エフライの感想記

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感想《2019 F1 第7戦 カナダGP》波乱の予選から疑惑のペナルティ。最初から最後までスッキリしないモヤモヤレース

14年から使用されたV6パワーユニットになってから圧倒的な強さを見せているメルセデス。今年もその例に漏れず、初年度の強さが再来したような盤石さがあり、どのチームが、そしていつ、彼らを止めるかというのが今年の見所になっているというのは間違っていないでしょう。

 

 

そんな初年度で連続優勝が途切れたのが、ここカナダ、モントリオール。トラブルが出たというラッキーもありましたが、リカルドが初優勝を飾ったという意味でとても印象に残っています。

 

 

さてさて、今年はどうなるか。FPを見るに、フェラーリが速そうに見えていましたが、今年の跳ね馬はFP番長なところがあり、正直信用出来ませんでした。

 

しかし、迎えた予選。Q2のマグヌッセンのクラッシュによる赤旗で大きく荒れたりしましたが、PPを獲ったのはベッテル。雨に足をとられリタイアしたドイツGP以来のPPです。久々に笑顔のセブが見られて嬉しかったです。ここ最近、ルクレールプッシュがチームの中で激しい気もしますし、ここで「俺がエースだ」というところを見せつけて欲しいものです。

 

 

そして決勝。

思ったより荒れない単調な感じでレースは進んで行きました。期待のガスリーはストロールに蓋をされてフェルスタッペンやルノー2台に先行されますし、推しのライコネンは予選Q1落ちでスタート大失敗。そこから上がってくる事なく、終盤謎のピットをするまで映らないという残念さ。正直、あんまり見所のない、わざわざ眠い中深夜に見る必要がなかったかな…と思う展開でした。

 

 

しかし、そんな眠気を吹っ飛ばしたのが、ベッテルのコースアウト。あわやハミルトンに抜かれるというところを寸での所で回避しました。ところが、このコース復帰が審議対象になり、結局5秒ペナルティが与えられました。

これにより、勝負は決まったようなもので、トップチェッカーはベッテル。しかし、優勝者はハミルトンという事態になりました。2戦連続トップがペナルティによって入れ替わるかも…という状態に陥ったのは珍しいですよね。

 

あわやルクレールにも抜かれるかとなったベッテルですが、それはギリセーフ。2位という結果を持ち帰りました。当然、彼はその審議結果に激怒。順位板を入れ替える等の反抗行為をしました。この行為の是非は兎も角、ペナルティについてはまた後述。

 

 

 

そんなモヤモヤしたポディウム勢をよそに、今回頑張ったのはルノー勢。終盤、チームオーダーによるポジションキープの指示が出ましたが、2台ともしっかり守り、予選WQ3進出からの6-7フィニッシュ。ようやく、エンジンがかかってきたという感じですかね。これからの楽しみが増えて嬉しい限りです。

 

また、母国ストロールも凄かったですね。ガスリーを封じての9位チェッカー。ここ最近、あんまり速さが見られなかったのでこの結果は嬉しい。ここからの復調が楽しみなところ。そして、クビアトも流石でしたね。最終盤のサインツのオーバーテイクには思わず熱くなりました。今年に入ってから、すっかり魚雷の印象は無くなり、本当強くなったクビアト。レッドブルとは言わなくとも、強いチームでの彼をもう一度見てみたい。

 

 

さて、ベッテルに対するペナルティについてです。「ペナルティは妥当」という声、「厳しすぎる」という声、いろんな意見がレース終了前後から飛び交っています。まぁ、「あんな場面でミスするなよ、ベッテル…」と言いたくなる気持ちもありますが、この事は取り敢えず置いときますね。11年のバトン、奇跡の優勝から変わってないとか言ったらダメ。

 

 

コースアウトし、戻ってきたベッテルがハミルトンの進路妨害をしたか否か。又はベッテルがはみ出し事によってアドバンテージを得たかというのが今回の議論の対象になっています。先に立場を示しておくと、個人的にはペナルティは妥当だと思っています。まぁ、もう少し早く出したれよ…とは思いますが。

 

このシチュエーションに似ているのは昨年の鈴鹿で起こったフェルスタッペンとライコネンのインシデントでしょう。1周目のシケインでコースアウトしたフェルスタッペンはライコネンにスペースを残さず押し出したアレです。その時、彼に下ったペナルティは今回と同じ5秒ペナルティでした。違う点はペナルティポイントがフェルスタッペンは1、ベッテルが2というところでしょう。

この時のライコネンと同じように、ハミルトンがベッテルを抜こうとすれば2人は接触していたと考えられるのでペナルティは妥当なものでしょう。ペナルティポイントは謎ですが。

 

 

しかし、ここで矛盾が出るのが16年モナコでのハミルトンとリカルドのインシデント。ヌーベルシケインでコースアウトしたハミルトンがリカルドの進路妨害をした疑惑のあるヤツです。この時、ハミルトンにはペナルティが一切出ませんでした。このレースは兎に角、リカルドのタイヤが用意されていない事が目立ったレースでしたが、こういう不思議な判定もありました。まぁモンテカルロのシケインカットによるディフェンスは少ない回数ならOKみたいな暗黙の了解的なものがあるような気がするので微妙ですが…

 

 

個人的には今回のベッテル、昨年のフェルスタッペン、そして16年のハミルトン、全部ペナルティものだと思っています。F1はWTCRやFEみたいにぶつけてもまぁOKみたいなレースではないのでああいう幅寄せはペナルティものでしょう。10年のハンガロリンクでシューマッハがバリチェロに対してホームストレートでエグい幅寄せをしたのに対してペナルティが出ましたしね。

 

 

まぁ、今回非難されるべきは一貫性のない判定をするFIAとする必要のないミスをしたベッテルでしょう。現在、ベッテル擁護の雰囲気が漂っていますが、バトルでもないあの状況でコースアウトするのは不味いでしょう。今年もサクヒールでのハミルトンとのバトルでスピンしていましたし、接近戦に弱いのが露呈しているかなぁ…と。

 

 

そしてFIAの一貫性のなさですが、もう呆れるほど適当ですよね。同じようなインシデントでもレースによってペナルティが出たり出なかったり。酷い時は同じレースもその事が起こりますしね。ペナルティを厳格に出すなら出す。出さないなら余程酷いものじゃない限り出さないと立場を貫いて欲しいものです。トップ争いしているからお咎めなし。中団以降は厳しくとか逆に白けます。

 

本当、頼むから一貫性を持って欲しいところ。チャーリーが亡くなったから適当になったとかじゃなくて、ずっとこの適当さ。もう勘弁して?今回トップ争いでこうなったから注目されたけど、昔から酷い事には変わらないから。

 

 

 

というわけで7戦の感想でした。

荒れるレースとして有名なモントリオールですが、今回は変なところで荒れてしまいましたね…。昨年のインテルラゴスのように上に何かあれば勝てる位置にいるハミルトンの強さが光ったなぁという印象が強く残ったレースでしたね。

 

これにて開幕7戦連続優勝を飾ったメルセデス。一体どこまで記録を残すのか。ここまで来たらそれを見てみたい気もします。

 

 

F1速報 2019年 6/27号 第7戦 カナダ GP

F1速報 2019年 6/27号 第7戦 カナダ GP

 

 

 

おまけ

 

流石にライブの後の深夜観戦は辛い…笑

良く寝落ちしなかったと自分を褒めたいものです。

 

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