エフライの感想記

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感想《劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer》これぞ平成ライダー最終話。「新たな個性、これが平成」とは正にこの事。

少し前に放送開始したと思ったら、もう夏映画が公開の時期になった『仮面ライダージオウ』。記念作としての重圧がありながらここまで面白い展開が続いていて、毎週視聴を楽しみにしています。

 

そんな作品の夏映画。ドライブ編に加え、平成ライダーではお馴染みの信長。そしてISSA氏演じる謎の敵に、毎年恒例の新ライダーお披露目、と尺の心配をしてしまう程の内容の濃さに多少の不安を覚えながら、公開日を今か今かと待ち望んでいました。試写会が今回もない事から、何かビッグなサプライズが用意されいるかもしれませんしね。

 

今日は、朝からネット断ちし、ネタバレを踏まないように劇場に向かいました笑。冬映画の佐藤健氏の事もありましたしね。

 

 

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一応ネタバレ注意と記した上で、そろそろ中身に入りましょうか。

 

上に挙げた冬映画では平成ライダーの集大成が如く、これまでの作品を深く見た人程突き刺さるお話で、どこかしんみりとしてしまう作品でした。それと反して、今回の夏映画は、笑顔で終われる作品と表すことが出来るでしょう。いや、どっちが良いとか悪いとかそういう話ではなく、単純に物語の雰囲気の事です、はい。

 

 

「ソウゴ達(まぁ実質的に我々とも取れる)が過ごした平成は凸凹で纏まりがないから」とリセットし、作り直そうとするISSA氏率いる歴史の番人、クォーツァーに対し、ソウゴが「纏まりがなくて何が悪い!(意訳)」と正面からぶつかっていくのは何かこう…胸に来るものがありました。色々とありましたが、平成ってそんなに悪い時代じゃなかったね。と令和に切り替わる時に思ったことが再び頭をよぎりました。平成生まれとして、頑張らないとな。とも感じました。

 

 

 

さて、鑑賞前に心配していた尺だったりサプライズ関係云々はオールオッケーというわけではありませんが大変満足したものでした。歴史なんてものは後からいくらでも捏造でき、実際の過去なんて分からない。自分から見て過去の人でも、その人たちは今を生きているんだという事を提示したドライブ&信長編が最後のオーマジオウ関連に繋がるとは思いもしませんでした。てっきりオマケ要素になると思っていましたからね、信長編。

信長が実は我々が思うような鬼ではなく、どこか頼りない、でも魅力的なキャラだったという流れのように、オーマジオウも実は良いやつなのかもという落としどころは納得しました。ゲイツやツクヨミが所属していたレジスタンスは、実はクォーツァーの残党で、オーマジオウの世界が技術としてあんなに後退しているのはバールクスが平成生まれのものを軒並み破壊したからと考えると説明がつきます。どこからこの展開を構想していたか分かりませんが、凄い畳みようだなと思いました。

 

 

また、サプライズに関しては予想の斜め上を行かれたました。

偽王としてクォーツァー、特にウォズに利用されていた事に落胆したソウゴの焚き付け訳として登場したのは仮面ノリダー、木梨猛こととんねるずのノリさん。例え偽物でも選ばれたからには、責任があるとソウゴを奮い立たせたのは正に「選ばれなかった」者であるノリダーだから言える事。ただのパロディ企画がここまで重要な役割を担うとは思いませんでした。

ノリダー以外にも、ブレンにゴライダー、カチドキ斬月にG。更には漫画版クウガと本編以外の平成ライダーが登場しました。ブレンは時期的にも可能性があるかなぁと薄っすら思っていましたが、それ以外は完全に予想外。新たなライダーが映る度に「えっ!?お前らも出るの!?」と興奮してしまいました。彼らが出ることにより、他のサブライダー達も活躍していたのかも…と思わせてくれますし本当、良い演出だと思います。

 

 

その他、牢獄でのソウゴとのやり取りや、その後のゲイツとのやり取りにより、クォーツァーの使命より自分の生きたいように生きると決めたウォズや「ソウゴ」呼びを解禁したゲイツ。未来が変わったため一度は消えたものの「その時不思議な事が起こった」で復活したツクヨミ達とジオウの物語としても大変見どころがある作品でした。王様だからライダーの力を託したのではない。ソウゴだから託したのだというシーンが個人的に好きなところです。

 

 

夏映画でありながら、どこか春映画に似た空気を持つ今作品。

理屈より”今”が大事というメッセージがこれでもか!という程突き刺さるものでした。大まかバッタの改造人間で、ある程度統一感のあった昭和ライダーと比べ、鉄仮面だったり、複眼がなかったり、目が書かれたり、「ライダー」という文字が顔に書かれたいたりと兎に角個性が強い平成ライダー。ゴーストの「新たな個性、これが平成」とは正にこの事で、そういうメタ的な要素を主軸に持ってこれたのは『ジオウ』ならではだなぁと思いました。

 

後、各ライダーが最終フォームで、番組タイトルを背負ってのライダーキック。からの「平成」の文字。『レッツゴー』でも同じような事が見られましたが、一見ネタのように見えて、胸に来る演出は巧い。なんかもう、平成って終わる(終わった)んだなぁとシミジミと感じました。

 

 

今回の映画で本編がどのような結末を迎えるか、分かったような分からないような。そんな不思議な気分ですが、兎に角今はこの興奮が冷めるまでジクウドライバーを弄り倒します!笑

 

 

劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer オリジナル サウンド トラック

劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer オリジナル サウンド トラック