提携を解除する時にホンダの事を散々コケにする発言を繰り返していたので「今後絶対に応援するもんか!」と思っていたんですよね。なのにここ最近はこのチームの事を応援していましたし、今回のレースに関しては、正直スタート前からフェルスタッペンよりマクラーレンの優勝を望んでいました。ここまで手のひら返しをする程好きなチームになった事に今振り返ると驚きです。でも、本当に嬉しいんですよね。一体自分にどんな変化があったか分かりませんが、手に汗握る気持ちでゴールまで見守っていました。 

恒例のシューイ。今回はリカルドだけでなく、ノリスヤザク・ブラウンも参加しました笑。去年のイモラ以来ですよね。表彰式が始まるまでカメラがリカルドの靴を映している等、世界中のF1ファン待望の瞬間でしたね。遠い目で見守っているボッタスも面白く、エモさに振り切った昨年とはまた違う楽しい表彰式でした。

 

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個人的殊勲賞

 

先ず、1‐2を飾ったマクラーレンの2人は当確です。

スタートからトップを譲らず、更に最終周でファステストを記録するというおまけ付きでチェッカーを受けたのリカルドは"流石"の一言しかありませんね。夏休み前までの苦戦が嘘かのような飛躍を魅せてくれました。この人の笑顔は好きなので、今後も期待したい所です。

 

2位に入ったノリスも、スプリント予選、決勝の両方で王者ハミルトンを抑え込むという離れ業を披露してくれました。オーストリアでの借りはキッチリ返せましたね。レース以外では、フィニッシュ後の無線にて開口一番に「Vamos!」と叫んでいたのが印象的です。サインツの影響、凄いですね笑。本人も言っていましたが、優勝のチャンスはきっとまた訪れます。今回はリカルドに譲りましたが、ノリスはこれで終わるドライバーではありません。次のチャンスではきっちり優勝を射止めてくれるでしょう!今回のレースも素晴らしかったですしね。次戦以降ではこの悔しさをバネに、もっともっと飛躍してくれる事を期待します!

 

表彰台最後の一角をもぎ取ったボッタスも凄いレースをしましたね。予選、スプリント予選でどちらもトップを獲得すると、PU交換により19位スタートを強いられた決勝ではオーバーテイクを幾度となく披露し、結果は有言実行の3位。これまでの"躊躇いがちなオーバーテイカー"等と揶揄された姿からは想像も出来ないアグレッシブなレースでした。アルファロメオのシートが複数年契約で決まった事が良い方向に働いたのですかね。どちらにせよ、ここまで今年のボッタスはあまり良い所がありませんでしたから、メルセデスでの有終の美を飾るべく奔走して欲しいですね!

これは仕事人ボッタス。

前回はリースだったけど今回はメダル。流石に噛む事はしませんでしたね笑

 

後、全く中継には映りませんでしたが、予選13位、スプリント予選11位、決勝8位とじわじわと順位を上げポイントをゲットしたアロンソや、ラッキーでQ2進出を果たし今季3度目となる入賞(9位)を果たしたラッセルも良かったですね。今回ばかりは優勝争いが激しく中々中団勢にスポットが当たりませんでしたが、ポジションアップする人は巧みに上がってくる展開でした。ラッセルに関してはオコンの追撃を退けましたしね。来年からのメルセデス×ラッセルが楽しみです!

 

今回の個人的殊勲賞は以上の5人ですね。皆さんの次戦以降の活躍も期待しております!今年中にもう1回か2回くらいシューイが見たいです!!!

 

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その他

 

予選まで優勝候補本命だったハミルトンとフェルスタッペンは、まさかの同士討ちを喫しWリタイアに終わりました。

ハミルトンがピットアウトして直後の1コーナーにてその事件は発生しました。

まぁ言ったら14年のバーレーンGPでマルドナードがグティエレスをひっくり返したインシデントと同じような系統の接触でした。フェルスタッペン側が11sもかかるピットミス。ハミルトン側も普段より少し遅めのピットストップという双方焦る状況だったので接触もやむを得ないかな、と個人的には思います。2人はタイトルを争う直々のライバルですしね。多少強引に行くのも理解出来ます。

それにしてもハミルトン危うかったですね。またしてもHALOの実用性が証明されました。もしルクレールのようにHALOから頭がにょきっと出ていれば、首がとんでもない事になっていたかも?と考えると怖いですね。動画だと分かりにくいですが、静止画だと恐怖を感じるインシデントでした。

まぁその後、見えていなかったのかもしれませんが、フェルスタッペンがマシンから降りようとしているのにハミルトンはアクセルを吹かしていましたし、フェルスタッペンはフェルスタッペンでまだレースを諦めていないハミルトン車の後ろをのそのそと歩くという、ハラハラする展開が待っていたんですけどね。クラッシュは大歓迎ですが、轢き殺しとかは止めて下さいよ…

 

ハミルトンが無事という事を前提でお話しますが、ヴァン・デル・ガルデのツイートの通り、こういうインシデントは王者争いにはつきものですよね。シルバーストーンでの一件はハミルトンの当て逃げ勝ちでしたが今回は相討ち。元々レッドブルに不利なサーキットと見られていましたから、フェルスタッペン的には良かったんじゃないでしょうか。これから泥沼の争いが見られるかと思うとワクワクしますね。流石に場外乱闘とかは起こらなそうですが、改めて因縁を持った2人がどういうレース、バトルをするのかが楽しみです。

 

ハミルトンの相方であるボッタスは最後方スタートだったから仕方ないとしても、フェルスタッペンの相方、ペレスの不甲斐なさは今回も目立ってしまいましたね。

予選では、ボッタスのペナルティが分かっているのにも関わらず2回のアタック両方ともフェルスタッペンのトウ役を任され結果9位という下位に沈みました。リカルドがトウなしで上位に居る事を考えると残念でしたね。そして、スプリント予選、決勝では共にショートカットオーバーテイクを披露し、後者では順位を戻さず5sペナルティを受ける事になりました。何かこう…。色々と雑でしたね。レッドブルとしてもペレスとしても。フェルスタッペンとハミルトンが居なくなった分、ポイントを稼ぐ大チャンスにも関わらず5位フィニッシュなのは物足りませんね。もっと頑張って欲しいです。

 

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母国GPとして張り切っていたフェラーリはルクレールが4位、サインツが6位と何とも言えない結果に終わりました。両者とも体調不良やマシン修復よりスプリント予選に参加出来るか怪しかった事から考えると上出来でしたが、やっぱり地元ではもっと上位に来て欲しかったです。イタリア国歌、もっと聴きたいのでよろしくお願いします!

後、サインツはフリー走行前のセッションでのクラッシュ2戦連続はキツイですね。次戦での躍進、お願いしますよ。

 

007とのコラボで今回にレースに臨んだアストンマーティンは、目立った活躍こそありませんでしたが、ストロールが7位に入り、きっちりポイントを稼ぐ事が出来ました。ベッテルは序盤でオコンに進路妨害されたにが運の尽きでしたね。現状シート喪失の噂もありますが、来年もこのコンビを見ていたいですね。ローレンスさん、宜しくお願いします。

 

相方が躍進したオコン、ラティフィも夫々まずまずな成果は残したのではないでしょうか。オコンはラッセルを抜けなかった事、ラティフィは11位でギリギリ入賞を逃した事が残念ポイントではありますが、接戦を演じていてキッチリ生き残った事に価値があると思います。

神回避なラティフィ。自然豊かなだけあって、そりゃ動物も参戦しますよね。

 

スペシャルリバティで参戦したアルファロメオは、ジョビナッツィが予選10位、スプリント予選8位と頑張りましたが、決勝ではサインツにオカマを掘られ13位に終わりました。スタートでフェラーリ1台を喰っていただけに勿体無かったですね。しかし、ライコネン不在の中、2戦連続の予選での大躍進は嬉しいものです。次戦以降も継続して欲しいですね。相方のクビサはトラフィックにアタックを妨害されたり、自責とはいえ角田くんと接触したりであまり良い週末ではありませんでした。しかし、キチンと14位で完走出来るのは立派ですね。ザントフォールトと違いしっかり準備は出来たもののスプリント予選方式と、慣れない中では完璧な仕事をしました。

 

ハースに関しては、チームメイト間でイチャイチャやっていた印象ですね。対戦相手が他に居ないとはいえ、何をやっているんだか…と思います。まぁ来年に期待ですね、はい。

 

アルファタウリは…

レースに参加していましたっけ?

ほら、公式Twitterだって普通にレース観戦していますし、多分棄権したのでしょう。

というのは半分冗談ですが、まぁ「何やってるんだよ…」が続いたレースでしたね。予選では角田くんがトラックリミットを取られてQ1落ち。スプリント予選ではガスリーがクラッシュでリタイア。決勝は2台揃って発進すら出来ずDNSと、話題に富む大活躍でした。

このチームもフェラーリと同じくポカが多いチームだという事を忘れていましたね。これにて開幕戦から続いていた連続入賞も途切れましたし、次戦からが正念場となります。2人の続投も決まりましたし、何とか来年に繋げる成果を残して欲しいですね。

 

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まとめ

 

という訳で第14戦の感想でした。ここ2戦が雨で順延だったり単調だったりで面白くないレースが続きましたが、その分今回のレースは滅茶苦茶面白かったですね。マクラーレンの復活も嬉しいですし、タイトル争いも骨肉のものとなりそうで、今後が楽しみです。

さて、次戦はロシアです。時間が少し変わっているので注意が必要ですね。ライコネンも帰って来そうですし、また面白いレースが見られたら嬉しいです!

 

 

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↩前回開催